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2008.01.01

カラーのクロサワも悪くない★「どですかでん」

(5)

カテゴリ：独断と偏見に満ちた映画評

新年あけましておめでとうございます！
今年も映画狂のモイラは、バンバン行きます！

2008年の幕開けは、世界のクロサワ初のカラー作品
「どですかでん」

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名もなき庶民たちのそれぞれの人生を、
驚くばかりのあざやかな色彩感覚と、独自の鋭い人間観察から描いた秀作。
電車バカと呼ばれる架空の電車の少年運転士・六ちゃん（頭師佳孝）、
長い人生の中で、おそらくキレたことが一度もないであろう、温厚な飾り職人・たんばさん（渡辺篤）

妻の不貞のトラウマに苦しむ、生きながら死んでいるような男・平さん（芥川比呂志）、
なんだか妙にインテリの乞食（三谷昇）とその幼い息子。
浮気な妻を持っても、生まれてきた子どもたちを目に入れても痛くないほど可愛がる、お人好しの良さん（三波伸介）、
片足が悪く、顔面神経痛の持ち主だが、とんでもなく無愛想な妻（丹下キヨ子）を愛し、至って人当たりのよい会社員の島さん（伴淳三郎）
‥‥とまあ、現実にこんな人いるんかいな？と思うような市井の人々が織り成す
群像ドラマです。

とかく映画ファンの間では、カラーになってからの黒澤作品は評判がよくないですが、
モイラはこの作品、結構好きなんですよ。
登場人物の中には、どーしよーもない人もいるけど、
六ちゃんの底抜けの無邪気さと明るさが、なんともほのぼのとしていて、
心あたたまるんですよね。

電車大好きの六ちゃん役の頭師佳孝は言うに及ばす、
平さん役の芥川比呂志（文豪芥川龍之介のご長男で、作曲家芥川也寸志氏のお兄様）も
セリフが一言もないのに、あの死人のような顔つきが、強烈に印象に残っています。
冒頭、六ちゃんとお母さんが仏壇の前でお題目をあげてる時、
六ちゃんが吐くセリフには笑いました。
「おそっさま、毎度のことですが、どうか母ちゃんの頭がよくなるように、お願いします！」

今年も、映画バカは邁進します！どうぞよろしく！

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最終更新日 2023.07.29 16:27:34
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■コメント

Re:カラーのクロサワも悪くない★「どですかでん」(01/01)

王道名なしさん

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします

カラーのクロサワも悪くない
　　　↑
うーん、悪くない物もある、くらいかな（笑）

※ヘフレレ名義でトラックバックさせていただきました。
(2008.01.02 12:08:19)

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なんでだろ？

カナちゃん☆ さん

もう終わったと思ってたのに、病み付きになってる自分がいるよぉ。。
http://dasdeasd.zz.tc/zxcasd/? (2008.01.02 20:56:44)

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Re[1]:カラーのクロサワも悪くない★「どですかでん」(01/01)

モイラ2007 さん

王道名なしさん，あけましておめでとうございます。

モイラは新年早々、お店のHP（楽天じゃないほう）の更新やら配送やらで
あわただしいです。

「どですかでん」は並み居る黒澤作品の中では凡作かもしれませんが、
「どん底」より好きですね。
あの「どん底」はいいんだけど、神西清訳のゴーリキーの原作そのまんまなのが、ちょっとねえ‥‥ (2008.01.03 14:39:41)

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Re:カラーのクロサワも悪くない★「どですかでん」(01/01)

choji さん

ファンタジーと考えれば、まあ、悪くないですが。。。。
この映画公開当時（70年代は、高度成長）では、たとえばバンジュンが演じた下級役人（平凡なサラリーマンでしたっけ？）あたりでも、ああいう街・ああいう家に住むことはありえないでしょう。
最低でも２ＬＤＫくらいの集合住宅で小奇麗に暮らしてるはず。。。
50年代後半くらいの設定なら納得できるんですがね。
(2008.01.08 21:01:23)

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Re[1]:カラーのクロサワも悪くない★「どですかでん」(01/01)

モイラ2007 さん

chojiさん、こんにちは♪

＞ファンタジーと考えれば、まあ、悪くないですが。。。。

モイラは完全なファンタジーとして、あの作品をとらえております。
伴淳も味があったけど、
乞食親子のお父さん役の三谷昇氏に、
妙に感情移入してしまいましたよ。
息子を「君」と呼ぶところなんか、ぐっときました。 (2008.01.09 17:35:04)

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