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2023.04.22
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カテゴリ: カテゴリ未分類
手書きハート
「あとは…。」
そこまで言って…。けれども…。
「ん~~。まだ…、時間…、早いかね~~。」

いきなり玄関のチャイム。

幸乃、
「おや。こんな朝早くから…???」


幸乃、玄関の引き戸を開けて、
「あらあら。」


「お、おはようございます。はぁ、はぁ。」
真輝である。

幸乃、笑顔で、
「まま。はい。どうぞ。」

真輝、幸乃に、
「すみません。…で…、今も…。」

幸乃、やさしく、一度目を閉じて、
「えぇ。…で、今、藪岡先生には電話を…。」


ふたり、共に廊下を…。

真輝、その声に、
「そうですか~~。」


「ですよね~~。」

そしてふたり、共に柚香の部屋に。

部屋に入って来た男性に陽織、
「あっ。あんた。」

真輝、陽織を見て、ニッコリと、


陽織、口を尖らせて、思わず目をキョロキョロと…。そして、ポツリと、
「お、おはよ。」

陽織は、既に普段着になっている。

真輝、幸乃に、
「おばあさん。今日、これから…???」

その声に幸乃、
「えぇ…。とにかく…、家で静かに過ごすしか…。外になんて、この状態で…。…何も…、知らない訳ですから…。」

「えぇ。…でも、まぁ…、ここに来る途中に考えたんですが…。夜、お店には…、そのまま…。」

その声に幸乃、
「えっ…???」

真輝、
「…って言うか…。陽織さん。とにかく、やりたい事は…、やらせてあげた方が…。」

幸乃、真輝を見て、
「ん~~~。…確かに。…そぅだね~~。」
そして、幸乃、何気に柚香のスマホを…。…すると、
「あ、そっか…。熊沢って…、履歴は…、ないんだね~~。」

真輝、幸乃を見て、
「えっ…???」

幸乃、真輝にスマホの画面を…。スワイプしても、熊沢の名前は…、電話帳にはなし。
「だけど…。………ほら。長篠の文字は。」

真輝も、それを見て、
「あ、ほんとだ~~。」

陽織、天井に向けて、両手を。そして、
「ふぁ~~~。」

すぐさま陽織に顔を向ける幸乃と真輝。

幸乃、
「おや。」

真輝も、思わず、
「はは。」


3人共に、ゆっくりと、茶の間に。

幸乃と真輝、話をしながら…。
「えぇ。そうですね。」

茶の間の畳に座る幸乃と真輝。

幸乃、立ったままで、右つま先を畳に当ててる陽織に、
「はいはい。陽織も座って。」
そして幸乃、真輝に、
「真輝君。ご飯は…???」

その声に真輝、すぐさま左手を振って、
「あ、お構いなく、済ませましたので。」

幸乃、
「うんうん。…で、大学の方は…。」

「はい。まだ、大丈夫です。」

陽織、顔を揺らしながら、そのままゆっくりと腰を下ろす。

幸乃、そんな陽織を見て、
「陽織さ。」

そんな祖母を見て陽織、顔を傾げて、
「うん…???」

幸乃、陽織を見て優しく、
「…こんな事、おまえに話すのも…、変だと思うけど…。」

陽織、口を尖らせて…。

幸乃、陽織を見て、僅かに頭を下げて、
「…実は…、おまえ…。」
そこまで話して幸乃、思わず…。頭の中が…、柚香と陽織が2歳の時の事が…。
…で、僅かに目頭が熱く…。そして…、瞬間、体を縮こまらせて…。
「はは。」
いきなり頭を上げて…。その時、涙がポツリと…。
「はは。」
その涙を拭う。
「ごめんなさい。いきなり、昔を…、思い出して…。」

真輝、慰めるようなまなざしで…。
「おばあさん。」


僅かに沈黙。


そして真輝、陽織を見て、
「陽織ちゃん。」

陽織、口を噤んだままで男性を…。
「うん…???」

真輝、
「実は陽織ちゃん。今、君は、おねえさん、柚香さんの体の中で、妹の陽織ちゃんになってる。」

その声に陽織、両眉の先を僅かに吊り上げて、
「えっ…???…へっ…???」

真輝、陽織を見てまた、
「ほら。前に僕が君に言ったじゃん。君がそのまま家に帰ったとして、陽織のままに。…じゃあ、家にいるおばあちゃん、どう思うかな~~って。」

その声にまた陽織、
「あっ。」
頭の片隅に、そういう事を言われた。と、言う記憶が残っていた。そして、
「えっ…???…へっ…???…何…???…どういう事…???…私…。」
そこまで言って、陽織、自分の体を見回して、
「…確かに…。…病院での…、体…、そのまま。…で、私…、いつも…、お店に…。」

真輝、
「うんうん。そう。」

すると、いきなり陽織、正座をしていた脚が…お尻がペタンと畳に。
「えっ…???…んじゃ、私…。どうなってんの…???」
そして陽織、目の前の男性に、
「私。私は陽織。柚香じゃないよ。」

その声に真輝、目を閉じて、そしてペコリと、
「うん。分かってる。君は、柚香さんじゃなくって、陽織。」

陽織、僅かに困惑したような目で、
「じゃあ。何でよ。何でだよ、私の体が柚香、姉ちゃんなんだよ。」
口を尖らせて、両頬を膨らませて。そして、怒ったような顔つきで…。

その顔に真輝、思わず、
「おっと~~。」

幸乃も思わず、
「陽織…。」

真輝、キョトンとした顔で…。そして、頭の中で、
「…人格が…。…キャラが…。」








LIBRA~リブラ~   vol,112  いきなり玄関のチャイム。

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最終更新日  2023.04.22 09:29:27
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