目に見えない砂時計

目に見えない砂時計

負けないで・・


 息子の公立高校の合格発表の前日。

 何気なく、読んだ新聞の一部。。。。。

 『負けないで』

 映像作家の、大野祐輝さんの高校生で起きた、自分の病気について書かれていた。

 見出しは、【病気の人 元気にする作品が夢】だ。


 彼が高校2年生のとき。 微熱やだるさが続き、病院に行ったところ、伝えられた病名 に驚いた。

 病名 白血病

 血液検査の数値はかなり悪く、1日後なら手遅れだったと聞かされた。

 入院生活は、副作用との闘いだったらしく、抗がん剤で吐き気が続き、髪の毛が抜けて しまった。

 病室の窓からは、高校が見えた。

 自分だけ病室で過ごすのが悔しかった。


 「きっと死ぬんだろう」と、治療に対して投げやりになっていたようだ。。


 そんな時、病室でたまたま見たテレビのドキュメンタリーに衝撃を受けたと語ってい
 る。

 白血病を患いながら子育てをする女性。前向きな姿に刺激を受けたと・・・・


 彼は、弟から骨髄移植を受け、1年の闘病生活を乗り越えた。

 高校に復学し、健康を取り戻すことが出来たが、しかし、病気のことは

 「 人生の負の部分 」と、周囲には話せないらしい。。

 心と体が、一致しないような違和感があったようだ。


 彼は、前に踏み出そうと、1年間リュック1つで海外を回ろうと考えた。

 主治医は、「普通の人より免疫力が弱い」と渋ったが、2008年の夏に旅に出た。


 中国、、モンゴル、ベトナム、タイ、インド・・・

 孤児院で、働きながら出会った人たちにビデオカメラを向け写真も撮り続けた。

 14か月をかけた旅は、「 生 」を感じさせてくれたと、語っている。


 彼は、今春、看護師の資格を取るために大学に通うらしい。

 人の役に立つ技術を持って、再び海外に行きたい。そして、病気の人たちを元気づけら れる映像作品を作りたいと、夢を大きく持っている。。。。。

 記事はここで、終わった。




 高校生で、生か死で悩み、さぞかし、想像絶するくらい、辛く苦しい経験をしたことだ ろう。

 だけど、彼は生き抜いた。 《 生きている 》。

 生きると言うことは、息をしてるということではなく、自分が《生きている》というこ とを実感できて、初めて《生きている》ことだと、私はこの記事を読んで感じた。



 今は、自由に動けなく苦しんでいる息子よ、、、


 大人になった時、《俺は、生きている!》と実感できるような生き方をして欲しい。。



 誰の為でなく、自分の為に・・・・君の未来の為に・・・・



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