繁殖って。

▲繁殖って。


あるHPに行った時、目に止まった言葉。

「自分の犬に出産させた仔が、もらわれた先で死んでしまった、天国で遊んでね☆」

生きてた頃の仔犬の写真と、生ませた母犬の写真・・・。

私はこれを見て、胸が痛んだ。

どうしてそういうふうに、軽々しく言えるのかな。

私の頭に浮かんだ事は、また産めるから?産ませるから?

「頑張ります!!」
頑張るのはあなたじゃない。

命をかけて出産をするのは、生まれてくるのは犬の方なのに。

その子はその子だけ。
こんな都合の良い「生まれ変わり」なんて言葉は信じられない。
失われてしまった命は二度とかえる事なんてない。


悲しんでいないわけでもないだろうし、
文章から読み取れる事には、限界があるのも分かる。

それでも、小さな命を消してしまった事への
「自分の責任」は問われていない。





繁殖って何だろう。

私は、普通の飼い主が手を出すべき事ではないと思う。

その「犬種」を守り継いでいくのは、
「あなた」じゃない。


スタンダードから外れた体格や骨格ではないか、
噛み合わせに異常はないか。
色素や眼色、性格に問題はないか。
先天的疾患や停留睾丸はないか。
血縁犬にも遺伝疾患がある犬がいないか。
これらの条件を相手も、満たしているか。

ダックスだけじゃなく、
カラーの組み合わせによる疾患を持つ犬だって沢山いる。

簡単に考えただけでもすぐにたくさんの考えるべき事が浮かぶ。



安易な繁殖って、不幸な犬達を増やす結果にもなると思う。

犬の繁殖のスピード程、
新しく飼い主となる人間は現れないから。
絶対に。

目の前にいる子だけ可愛ければ、その子の産んだ子は、
他の犬達は、不幸な結末を迎えてもいいのかな?
そういう問題ではないはず。



「もし疾患を持った仔犬が産まれても、
自分で全部飼いますし、責任を持ちますから。」



こういうふうに、簡単に言える人には考えて欲しい。

病気で苦しむのは犬の方。
生むのだって犬。

仔犬のこの先の将来まで全部、責任を持てるはずがない。
自分が繁殖した結果で生じた痛みや苦しみを、少しでも代わってあげられるのだろうか。

そんな事は決してない。



「うちの子は血統がいいのよ。」

私もゆんたを迎えるまで
「CH直子(なおこ)」って誰だ?(本当はチャンピオンちょくし)
と思ってたくらいなので知識の程が知れるけど、
ブリーダーはスタンダードに沿った犬を、
客観的にCHという評価をもらった上で繁殖をする。
両親犬や祖父母犬、曽祖父母にチャンピオンがいるのは当たり前。

(CH直子はチャンピオンの子、という意味。だから何なのだろう?)


ダックスは特に、軟骨異栄養犬種と呼ばれる遺伝的特徴、
あの体系から妊娠時の体への負担が大きい。


「うちの子はとても可愛いから、ぜひ子供を残したいの。」

本当にその子が可愛いなら、負担のかかる事をしないでほしい。


「一度くらい出産させた方が体にいいんですって。」
そういう事を言う人は、自分の知識が「古い」という事に
気付いて下さい。

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