壁。


今見えている。
あの時は見えていたのは高い壁だけ。
目には見えなくて、心でも感じられなかった高い壁。
その存在すら・・・
僕にはわからなかった。
いろんな感情が、言葉が、
そこでとめられていた。
そんな気がする。
その壁はどんな力でも壊せなくて。
僕は壊すことすら見失い。
でも、気づかせてくれた人がいる。
壊すことじゃない。
超えること。
その人も壁に止められていた。
姿は見えなかったけど、
声をかけてみたら
返事がかえってきたんだ。
はじめは話だけだった。
ずっと話してた。
けど。
気づいたら上ってた。
階段ができてた。
いろんな人がつくってくれた階段。
同じ速さで。
あの人も上ってた。
やがて僕はあの人と会った。
大好きになってた。
でも。
壁を越えて見えたのは壁。
そこにはまだ階段はない。
2人の前には壁しかない。
だから今度は2人で超えようって
約束した。
一生止めることなく2人で超えていくことを約束した。
2人で階段をつくっていく。
1段1段。
この壁越えるのにどれくらいかかるんだろう。
不安でいっぱい。
でも楽しい。
君と一緒だから。
階段をつくって、つくってつくって
後ろを向くと
そこには今までの壁があった。
たくさんあった。
全てに階段がついていた。
どんどん高くなっていた。
僕今も君と階段つくってるね。
少しずつだけど確実に。
途中でやめないでね。
途中でおちないでね。
もう
1人じゃ
超えていけないからね?



byトミティー。


© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: