ぱんだの喘息日記

ぱんだの喘息日記

教えて貰えない


義務教育じゃないだけに出席日数も単位も取得しなければ卒業できない。
朝、学校に行くとHRに出て、すぐ裏の学校医か赤ちゃんから診て貰った先生の所に転がりこむ。
どうしても抜けられない授業は点滴を中断し、一時的に学校へ戻る。
そして、また病院へ。
歩くのもいっぱい、いっぱいで、送り迎えは病院の先生か奥さんがしてくれていた。
テストすらまともに受けられず、科目によっては先生が一番偉い子の所へ行って答えを見て解答用紙に記入してくれた。
シャープペンを持つどころか顔をあげる事すら厳しい状態だったのだ。
それでも商業科を選択した為、卒業までに取得しなければならない検定というものがあり、どれも年1~2回。
逃したら卒業が危ない。
でも、授業に出ていないので、さっぱりわからずついていけないのだ。
普通科目なら病院で先生達が教えてくれる。
でも専門科目は、どうにもならない。
調子がいい日を見計らって、教科の先生の所に行った。
『お仕事中、失礼致します。欠席していたので、わからない所があるのですが、教えて頂けませんか。』
と頼んだ私に
『いないあなたが悪いのよ。合格するわけないでしょ!知らないわよ』
と匙を投げられた。
私は二度とこいつには聞かない!合格してやろうじゃん( ̄∧ ̄)
クラスメートに、とことん教わった。
何度も何度も繰り返し。
簿記やワープロ、税務会計など、話が見えない授業はテストでは10点やそこらしか取れない。
でも、検定は授業を受けてる子より上をクリアした。
先生達は何も文句が言えず唖然としていた。
私は職員室に出向き
『先生の教え方が悪いからテストでは点採れなかったんですね。でも検定は合格しましたから』
と捨て台詞を置いて来た。以来、授業が受けられないからといってケチをつけられる事はなくなった。



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