ぱんだの喘息日記

ぱんだの喘息日記

年末事件


結局、主治医は来る事なく病棟で過ごす事となった。
酸素をし、耳にはヘッドフォン、右手にはサチュレ-ションの機械、左手には点滴を繋がれ、ビ-フジャ-キ-を食べながらテレビを見ていた。
当時、私の所は、何かあると心配という事と、ほとんど夜寝る事の出来ない私が少しでも落ち着いて過ごせるようにと皆の配慮で電気ははつけっぱなしにしてくれていた。
そんな時、カ-テンに人影が。
誰もいないはずなのに・・・動かない。
覗くと血がポタポタ。
点滴を抜いて、男の人が立っている。
私はビックリしてナ-スコ-ルを押した。
普段、押した事のないナ-スコ-ル!!
看護師さんが飛んで来た。
看護師さんも腰が抜けそうになり、その患者さんは連れて行かれた。
精神科の先生によって薬で眠らされ一安心。
しかし、そして数時間後。
私の前にさっきの男の人が。
余りの驚きに息が止まって声が出ない!!
慌ててナ-スコ-ルを押し・・・
「苦しい?」覗いた看護師さんも腰抜けた。
そこから事件は起こった。
確保し連れていく最中に暴れ始めたのだ。
点滴棒を振り回し、点滴は抜けてしまって、そこらへん血まみれ状態。
止めにかかった看護師さんはビンタされ・・・
ナ-スセンタ-の大きなガラスも割られた。
すっぽんぽんで、ワゴンを持って走り出し、突撃!
警備の人が呼ばれたけれど、止められない。
すると、そこに当直の先生が。
普段はちょっと頼りない先生。
大丈夫かな・・・と見ていると患者さんの手をとった。
「お前は誰だ~」と言う患者さんに
「僕は医者です。昭和○年に○○大学病院を卒業して・・・」
経歴話し始めちゃったよ(^^:)
でも、しっかり確保!!
そして、「大丈夫だった?」と平然!!
その時こそ、先生がかっこよく見えた事はありませんでした。
ほんと、普段は頼りなくて、大丈夫なの?って感じの先生なんです。
それが、しっかり助けてくれて。
それ以来、その先生は私の中でヒ-ロ-になりました。
夜中の出来事だったので、看護師さん達はげっそりやつれ・・・
そして、当の患者さんといえば、抑制帯で縛られ、お薬で眠らされ、ぐっすり。
我が主治医のチ-ムの患者さんでした。
その日は、真ん中の女の先生一人だけ。
何かあったら心配なんて見ていたんだけど、とりあえず何もなく。。。
午後になると、その人は何もなかったように「ご迷惑をおかけしてすいませんでした」と去って行きました。
どうやら、アルコ-ル依存症を持っていた患者さんで、喘息の治療を普通にしていたのですが、突然の禁断症状が出たそうです。
事がすんで主治医が現れ「お前だけ、動じなかったんだって~」って(--;)
怖かったんだぞ!!


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