ぱんだの喘息日記

ぱんだの喘息日記

卒業式には行かない


「卒業式には行かない」と皆を困らせ始めた。
卒業が決まってから、卒業式には袴を着たいと衣装も見に行った。
美容院も頼んで、全てが整って、私が行くだけ。
凄く、嬉しいはずなのに行きたくなかった。
その頃には、私の筋力はかなり落ちていて、階段ね一段すら自分の力では昇る事が出来なかった。
袴に合わせて履く靴すら転倒の確立は高い。
壇上へ昇って卒業証書を貰うなんて到底出来ない。
私には、それが凄く、イヤだった。
みんなと同じように壇上に昇って、卒業証書が貰いたい。
顔も、ちょうど浮腫みがピ-クになってしまい、パンパン。
まぁ、そこは妥協。
「こんなんで、行くなんてヤダ!!絶対、行かない」
先生達は困ってしまって、ニャンニャンニャニャン♪
「頼むから行って来い。最後だぞ?」
朝まですねてて、朝になっても支度しない。
ギリギリの時間になってようやく行く事にしたのだ。
卒業証書は校長先生が、降りて来てくれて手渡された。
複雑な気持ちで、でも、卒業出来た事は凄く嬉しくて。
帰りは友達と遊んでから戻ってもいいって言ってくれたんだけど、卒業証書を早く先生達に見せたくて、頭が鶏みたいになってたから美容院よって、直して貰って、袴脱いで、たこ焼きいっぱい、お土産に買って帰った。
先生も看護師さんも患者さん達もみんな待っててくれて、私には、どんな事よりも一番嬉しくて。
主治医からもプレゼントが届いていてビックリ!!
自分の恵まれた環境や皆の優しさが、身にしみた日でした。
皆の協力がなかったら、きっと挫折していたかもしれない。
皆がいたから絶対にやりきりたかった。
きっと、この卒業証書と教員免許証は、私にとって掛け替えのない宝物です。


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