ぱんだの喘息日記

ぱんだの喘息日記

転院


誰も信じられなくて、誰かが来るたびに震えている。
「まだ震えてるね」
主治医と真ん中の先生の会話。
震えるに決まってる。
一番下の先生は私が怖がっているのを知っていながら、日中ではなく、誰もいなくなった夜中に来てソファ-に座りこんでいく。
もう少し、もう少し、自分に言い聞かせながらも何日も一睡も出来ない程、怯えていたんだ。
やっと転院となった日だった。
病院の車で搬送。
私は、一人で行けると思った。
でも、下の先生がついて来たんだ。
病院についた時「ただいま」と涙をいっぱいためて言った。
誰もが「どおしてそんなに変わりはてた」と聞いて来た。
私は「頭がおかしくなっちゃったの。頭が、頭が。私が悪いの?もうやだ。助けて」そう泣いた。
婦長さんが「大丈夫だから」そう言ってくれたけど、誰も信じられなかった。
ここなら、もとの自分に戻れるかもしれない。
主治医の言った言葉
「○○病院でダメなら、もうどこに行っても同じだぞ。」
わかってる。
だから、頑張らなきゃって思った。
けど、下の先生が、主治医の後輩に声をかけたんだ。
話してほしくなかったのに、話したんだ。
その途端に、わかってくれるはずの先生の顔が変わって見えたんだ。
信じたい、でも、この人もあの人と仲間かもしれない。
また、私をいじめるんだ。
私を追い詰めるんだ。
自分が本当におかしいのか、私は真実が知りたかった。
本当の事が知りたかった。
怖くて、怖くて、自分すら信じられなくなって来て。
精神科に入れてほしいと思ったくらい、おかしくなっていた。


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