ぱんだの喘息日記

ぱんだの喘息日記

やる気がない


といっても手の力を利用して足は、ほとんど引きずる状態。
それでも、繰り返しさえすれば出来るようになると思って、食事と点滴以外は休みなく練習した。
そんなある日のリハビリ回診。先生が発した言葉。
『服装もパジャマだし、靴は履かないし、お前やる気あんのか!服装がなってないから歩けないんだ』そう言った。
一日、悔しさの中にいて、その日来た母に
『家に帰りたい。自分でリハビリ頑張るから帰る。早く家直して。服が着れないだけで努力してないなんて言われたくない』と話した。
歩き始めて以来、喘息の状態は凄く悪く(医師達から診たのとデータ的に)毎日、点滴していても、どうにもこうにもならず、他の人なら出来ない状態の中、頑張っていた。
それなのに、努力もしない人と同じ扱いされるなんて…
私だって、みんなみたいにTシャツとかジャージで、リハビリがしたい。
靴履いて歩きたい。
でも、パジャマすらやっとなんだ。
他の物を着たり、靴なんて履いたら皮膚が破ける。
雛鳥の胃袋のような薄い皮膚。
立ち上がりに力を入れるだけでも破けるんだ。
普通に出来る人達とは違う。
普通に服が着れて、靴が履ける人に気持ちなんてわからない。
しいていえば、重症火傷をした人なら少しはわかるかも。
それでも、火傷の人は自分の皮膚が再生をする。
私には、薄っぺらい紙。
本当に人工しかなかったのだ。
気がおさまらない私は、父に電話し、仕事関係の人を使って2週間程度で家の中を整えさせた。
帰ると決めたら帰る。
誰がなんと言っても帰る。
その間に、電動ベッドや入浴用品、車椅子や杖など、必要な物を用意したのだ。
病院側から謝りには来たものの腹の虫は治まらなかった。


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