楽しい南の島

ありがとう!ありがとう!

ありがとう!ありがとう!
8月4日・その2

同じ便で到着した人達は、
それぞれ現地の旅行会社や知り合いの出迎えを受けて、
どんどん周囲から分かれて行く。

呆然と立ち尽くす、親子3人。
バウチャーには、連絡先の電話番号が記されてはいたけど、
もう、とっくに時間外。どうすりゃいいの?

すると、回りにいたバリの人達が、
何時の間にか、えび家3人を取り囲んでいた。

「どうしましたか?」
「出迎えを頼んであるのに、誰も来てないの。」

えびの手にしっかりと握られたバウチャーを、
目ざとく見つけた一人(以下Aさん)が、
「どれどれ。どの会社ですか? ○○○○?」
辺りをキョロキョロ。
「いませんね。」

その様子を見ていた人が、次から次にやって来て、
「○○○○?」
キョロキョロ見まわしては、首を横に振る。

「今日は、誰も姿を見てませんよ。」

やっぱり来てないんだ。この会社の人……。
どうしよう。涼しい風の吹く空港の軒下で、途方にくれる。

「どこにお泊りですか?」
「インターコンチネンタルなんですけど。」
「インタルコンチネンタル?」
(バリの人は、インターコンチを、インタルコンチって言うのよ。)
それを聞いて、にわかに活気付く人々。
みんな嬉しそうだわ。
どうしたの?

1番最初に、事情を聞いてくれたAさんが、
「ちょっと待っていて下さい。」
そう言い残して、人波をかきわけながら、どこかへ行ってしまった。

しばらくして、水色の服を着た男の人を連れて、戻ってきた。
周囲に集まって、心配してくれていた人達は、その姿を見ると、
ほっとした表情を浮かべて、散っていった。

「この人が、インタルコンチネンタルの人です。」
バウチャーを見ながら、2人は何事か相談している。

「ホテルから車を呼んであげます。」
おお~~!
地獄に仏~~!!

「この会社の人は、来てません。今、車はホテルに向ってるので、
少し時間がかかりますが、もう1回往復させます。」
「よ、よ、よろしくお願いします。」

きっと、忘れられてるんだわ。
帰ったら、HISに電話だ!!!!

インターコンチの人が、電話で何やら話し始めた。

その時、空港目指して、
とんでもないスピードですっ飛んでくる1台のボロバン。
キキキキキーーーーーーーッ!!!!
急ブレーキをかけると、目の前で止まった。

みんなの視線が、その車に注がれた。

「オー! ○○○○!!!!」
Aさんは言った。
え? ○○○○~?
「バリでは、バリ時間」って言ったって、
いくらなんでも、遅すぎだからね~~~!!

バンの中から、ひどく焦った様子の男性が2人現れた。
近づいていって、まくしたてるAさん。
インターコンチの人も巻き込んで、大騒ぎに。

やがて、2人組みの男性が近付いて来て、
「遅れてすみませんでした。」
そう言うと、何事も無かったかのように、スーツケースをバンに乗せ、
「さあ、どうぞ。」
乗車を促すのだった。

Aさん達は、にっこり笑って、
当然の事をしただけ、といった様子。
心細かった私達に、親切にしてくれて、
本当に、本当にありがとうね~~~~~~!!!

何度お礼を言っても、言い足りない気分の3人を乗せ、
ボロバンは、ホテルに向って出発したのだった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ホテルはどんな所だろう?
それは、 くたびれたね~。 で明らかに!



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