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Bar UKからのお知ら… New! うらんかんろさん

2008/02/29
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カテゴリ: 法律、制度
「ロス疑惑」報道が連日行われています。


私が最も関心を持ったのは、前回にも書きましたが、アメリカでは州によって殺人罪の時効がないということです。

新聞や週刊誌によると、時効がないため捜査官は古い事件に関わっていることができ、実際、昔の事件の解決に一定の成果を挙げているらしい。
日本でも、これらの制度は多いに参考にすべきかと思います。

ただアメリカでの実際には、古い事件が積もっていく一方で、新しい事件が発生するので、捜査官は常に古い事件に関わっていることができず、手持ちの事件の余裕ができたときにたまに扱う程度だということも新聞報道で知りました。
(自分で調べずに報道の受け売りばかりで申し訳ないです)

となると、古い事件は捜査官の気の向いたときに、気の向いた事件だけが扱われるということで、それが事件関係者にとってよいことなのかどうか(ある遺族は捜査を続けてもらえるが、別の遺族は無視されることになる)、私にはわかりません。

アメリカには、昔の事件を専門に扱っているような部署もあるとか聞きました。

そのような部署を作れば、優秀な警察官の何パーセントかがそちらに取られ、予算も相応に注ぎ込まれるでしょう。
それでやっていることの多くは、何十年も前の、もう解明しようもなさそうな事件です。

少し前にも書きましたが、そうなっては「仕方ないから捜査を継続しているフリをする」だけにならないか。
もちろん、遺族は「それでも捜査を続けてほしい」と思うでしょう。あとはそれを主権者である国民全体が納得するか否かです。

あと、今回の報道で聞くのが、「科学技術の発達によって、過去であれば犯罪の立証ができなかったものができるようになった」ということです。
ロス疑惑の件でそのような証拠が出たかどうか、それはアメリカ当局も明らかにはしていません。

しかし、これだって怖い話です。
例えば「30年前の殺人事件の現場に付着したDNAとお前のDNAが一致した」などと言って突然逮捕されたらどうなるのか。
30年前のアリバイなんて、出せと言われても難しい。
そもそもDNA鑑定の正確性だってまだ未解明の部分があって100パーセント信頼できるわけではないらしい。

刑事訴訟法で定める犯罪の公訴時効までの期間は、ようやく4年ほど前に少し「延長」されました。





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Last updated  2008/02/29 12:54:11 PM
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