レムリアからの転生旅行者

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神坂俊一郎

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Dec 31, 2024
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テーマ: 超能力(45)
カテゴリ: カテゴリ未分類
仕事からリタイヤしてから、毎日12キロもサイクリングできるぐらい元気は元気ですし、働かないのはもったいないとふと思ってしまう俊一郎でしたが、考えてみると、できるからと言っていつまでも仕事していたら、若い人たちに迷惑です。
ただ彼、仕事は全てやり散らかしたところがあり、今まで担当した仕事、マニュアルまで作って引継ぎしたものの、後任者がまともに引き継いでくれたことがほとんどありませんでした。
要は、後任者がだめだっただけなのですが、それだからなおさら、リタイヤする時には、「本当に辞めていいのですか。」と人事部に念を押したのです。
人事部長は、「後任をきちっと揃えますから大丈夫です。」と断言したからさっさと辞めた、とはいえ、定年退職後、継続雇用5年に1年プラスして6年も働いたのですが。
で、彼が退職した後どうなったかと言うと、彼の仕事を3人に分配して引き継いだものの、3人のうち一人は全然やる気なし、もう一人は「こんな仕事やってられるか。」と捨て台詞を残して辞めてしまったため、普通に仕事をしてくれたのは残った一人だけ。結局まともに引き継がれなかったのは、現役の時同様でした。
元の取引先からは、「戻って来てもらえませんか。」と個人的に打診がありましたが、6年も継続雇用で仕事したわけで、その後は会社が判断することですからと、断りました。
では、リタイヤ後の彼が何をしているかと言えば、幸い、家を建てたのが田舎で、2回にわたって隣の土地を買い増したため、3百坪を超える広い土地がありますから、その土地を手入れする暇ができたわけで、元が原野の庭を畑にしたり、森にしたりして楽しんでいます。
また、彼の場合、若い頃に書き散らかした前世記憶の原稿類の整理も、仕事の代わりにすることになりました。
彼、大学の頃から、論文を書く時にはその何倍も無関係の読書をする習慣があり、暇になった今は、図書館に通って借りまくって来て、一日1冊ペースで本も読んでいます。

しかも、何十ページか読んでから、ようやく気付いたりもするのです。
本人は、全く速読しているつもりはありませんが、どうやら常人の3倍ぐらいのスピードで読んでいるようですから、若い頃と違って、頭脳の能力が衰えた結果、読み散らかしたら、内容をちゃんと記憶していないのです。
まあ、これはこれで、「二度楽しめると考えれば、暇はあるから、悪くはない。」と、妻の美奈子さんには負け惜しみを言っています。
その美奈子さん、夫がリタイヤしてからのマイブームは、彼女も読書なのですが、旦那と違って漫画とその原作小説が主なので、最初は、ブックオフに行って、古本を安く買って来て読んでいたら、その古古本が大量に溜ってきたため、またブックオフに売ったのですが、いまだに細かい字を苦も無く読む俊一郎君と違って、老眼鏡が必要な状況になりましたから、紙の書籍ではなく、拡大できる電子書籍に変わりました。
最初は、10.5インチの大きめのタブレットを夫に買ってもらって、電子書籍で漫画や小説を読むことになったのですが、容量の問題も生じましたから、更に画面の大きな12インチのタブレットを買い増してもらって、もっぱらそちらを愛用しています。
電子書籍ですから、読書としては、夫と共通の趣味と言えないことも無いのですが、好みのジャンルはあまり共通しておらず、美奈子さん、俊一郎君みたいに難しい小説は読みません。
また、俊一郎君は、電子書籍より紙の書籍を好みますから、なおさら共通しません。
しかし、俊一郎君は、漫画も読みますし、近年は、漫画は電子書籍で読んでいますから、特に異世界漫画のジャンルは、夫婦共通するのですが、残念ながら、読む速さが全く違いますから、一緒に読むわけには行かず、結局、俊一郎君は高性能のパソコン、美奈子さんはタブレットと、完全な棲み分けができ上ってしまいました。
美奈子さんとしては、一番切実な問題は、リタイヤした夫の俊一郎君が、いつまで元気で生きていてくれるか、なのですが、元々、感情に欠陥がある俊一郎君ですから、彼女が、夫に先に死なれたら後が面倒だから、私が先に死にたいと公言しているものの、その裏にある、純粋に夫に長生きして欲しいとう愛情は、全く理解できないのです。
愛情を含めての感情欠陥なら、何故全く迷わずに田舎の高卒の自分と結婚してくれたのかが疑問だったのですが、彼に聞いても、「美奈子と結婚して、この家に住んている現在の映像を、45年前には幻視していたから、それを実現させるように生きて来たもので、美奈子は、大切にして面倒を見る対象としての唯一の女性なのだ。」という理解不能な答えしか返ってきません。
大体45年前って、まだ交際もしていない時のことなのです。

美奈子さんは、大変感情豊かで家庭的な女性なので、サヴァン症候群の感情欠陥人間である俊一郎君のことは、本質的に理解できないのです。
でも、彼が、自分よりも頭がいい、堅実、酒に飲まれない、と結婚相手の条件として考えていた三つを満たしましたし、結婚してみると、家事育児にも理解ある家庭的な所には更に好感が持てました。
不思議だったのは、普通の男性なら、女性と交際するにあたっては、絶対性欲が伴うものだと思っていたのですが、彼の場合は、全くその意味での下心を示さなかったのです。
しかも、どんな女性に対してもだったのです。
ですから、大変な紳士であり、浮気とは無縁というよりも、妻となった美奈子さん以外の女性には、全く目もくれませんでした。

「あなたって、私が苦痛だと言ったらあっさりセックスレスになってくれたし、それでなくても、女性とセックスしたいって下心を、誰に対しても全く感じさせなかったんだけど、本当のところはどうだったの。」
その答えがまた、何故結婚してくれたのと言う問いの答えと同様の不可解なものでした。
「ああ、セックスすべき相手だとおもったのは美奈子だけだったから、女性に対して下心を持つ必要を感じなかっただけだ。」
確かにそのとおりで、大学4年の時には、スタイル抜群の彼女が居たことも大学の同級生から聞きましたし、2年生の時には7人の女子大生と付き合っていたという話も聞きましたが、それなのにセックスはおろか、キスさえしなかったことも聞けました。
美奈子さんは、たとえ夫の俊一郎君が居ても、いい男を見れば、それなりにいいなと思うぐらいにはノーマルですから、そんな彼は、感情欠陥以上に理解不能なのです。
悔し紛れに、何故自分だけなのかと聞いたら、「美奈子は、前々世の愛人で、セックスしたことがある相手だからかな。」と、更に理解不能に陥るような答えが返ってきました。
「前世で関係があった相手としかセックスできないってことなの。」
と食い下がったら、しばらく考えてからうなずきました。
「そうだな。それだけの縁がある相手しかその気にならない。だから、今までの前世でセックスした相手は、それぞれの前世で、妻や愛人だった合計3人というか、三つの魂の持ち主だけだな。」
一体何と答えてよいのやら、わかりません。
「あっそう。」
答えに窮して素っ気なく答えると、更に追い打ちが来ました。
「その中でも、9割以上が美奈子の前世だから、他の二人とのセックスは、滅多にないな。」
複数の前世記憶を持つ彼にしか、理解できそうにはありませんから、更に悔し紛れに確かめてみました。
「父親の幽霊に娘を助けてくれって頼まれた、摩耶美紀子さんは、どうだったの。」
もう25年前のことになりますが、大学卒業時の元彼女であった摩耶美紀子さんの父親の幽霊が、俊一郎君の夢に出てきて、「娘を助けてくれ。」と頼んだことがあったのです。
何を今更と思いつつ、化けて出る相手も違うのでは、と思ったのですが、縁があればそのうち現れるだろうと思っていると、半年後に、俊一郎君の予想通り?美紀子さんと偶然再会したのです。
しかし、その時の彼女は、大学生の時の健康的な美女だったのが見る影もなくやせ衰えており、医師から余命1か月と言われた状況だったのです。
「美紀子さんは、ツインソウル、魂の双子の片割れだったせいか、セックスする相手ではなかった。だから、全くその気にならなかった。」
とは言うものの、その後3年間にわたって、半年から1年に1回デートする関係ではあったのです。
「それでも、会い続けたのは何故。」
何度も聞いた質問ですが、答えは同じでした。
「父親の幽霊に頼まれたから、できるだけ長生きさせてあげようと思った。それだけだ。」
3年で計4回だけのデートに終わったのですが、その時に全然その気にならなかったのか、確かめてみました。
「全くその気にならなかったの。」
すると、面白い言い訳が返ってきました。
「うん。僕は、ガリガリにやせ衰えた女性は、生理的に受け付けないんだ。だから、僕よりもはるかに優れた頭脳の持ち主であった彼女と高尚な会話ができるという餌がなければ、会うことも無かっただろう。」
考えてみると、美奈子さん自身は、最近少し太り気味ではありますが、ずっと健康的な体形でした。
結局彼は、美紀子さんの余命1か月を、3年までは延長させたのです。
「どうやって延命させたのよ。」
これも、何度か聞いた質問です。
「僕の波動を伝えて、彼女の生気を補った。」
これ、更に不思議なのですが、何と、再会した時に彼がプレゼントしたトルマリンのブレスレットを通じて、彼女に生気を供給したと言うのです。
しかし、3年たって、そのブレスレットが粉々に砕け散ったのです。
ショックを受けた美紀子さんは、泣きながら彼に電話をかけてきたので、生気を込めた代用のブレスレットを送ったのですが、もう肉体的に生きるのは限界だと諦めたのか、死期を察したのか、ブレスレットを受け取ったと思われる日に、彼女はそのブレスレットを着用せず、目の前に置いた状態で亡くなっていたのです。
霊感のせいなのか、俊一郎君には、美紀子さんが死んだことまで伝わったのですが、完全に成仏したようで、その後、彼女の幽霊が現れることはありませんでした。
「私に対しては、あなたの生気を伝えられないのよね。」
皮肉を込めて言うと、俊一郎君は、真面目に答えました。
「美奈子とは、波動が違うから、できない。」
確かに美紀子さんに対したような遠隔治療はできませんが、彼女が子宮筋腫の破裂で死にかけた時には、当時はまだ携帯電話が一般的でなかった時代でしたから、夫にも119にも知らせることができなかったのに、虫の知らせで察したらしく、仕事を放り出して帰って来て、出血で死にかけていた美奈子さんを病院に運んで助け、手術の後、病院でしばらく手を握ることで生気を供給していましたから、波動は違っても、直接触れることでそれなりに生気を伝えることはできたようです。
俊一郎君がセックスできる候補者は、他にも二人居ることになりますから、確かめてみました。
「じゃあ、数少ない例外の二人の転生が現れたら、その人とあなたは、セックスできるのかしら。」
その答えも、変なものでした。
「僕自身は、今でも全くセックスする機能は衰えていないから、そんな相手が現れたら、可能性はあるな。しかし、他にも条件がある。」
普通の男性なら、喜んで浮気しそうなものですが、そうではないのです。
「何よ、条件って。」
「まず、相手が許し、かつ望んでくれること。」
「まずって、他にも条件があるの。」
「セックスが、苦痛にならないこと。」
言われてみれば、「痛い。」と言ったら、簡単に諦めてくれたところを見ると、事実のようです。
でも、そんな相手が現れたら浮気するぞ、と宣言しているようなものです。
「それって、浮気って言わない。」
「言えるな。」
悪びれずに堂々と言うところが、彼の腹の立つところです。
「あなたには、倫理なんて、あってなきがごときものなのね。」
俊一郎君、さらっと答えました。
「自分が本当に大切にすべき相手だと思えば、婚姻関係になくても大切にする。その手段として、セックスをすることもありうる。ただ、それだけだ。」
「変な言い訳ね。」
「僕には、複数の前世記憶とともに魂同士の関係がわかるから、それを大切にする。倫理よりも、ソウルメイトとしての運命が大切という感じかな。でも、現世で美奈子以外に運命の相手に巡り合うことがあるかどうかは、わからない。」
「じゃあ、もしそんな相手が現れたら、浮気するのね。」
すると俊一郎君、笑い出しました。
「あり得るというだけで、浮気すると言っているわけではない。大体、相手があることだから、その相手が許し、のぞんでくれなければ、成立しない。」
サヴァンの彼には、心情と言うか、感情と言うかが欠けています。
その代り、霊感的なものが存在して、倫理ではなく、その感覚で判断しているわけです。
「じゃあ、そんな未来は幻視したことないの。」
「今のところは、無さそうだ。」
無さそうだ、とは、彼にしては曖昧です。
「絶対あり得ないって、わけでもないのね。」
「そうだな。しかし、近年未来の映像を幻視することは少なくなったから、その分余命も短くなっているのかもしれない。」
言われてみると、異世界小説の一つに登場する未来を幻視する女性が、彼と全く同じことを言っていました。
「まあ、いいわ。せいぜい、長生きしてちょうだい。私一人の年金額じゃあ、絶対暮らしていけないから。」
確かに、年間百万単位で退職金やマンションを売ってもうけたお金を取り崩しています。
「そこまで長生きするかどうかはわからないけど、お金がなくなって惨めな思いをすることの無いようにお願いしたいわ。」
すると、都合の良い答えが返ってきました。
「ああ、まだ売るものはあるし、お金に困る未来を幻視したことは一度もないから、大丈夫だろう。」
「それまでに、ピンコロで死ねることを神様にお願いするわ。」
「いや、どうせなら、豊かな老後を送っていけることをお願いしておいてくれ。」
言われてみると、そのとおりです。
「そうね。だから、あなたも元気で長生きしてね。」
「同じ内容を、返しておこう。」
俊一郎君、人間的な心情には欠けるところはありますが、言うことは正論なのです。
さて、どこまで長生きできるのか、まあ、努力はしてみることにした美奈子さんでした。

恐らく8月2日生まれで、乳母チビニャンに育てられ、12月2日に保護した黒猫ニコ、先住のヤマトと仲良く暮らしています。








薄情なことに、乳母のチビニャンが心配して見に来ても、ニコはでんでんむしなんです。





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Last updated  Jan 17, 2025 05:58:30 PM
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Yoko@ Re:ヤマトタケル異聞8(10/04) 記紀とは違うヤマトタケルを興味深く拝読…
Yoko@ Re:ヤマトタケル異聞1(09/21) ずうずうしくリクエストをしたYokoです。 …
Yoko@ Re:ヤマトタケル?2(04/19) 21日のご返信に気が付かず、ご返信せずに…
神坂俊一郎 @ Re[1]:ヤマトタケル?2(04/19) YOKOさんへ アメーバブログも確認したら全…
神坂俊一郎 @ Re[1]:ヤマトタケル?2(04/19) YOKOさんへ 既に発見されたかも知れません…

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