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ネオリアヤの言葉
尊敬の念をこめて
三十五人の顔と名前を一致させて覚えること。
その日、ユンの課題はひたすら暗記だった。
来週から始まる教育実習に向けて、
担当するクラスの子どもたちの、
せめて顔と名前くらいは頭に入れておきたい。
馴染みのカフェの、いつもの席に坐り、
開店の十一時からずっと学級写真と名簿を見比べていた。
「よくやるよね」
オーナーの青山さんが、ユンの手元をのぞきこんだ。
「ま、自己満足の世界ね。生徒に一目置かれてスタートしたいじゃない」
「そんな理由なんだ」
トレイの上のコーヒーカップを、かたかたと揺らして笑う。
「子どもも嬉しいと思うけど、自分もそれで楽しくなきゃ嘘でしょ」
「そりゃそうだ」
が、しかし。
前職でも痛感していることなのだが、
ユンは人の顔と名前をなかなか覚えられなくて有名だった。
仕事での関係者はいつも、
「ユンさん、どうも近藤です」
「久しぶりだね、前野だよ」
と、訊かれる前に自分の名を名乗るくらいだった。
そのせいもあって、ますます覚えが悪い。
人と会ってナンボの仕事をしているくせに、
とユン自身いつも思っていた。
けれど、ユンほどのレベル――覚えられないことにおいて――になると、
それはもう一種のキャラクターとなっており、
かえってそれで出会いも交友も、仕事の幅も広がっていた。
どちらかというと、
性格で可愛がられるタイプの人間なのだ。
「なんで教師なわけ?」
「面白いですよ、子ども」
青山さんは不思議そうに、カウンターの中に立った。
「まぁ、夏休み冬休み、春休み…休みも多いしね」
「甘いよ青山さん。休みが欲しいなら民間企業の方がオススメ。教師なんて休みもプライベートの区別もないから、それが楽しめないならやめた方がいい仕事ですよ」
「そうなの?」
「どんな仕事も、極めようと思ったら同じだと思うけど…」
本当のところ、両親ともに教師をしていたユンにとって、
教員になることは、
最も避けたい道のひとつだった。
朝も夜も、休日もほとんど顔を合わせることがなく、たまに会うと、
「学校どう?」
「友だちは?」
の質問攻め。
どこかへ一緒に行ったり、キャンプしたり、
遊びに行った記憶はほとんどない。
ただ一度きり、
小学校三年の夏休みに、庭先に借り物のテントを張って一泊だけの、
なんちゃってキャンプをした。
子ども二人に、大人がひとり入ればもういっぱいいっぱいの、
深緑色をした何の変哲もないテント。
毎日毎日眺めている庭で、
その時だけ三角形に切り取られた景色を、
テントの中からただ見つめ、暮れゆく時間中、
ずっとワクワクしていたことを覚えている。
あの日のアルバムを開くと、
まだ三十代で若かった父と母の姿が映っている。
そして、嬉しさを隠しきれない弟とユンの、笑顔が輝いている。
忙しさで、四人家族だとはとても信じられないほどの日々の中で、
あの一日だけは、父も母も頑張ってくれたに違いない。
だからこそ、今も鮮明に覚えている。
かと云って、
子ども心に両親の忙しさなど理解できるはずもなく成長する。
反抗するように遊び過ごした大学生活、
そしてその延長で就いた企業の数々。
会社のジャンルなどは定まっていなかったが、
広報という業務にだけは縁があり、
いつもピーアールの仕事を担当していた。
ユンにはひそかな目標があった。
両親を超えること。
学校を出て、
三十年以上も教師という職だけを真っ当に勤め上げてきた父と母に、
まっこうから挑んで超えられるはずもない。
民間企業で様々な仕事を経験し、人に出会い、
実社会を背負って教師になる。
そうすれば、味のある教師になれると感じていた。
「ユンは、とっくに私たちを超えてしまっているわよ」
一人進路に悩んでいた二十歳の誕生日、
母から贈られたメッセージカードにはそう書かれてあった。
涙が止まらなくて、
講義の途中、先生に何度も注意された。
こんなにも愛されていて、
自分は一体何に反抗し、
両親の何を超えようとしているのかと疑問に思った。
それでもやはり、後輩として、
先輩に負けるわけにはいかないのだ。
それだけはわかっていた。
叶わない大きなものが、眼の前にも、
そしてずっと先にも存在することで、
その上をさらに目指すことができるのだから。
「ユンちゃんだったら、いい先生になりそうだよな」
「そう?」
「俺も、ユンちゃんの生徒だったらもっと、学校好きになってたかも」
「……」
「先生ってさ、何を知ってるかが問題じゃないんだよね」
「?」
「何を感じてくれるかなんだよ。真正面から向かい合おうが、反則技を使おうが関係ないじゃん? 要は、先生自身がどんな生き方をしてきたかで対応が違ってくると思うんだよ、俺はね」
青山さんは、コーヒーをおとしながら、
先週から伸ばし始めた髭に触れる。
「その点、ユンちゃんは大丈夫だよ。頼りないとこいっぱいあるけどさ、人間味が優ってる」
「やっぱり頼りない?」
「ないね。みていて危なっかしい」
鼻に皺を寄せて笑い、コーヒーのおかわりを出してくれる。
限りなくエスプレッソに近い、濃いコーヒーの香りを、
胸いっぱいに吸い込みながら、
無性に幸せな気分になった。
「でもそれは、それでいいんだよ。自分でこうだと思えることをやってれば、完璧である必要なんてないんだから。自分らしくいられればベストなんじゃないの?」
「青山さん、若いのに云うことに重みがあるよね」
「ウルサイよ。これでも十八からこの世界やってんだから…もう十六年か? おそろしくあっというま」
彼は、煙草に火をつけると、窓の方へ息を吐き出した。
外気と店内の暖気で、ガラスが曇っている。
そろそろ、
ランチを食べにくる人たちで、混み合ってくる時間だった。
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