”名も知れぬ人たちへ”・・・【承2】

・・・妻が一人で苦しんでいた・・・

我が家は新築してまだ1年半,白塗りの壁に緑の屋根・・・"赤毛のアン"に出でくる家をモチーフに。

その玄関を開こうとカギを差し込んだけれど,手が震えてなかなか入らない。

開けた瞬間に「お母さん,大丈夫か???」

妻は二階から「お父さーん」って,力なく小さな声で。

階段をすばやく駆け上ると娘の部屋で布団に包まっている妻がいた。

布団を剥いで見ると"血の気のない真っ青な妻の顔"がそこにあった。

今まで見たことのない顔・・・嫌な予感が私の脳裏をよぎる。

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