年末年始の休みが近づいてきた。読者は、どんな計画をお持ちだろうか。
まとまった休みを取るときに、投資家として、少なからず気になるのは、自分のポートフォリオをどう処置するかだろう。
考えるべき第一のポイントは、自分のポートフォリオは「長期運用として望ましい状態になっているかどうか」、あるいは、「自分のポートフォリオの長期運用と短期運用部分の区別はついているか」という点だろう。原則として、長期運用として望ましい状態にあるポートフォリオは休みの間もそのままでよく、他方、短期運用のポートフォリオはポジションを手仕舞うのが基本だ。
長期運用のポートフォリオは基本的に長い時間に晒すことで成長するのだから、休みの期間といえども、現金化したり、ヘッジしたりするのはもったいない。逆に、1週間や2週間の休みでヘッジを考えたいほどリスクが気になるポートフォリオは、長期的資産形成のためのポートフォリオとしては問題があるかも知れない。
一方、短期のディーリング的なポートフォリオの場合は、価格のゆがみなど例外的なチャンスを見つけて、これを収益化しようとしているので、時間が経つことに伴う不確実性の増大は好ましくない。旅行などに出かけるのは、ポジションを手仕舞ってからというのが基本だろう。損していても、儲かっていても、いったん手仕舞う方がいい場合が多いと思う。
対象で分類するなら、株式や債券のように「投資のリスク」(資本を生産活動に提供するリスク)を取るなら長期投資に分類すべき場合が多いだろうし、FX(外国為替証拠金取引)は「投資」ではなく基本的にゼロサムゲームなので、ポジションを放置しない方がいい。
もっとも、長期運用のポートフォリオであっても、いざというときに動かす手段は考えておきたい。PCを持って行くのか、携帯電話が通じるのか、といった「念のため」の確認は必要だ。リーマンショックにせよ、ブラックマンデー(1987年に起こった大暴落)にせよ、そのときに旅行していた人はいるはずで、そういう人に自分がならないという保証はない。
とはいえ、もともと長期投資を意識して組み立てたポートフォリオの場合、ほとんどのケースで「大丈夫」だと思う。
来年はどんな相場になるだろうか?
今年は今ひとつぱっとしなかったが(特に日本株が)、資産市場のバブル化もインフレもまだまだ先のようだし、米国のFRBも日本の日銀も、基本的には金融緩和を続けるしかない。そして、特に、日本の株価は、政府の経済政策が頼りにならないことなど悪材料がもう十分織り込まれたものになっている。鬼が笑うかも知れないが、私は、来年の相場が「まあまあ」なのではないかと考えている。
本年も一年間、このメルマガをご愛読頂き、どうもありがとうございました。来年が、読者の実生活にもポートフォリオにもいい一年になることをお祈り申し上げます。
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(楽天マネーニュース[株・投資]第89号 2010年12月24日発行より) ==========================================================