もいっか★フィンランド

もいっか★フィンランド

あやしい食べ物みつけた! part 3

あやしい食べ物見つけた!  パート3


怪しい組み合わせに異文化あり

前回、前々回に引き続き、「なんじゃこりゃ!」と叫びたくなるフィンランドの食べ物を取り上げる・・・予定だったんだが、あいにく適当なものがない。そもそも1年以上も住んでいると少々の怪しい食べ物では驚かなくなる。「なんじゃこりゃ!」シリーズ第1回に紹介した、黒グミもどきのサルミヤッキだが、その味にも最近慣れてきた感じ。それでもいきなり食わされると まだ死にそうになる が。


食べ物や味そのものの違いに異文化を感じるのはもちろんだが、まともな食材なのにそれをとんでもない組み合わせで食べていることに驚かされることしばし。もちろん現地のフィンランド人にとってはこれが「まとも」な食事なので非難するに値しない。そういった組み合わせに異文化を垣間見た例を少し挙げてみる。


僕は朝晩、自宅で食事を済ます一方、昼食は大学のカフェテリアを利用する。便利だし、なにより安い。メインが一品とドリンク、更にパンとサラダはおかわり自由。これで通常、2ユーロ35セント。ちなみにこの値段はフィンランド国内の大学で統一されているらしい(フィンランドの大学は全て国立)。


メインには肉、魚が数種類あり、ベジタリアン向けの料理も用意されている。パンは時間帯によっては焼き立てのものが配膳。うーん、なんかここまで書くと「おお、フィンランドの学食っていいじゃん」と思うな。確かに味付けも悪くないし、サービスも行き届いている。他のヨーロッパからの留学生も、「フィンランドの学食は最高だ」と。彼の国の学食って一体、どんな感じなのか逆に興味があるぞ。このままフィンランド、ブラボー!で誉めちぎって終わろうか・・・いかん、いかん。


学食に比較的満足するものの、たまに「はあ?」みたいなの組み合わせの料理にも遭遇する。メインの肉の上にベリーのジャムがかけてあったり、スープの中にキュウリが入っていたり(これは普通か)、ライスにマヨネーズ・ソース(?)、ライスを牛乳で煮たおかゆ(これはしかし美味い)。これは学食のメニューではないが、ニシンを酢でしめたシッリ Silli という珍味がある。丁度、日本のしめ鯖みたく、酒の肴にはうってつけ。ところがフィンランド人にはこれをパンに挟んで食べたりする。しかもパンにはバターが塗ってあって・・・ちょっと想像を超える組み合わせだ。


先日、いつものようにカフェテリアで食事。メインを取り、支払いを済ませて、サラダ・バーに向かうと、いつもと違う一品がサラダの横に。「お、ピラフか」。ライスを鳥肉、野菜等で炒めてあるようだ。しかも冷製。まあスープにも冷製があるし、サラダの一種のつもりなのか。しゃれたマネを・・・早速、試してみることにした。


味は・・・悪くない。冷製でも案外いけるものだなと感心。ちょっと甘味をほのかに感じるが。と、ピラフの中にオレンジの物体発見。「なんだこれ、ニンジン?(つついてみる。やけに柔らかい)・・・げ、 缶詰のミカンじゃん! ああっ、なんと缶詰の桃までしっかり入っているよ!


うおおおおおお、(#゚Д゚) なんじゃこりゃあ!!!


久々に驚いた。しかもこれらの缶詰類、前日のサラダ・バーに陳列してあったフルーツ・ポンチの余り物。うーん、これが フィンランドのリサイクル精神 なのか。環境に優しく・・・って、なんか猫マンマそのものなんだが。

まだまだフィンランド、あなどれない。


lozzi

カフェテリアの風景。

(04年11月執筆)






© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: