日々のはなし<別宅>

日々のはなし<別宅>

PR

プロフィール

yamo_b

yamo_b

キーワードサーチ

▼キーワード検索

バックナンバー

2025年11月
2025年10月
2025年09月
2025年08月
2025年07月
2006年03月14日
XML
カテゴリ: 韓国留学
授業の宿題は自分のふるさとを紹介するということだったのだけれど、そのときにどうも気になる。ひとりが話しているときに先生は真ん中に立って「そう、そう」と聞いているだけで、その中に他の人が知らなそうな単語が出てきても書き出すこともなく、紹介の内容に踏み込んで話を盛り上げるでもなく、次の人に「じゃあ、どうぞ」という感じ。立っているだけならわかりづらい単語を書いてくれれば理解の助けになるのに。

文の重要な要素である動詞や名詞は学生の発音で聞いただけではわからないこともあるし、人の発表の間に「それって何ですか」と口を挟むわけにもいかない。でも先生ひとりが「ああ、そう」と納得して、他の人は他の人の答えががわからないまま進んでいたりする。韓国人の先生なのだから2級の学生に難しそうな単語に注釈をつけることはできるはずなのに、全然動かない。

授業の進み方が速くて、質問があるか聞かれても、質問を考える時間もない。先生は質問がないならみんながわかったと思ってどんどん進んでしまう。唯一の同期だったベルギー人のクラスメートは今日からひとつ下の班へ移ってしまった。前の先生だとそのクラスメートがつっかえていても何か助けになる言葉を教えたり、調べている言葉を一緒に見たり、とりあえず「わかろう」という姿勢があったのに、今の先生は溜息をつきながらただ苛ついた感じで待っているだけ。

クラスの中でも「速くてわからない」という人と、「遅い生徒に合わせられるとしんどいから今のやり方がいいと思う」という人がいて、それぞれ。

授業が終わったあとで、拙い韓国語で「ひとりひとり話しているときにみんなが知らない単語があるはずだから、書き出してほしい。書き出せば自分で調べられる」と言ったら「みんな程度が違うのだから、誰が何を知らないのかがわからないので書けない」とか「みんな書き出していたら時間がない」とか言われる。そういうことではなくて。

語学力がないので直接的なことしか言えず「今までの先生は違った。前の先生のほうがよかった」と言ったら、先生の顔が赤くなってきた。頭に血が昇った様子。でも昇ってくれるくらいでちょうどいい。話を聞いている間も「まだ話すの」という態度がみえみえでイヤだったから、感情の反応があるならしめたもの。血が昇ったあとに先生が「じゃあ、そういうことなら院長先生に直接話しますか」と言われる。おう。

結構冷静でいられたので、せっかくの機会だし、韓国語の練習にもなるし、そうしてもらうことにした。こういうことは中国にいたときにだって経験している。先生が出ていったあとに、荷物をまとめながら一緒に話を聞いていた日本人の友達と「自分はこういうことを言いたいんだけど」みたいな話をしていたら、前の先生がたまたまなのか話を聞いてきたのか、教室に来てくれて「大丈夫?」と声をかけてくれた。

事務室の前まで行くと女性の院長先生が「昼ご飯を食べているので少し待って」というので、前の先生と座りながらちょっと話す。その先生にも最初の頃に「もっと書き出して下さい」という話をして、ていねいな言葉を習っていなかったときだったので今思えば失礼な物言いでいったのだけれど、それでも先生は「あのときはびっくりしたけど言いたいことはわかった」と言ってくれた。その言葉がものすごくありがたかった。

今の先生はコミュニケーション自体を拒否してしまう感じ。語学の先生という仕事をするのならそれはちょっといけないだろ。



これで次の授業に変化があるならいいし、ないならそういう先生なんだと思って、あとで自分がうまく理解できるように授業を聞くなり、家で工夫するしかない。

前の先生はちょくちょく今の教室に顔を出して「どう?」と持ち上がりで2級にいる人たちを気にしてくれる。教え方は1級の前半の先生が上手かったけれど、そうやって学生に関わろうとしてくれる姿勢がとても嬉しい。

遅めに家に帰る途中、前のクラスで一緒だった在仏韓国人の友達とばったり出会う。お互いに「あーー!」と言って手を取り合い、でも言葉を知らないので「うぉぉ」と声にならない声を出す。韓国人の彼氏も一緒だった。友達は別の大学で勉強を始めているはず。これからフランス語の家庭教師のバイトに出かけるところだったらしい。友達は英語とフランス語が話せる。自分は日本語と中国語。共通語がお互いに拙い韓国語しかない。勉強しよう……。

一足先に帰った日本人のクラスメートとお昼を食べる。その足で延世大のグローバルラウンジに行って、コーヒーを飲みつつ、どんな授業がいいのかいろいろ語る。その友達とは少し意見が違っていたのだけれど、今の先生には踏み込みが足りないんじゃないかという話では一致した。

友達の彼氏は延世大の人なので、挨拶をする。彼氏は日本語を独学で勉強したらしく、外国人発音だけれど会話に問題はない。みんなすごいよ。

部屋に一度戻って、地下鉄に乗って、一緒に夕飯を食べる約束をしていた中国人の元クラスメートに会いに行く。彼女の旦那さんがまた韓国人。今日はこれで3組目だ。そういえばホワイトデーだ。

彼女たちは中国留学中に出会ったらしいので旦那さんは中国語が話せる。3人で久しぶりに中国語。完全ではないにしても、言いたいことを言うときは中国語の方がまだまだ便利だと思う。焼肉とビール。地下鉄に乗って帰る。

明日は休み。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年03月15日 00時56分27秒
[韓国留学] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: