「 オーストラリア/AUSTRALIA (2009) 」
■監督は、「ロミオ&ジュリエット(1996)」、「ムーラン・ルージュ (2001)」のバズ・ラーマン。
本作は、自身の出身地オーストラリアを舞台に 監督・原案・脚本・製作 を手がけて描かれた壮大なエピック・アドベンチャードラマです。
■イギリスの貴族レディ・サラ・アッシュレイ役は、ニコール・キッドマン。
ニコールは、本作の撮影中に待望の妊娠が判明し、つわりと戦いながらの過酷な長時間に及ぶ撮影を果敢にこなしたと言うことです。
ニコールのためにデザインされた20足のフェラガモの靴も見逃せませんね~☆、いいなぁ~私もほし~~のぉ♪
■ドローヴァー(牛追い)役は、「X-メン (2000~)」シリーズ、「ニューヨークの恋人 (2001)」の ヒュー・ジャックマン 。
昨年の「彼が二度愛したS (2008)」では、珍しく悪役も演じました。
昨年のピープル誌が選ぶ「世界で最もセクシーな男性」に4年連続で選ばれ、本年度アカデミー賞の司会も務めることになりましたね。
■ニール・フレッチャー役は、「ムーラン・ルージュ (2001)」、「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのファラミアを演じた、デヴィッド・ウェンハム。
■アボリジニの混血児ナラ役は、1000人ものオーデションの中から突出したカリスマ性と才能が認められた、西オーストラリアのブルーム出身のブランドン・ウォルターズ。
■ナラの祖父であるキング・ジョージ役は、オーストラリアのカドゥー国立公園の北東部に生活する、マルユウ族出身のデヴィッド・ガルピリル。
1985年の大阪万博で来日し、オーストラリア・パビリオンでアボリジニ・ダンスも披露したそうです。
その名も「オーストラリア」と言うタイトルの本作では、主要キャストがほとんど オーストラリア出身の俳優陣で集められました。
Story : 第二次世界大戦前夜のオーストラリア。イギリス人貴族のレディ、サラ・アシュレイは、夫を捜しに北部の町・ダーウィンにやって来た。彼女を迎えたのは無骨なカウボーイ、ドローヴァー。夫の領地に着いたサラは、夫が何者かに殺されたことを知る。彼女に残されたのは、抵当に入れられた広大な牧場と1500頭の牛だった。牧場を立て直すため牛を売ることを決心したサラは、ドローヴァーの力を借り、牛を引き連れ出発する…。
「2009年2月28日公開」ー 作品情報より ー
牛追いのドローヴァーとの出会いと、オーストラリアの先住民アボリジニの少年ナラとの絆を描いたエピック・アドベンチャーズ。
クラシカルでほぼ3時間という長丁場でありながら、まったくその時間を感じさせない見ごたえのあるドラマでした。
前半、ニコールには珍しくコメディタッチな演技も見られ、気楽に見られる楽しいドラマの内容も予感されたのですが、ストーリーがどんどん進むにつれて、描かれるのはシリアスそのもの、です。
占い師(魔術師)キング・ジョージの存在やその血を受け継ぐ孫ナラの存在など、神秘的で古典的要素も含みつつ、それでいてわりと勧善懲悪な出来過ぎ感はあるものの、一向に飽きる要素は見られずに約3時間のストーリーがあっという間に終わってしまって見ごたえあったな~という感じでした。
とりわけ目を引くのが、白人でもなく、黒人でもない、クリームと呼ばれるアボリジニの混血児ナラを演じたブランドン・ウォルターズ。その眼力と惹きつけてやまない不思議な魅力が光るナラ役の演技でした。
崖に向かって突進して行く牛の暴走を止めようとする不思議な魔力を使うシーンでは、思わず私も崖に落ちそうな気分になってしまうほどハラハラしながら力がこもってしまいました(笑)一瞬マジによけちゃったし・・・・(汗
すっかり物語に浸ってしまって観ていたので、第2次世界大戦の日本軍のオーストラリア侵攻のシーンでは、不思議とすっかり日本人であることを忘れて敵国が攻めて来たような感覚で観てしまいました。
戦争というものを考える時に、毎回感じることですが、見る側によって、それぞれ相手は残虐非道なものだなと・・・、敵味方双方には同じように家族や仲間があって、同じように愛し守るべきものがあり、それを守るために戦わなければならないと言うこと。
戦争そのものが憎むべきものであって、二度と起こしてはならない歴史だということです。
サラとドローヴァーとの恋に落ちて行く過程はちょっといきなり感があって、早くて濃過ぎだなっと思うけど、撮影中に判明した待望のニコールの妊娠ということもあってか、ナラとの間に芽生えたぎこちない母性と、お互いに求めてやまない絆がとっても説得力があって素敵でした。
古典的なドラマは結構好きなので、久々に楽しめました。
~ おしまい ~
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