そういちの平庵∞ceeport∞

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訃報


この間アメリカの友人と訪ねた作業所だ
多分あの時あってる筈だ
葬式は行く気しないので悪いけどキャンセル
自殺かな?
彼女は厚生労働省の政策委員もやってたが・・・
調子を崩し委員を降りたと聞いている・・・
真偽の程はわからないが・・・
この業界で死ぬ人に自然死は少ない
この病気になると天寿を全うするのも容易くないのかもなあ
燃え尽き、絶望、偏見差別、病気そのもの苦しみ・・・ま、色々だ
天寿を全うする人も沢山いるし
何が生死を分つのだろうか?・・・神のみぞ知る
彼女とは個人的に親交は無かったので静養する
葬式には出たくない
そのうち詳しい話は嫌でも聞かされるだろうし
謹んで御冥福をお祈りもうしあげます
がんばったね・・・みんなのために・・・ありがとう
貴方の事は池田小児童殺傷事件のとき
TVに出てくれて「私達はそんな危険な人間じゃない」と訴えてくれた事が印象的だ
ゆっくり天国で休んでください
悲しいなあ・・・・

この間の他の作業所の当事者スタッフの死はやはり自殺だった
だろうなあ・・・
ライ病者に関する施策と精神病に対する施策は似てて
ライの人はその昔その人がライにかかると強制収容と隔離政策が長い事続いた
伝染するということで皮膚に変化が起こり容貌が変わると言うのも要因のひとつだったろう
家族も病気を隠す・・・でないと結婚も就職も出来ない
最近になって伝染性も低いので90年かかって漸く隔離収容が終わった
人間や社会の偏見ってのはいつもこうで
この90年の間ライになった
ただその事だけで不運な人生を歩んだ人は数知れず
精神病もこれと同じ道を歩んできた
隔離収容に偏見や差別・・・これらと向きあうのは容易くは無い
社会や人の嫌な部分や冷たさを肌で感じ絶望して死んでいった精神病者も数しれず
その他の云われの無い差別で死んでいった人も数知れず
病者は病気を隠し、世間は病気を恐れ、病者は世間を恐れ
病気が知られるのは殺人事件があったときだったりする
マスコミ報道でこの事件を起こしたのは精神病院に通院歴のあった人で
と報道され社会の中に精神病に対する未知の恐れやイメージだけが一人歩きする
この図式はライ病とそっくりで歪んだ情報が差別や偏見を生み出す
だから僕は今の職場で情報を発信しようと思った
この間、自殺した人の背景には以上のような社会問題が含まれる
差別や偏見を生み出すのは一人一人
病者の方が差別や偏見が強い
差別された人は新たな差別を持つものだ
差別や偏見はエゴや欲や見栄に塗れた我々の心から決して無くなりはしないし
あって当たり前なのだろうが
社会は少しずつ良い方向に変わりつつある
ある意味、云われない不幸な人達の屍の上に今ある制度や政策は成立ってる
知らない事が何より問題なのだ・・・一時期のエイズ騒動のように
今回の仲間の死は何か僕にとっても身につまされる何かがある
やはり僕には今の仕事を続けやらなきゃならない事があるのだろうなあ
そんな気がする
仲間の御冥福を心よりお祈り申し上げます
2004年08/19(木)


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