闘病?日記(再々入院記)第3週目
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5月14日
(手術まであと3日) 今日は勝又さん退院の日。なんとなく、病室の空気がうら寂しくなっている感じがする。 僕もとっとと手術を終えて退院したくなってきた。(もっとも、仲のよい看護婦でもいれば別だが) 隣の爺さんのところには毎日毎日やたら親族がきて2時間ぐらいづつ(飯時が多い)居座っていくが、 どうも、 大変な財産家 (土地もち)らしい。孫などの未青年はともかく、息子娘たち大人の 一族郎党 に いろんな思惑 がある感じがする。(爺さんの人徳よりもそれを感じてしまうのは貧乏人の僻みか?) 一族がうまくいかなくなると、火曜サスペンス劇場もしくは横溝正史の世界になったりして(^_^;) とにかく、一族がいるときはノイジー(違う意味でうるさい)、いなくなると、うめきやら、痰を切る音でノイジー。 よく考えたら、静かではないな(^_^;)活気がなくなっただけだ。 |
5月15日
(手術まであと2日) 隣の爺さん 夜中ど真ん中(3時!) に看護婦呼んで湯たんぽつけさせてやんの。それで、 でかい声 で、「どうもありがとう」とか 何度も言いやがって!隣に人が寝てるとかまったく考えていない!(自分は耳が遠いみたいだからよく眠れるようだが) 四六時中(もちろん夜中も)口をくちゅくちゅ音させていて、「カーッ、ペッ」とやってるし、 音だけで、んもう、きちゃない (ーー;) 飯のあとに部屋に戻ってくるなりこの音を聞くとげんなりしてしまう。んなわけで、昨日はまともな眠りが1回もなかった。(+_+) 心臓の検査に、うちの近所の「斉藤医院」に行った。父が糖尿でお世話になっているところだ。 去年の成人病検査から、 不整脈 があると言われつづけていたが、やはり今日も 不整脈 が出た。 2回連続があるのがちょっと気がかりだが 、エコー検査では正常な心臓の様子が観察できたので、 「 まあ、大丈夫でしょう 」ということだった。( まあ 、というのが少し心配(^_^;)) しかし、久々に「踏み台昇降」させられたが、さすが入院中だけあって、鈍ってる鈍ってる。ごっついハアハア言わせてしまった。 退院して、傷が治ったら少し運動しないと、6月のハードな仕事に耐えられないような気がしてきた。 今日同室が一人増える。またじーさんだ(ーー;)今度はぶつぶついう人のようだ。ああ、もう明るい病室は戻ってこないのね。 ここのところ病院全体の患者の平均年齢が上がりまくっているのがわかる。食堂で飯食っててもじじいばっかし。 やっぱり50歳以上(55?)のかたがたとはよほど楽しい人意外は、口もうまくきけないねぇ。(前の入院のときは一人いた) 自分もオヤジくさくなっているが、さらに じじいくさく なりそう(^_^;)病室にもっと光を! 夕方手術についての説明を受けた。まあ、術後の合併症とかいろいろあるかもしれないけど、じっと待つべしってとこか。 とにかく、体力のために、今日から睡眠薬を飲むことにする。(寝不足じゃ手術は受けられないっしょ) 術後は翌日から歩かされるなどハードなリハビリがありそうなので、今しか楽は出来ない。 しかし、心境といえば死刑執行を待つ死刑囚にちょっと近いかも(^_^;) |
5月16日
(手術まであと1日!) とうとう死刑執行まであと1日です(^_^;)昨日は睡眠剤のおかげでよく眠れた。 お隣のじいさんは戦争体験者だそうです。その体験を本にして出版している。(個人出版?それとも・・・) なんか、あらたまって、すごい人なもかも、と思えてきた。爺さん、伊達に年食ってない。人に歴史あり。 いろいろ文句を書いたけど、ごめんなさい。若造のたわごとです 僕もあと20年後くらいには、少なくとも今より、「伊達に年食ってない」爺さんになりたい。 夕方、下剤、浣腸とある。下剤での第1派、第2派直後の浣腸が、直腸にしみるぅうぅー--(+_+) その後夜中に第3派も。水分が足りなぎみなので「switch」をのむ。夜12時までがタイムリミット。 RPGをやって夜中まで気分を紛らす。この「 mirol 」というフリーのゲームよく出来てる。 ついはまってしまう。これやってるだけで1週間はつぶれそう。ちょっとむなしいけど、 今後の時間つぶしにももってこいだね。 |
5月17日
(手術当日ぅ!) 南無妙法蓮華経。オンアビラウンケンソワカ。臨兵闘者皆陣列在前!ふるべゆらゆらゆらゆらとふるべ。 オンアボキャベイロシャナウマカボタラマニハンドバジンバラハラバリタヤウン ほえぇー(@_@)うっきょー(゚o゚)どっひょおぉおぉーーーーん(+_+)わけわかんなくなってきた。 あと数時間で、「オゥハラキリー!」である。痛くないようにやって・ねっ( はあと )とかやっても無駄だろうなぁ。(^_^;) 「行ってきます」と手を握ると、「無事で帰ってくるのを待ってるわ」と、目に涙をいっぱいにためて送り出してくれる かわいい彼女が欲しかった・・・ああ孤独・・・守るべきものがない・・・はぁ・・・ ちなみに死にかけたら幽体離脱とか臨死体験できるかなぁ。僕は死後の世界があるとは思ってないからもしそんなこと がおきたらうれしいなぁ。もし死後の世界があるなら、逆に安心して生きていけるよなぁ。 まあどっちにしろ、親もいることだし、今死ぬわけには行かない。必ず生きて帰る。(そんな大げさな手術じゃないし) あとは術後に日記再開するのみである。世の中の凄惨な人の尊厳を覆す事件の事はとりあえず置いといて、 無事に手術が済んでくれるのを、敬虔な気持ちで待ちたい。 手術室。前回の痔の手術のときには、眠い注射が効きすぎて意識朦朧としていたのでわからなかったが、 今回は薬に耐性(^_^;)ができてしまっていて中を観察する余裕(緊張?)があった。 殺風景な中に、鋼鉄製のベットがあり、その上に例の天井からランプがたくさんついたものがぶら下がっている。 横には心電図計などわけのわからない機械とか、酸素ボンベとかがぐちゃぐちゃとある。 まず背中(脊髄横)に、術中から術後痛みを緩和する薬を投入する小さな針(管付)を打たれる。 そのあと全身麻酔のため、ガスマスクのようなものをつけ、麻酔ガスを嗅がされた・・・ 気が付くとそこはナースセンターの横の(集中?)治療室のようなところでした。 まだ麻酔が効いているので、傷がどうなっているか、まったくわからないが、看護婦さんが「これこれ」と、 ホルマリン漬けの小ビンを見せてくれた。中に小さな石やら脂肪の塊みたいなものやらが数個、入っている。 胆のうの中にあったもののようだ。「あー。それなの」とか適当な受け答えをしてるうちにまた眠くなり・・・ 点滴交換時にちょっとだけ目がさめる。今日の宿直は僕の一番のお気に入りの(残念ながら人妻の)Kさん。 安心してよく眠ったし、きっと寝ぼけて甘えていたかもしれない・・・(^_^;) (ちなみに看護婦さんの検査室や手術室での服装はこんなのである) |
5月18日
手術は短のうの癒着がひどく、もう少しで切開手術、というぎりぎりのところでカメラ手術で終わったようです。 時間も予定2時間のところ3時間以上の大?手術だったとか。でも腕の良いI先生に感謝。 穴傷だけで済めば回復も格段に早いそうです。 しかし、術後1日目なのにいきなりX線検査とかで立ってすこし歩かされるは、病室ももう大部屋に戻されるはで、 キビシーッ(+_+)と言わざるを得ない。 しかも僕のいないうちに新しい患者が増えている。(というか一人入れ替わっている)またもや爺さん。イヤーな予感。 あれれっ・・・うわっ 痒い! 背中から一定量づつ入れている痛み止めの薬がどうも体質に合わないようだ。 (そういう人が結構いるらしい)すぐに薬を止めてもらう。しかし、痒い。全身どこもかしこも痒くて痒くて死にそうである。 とにかく、どこを掻いても痒みが増していくのである。全身蚊にさされたというか・・・術後の痛みも怖いが、 これもすごい拷問である。とにかく夜中まで、体中(もちろん傷近辺を除いて)掻きまくっていた。 そして夜。恐れていたことが起こる。睡眠薬を頼んだが、「まだ飲み薬禁止!」といわれ絶望的になった夜のこと。 爺爺鼾鼾痛痛痒痒爺爺鼾鼾痛痛痒痒爺爺鼾鼾痛痛痒痒爺爺鼾鼾痛痛痒痒爺爺鼾鼾痛痛痒痒 爺爺鼾鼾痛痛痒痒爺爺鼾鼾痛痛痒痒爺爺鼾鼾痛痛痒痒爺爺鼾鼾痛痛痒痒 爺爺鼾鼾痛痛痒痒爺爺鼾鼾痛痛痒痒爺爺鼾鼾痛痛痒痒! ・・・結局、一睡も出来なかった。術後の後遺症に 駄目押しの大音響のジジイの鼾の2重奏攻撃 に残りエネルギーゼロ(@_@) |
5月19日
死にそうである・・・気力がない・・・痒みもまだかなり残っている・・・寝てないからあたりまえだ・・・ 尿道の管を抜かれる。これで、「自力でトイレへ行け」ということになる。 動くとやはり激痛が走る。しかし点滴を始終されているので、尿意が頻繁に襲ってくる。 部屋は爺ばっかりで気持ちも滅入る。また夜が来るのが怖い。 社会復帰の厳しさをいきなり痛感してしまった。 でも、とにかく一刻も早く 気合で直して 自宅療養モードに移りたいという気持ちが 沸沸とたぎりまくって 来た。 死んでも退院してやるっ?! と不退転の決意で望むのであった。 夜、前回の痔の手術のときもそうだったが親族以外面会許可日初日に岡本と岩田が来る。 まあ、来てくれるのはうれしいんだけど・・・ちょっと疲れた。 会社の仕事の進捗とかいろいろ聞かされて、いきなり娑婆の空気に触れた感じだ。 しかしあまりにだるい話にさっき誓ったばっかりなのに早くも退院する気力が・・・(^_^;) 今日から睡眠薬ももらえるようになった。また、親が心配して待望の NASA開発 の耳栓を持ってきてくれた。 これでとりあえず何とかなるだろうーっと♪ |
5月20日 寝れたよ・・・耳栓君、ありがとう!君がいなけりゃ今ごろ発狂していたよ。耳栓してても結構うるさいんだもん。 痛みのほうはひどいので別の薬を注射してくれるようになった。痒みもやっとひいた(^。^) しかし、胃液の逆流を防ぐのに術後1日間入れていたのどの管が悪かったのか喉がいがらっぽい。 気を許すと咳が出てしまう。そうすると地獄の痛みが。参った。 でもやっと現状認識出来てきた。お腹にはまだ管が刺さっている。傷は全部で4つ。 痛みの主なものは胆のうを取り出した一番大きな傷と、管のついてる傷。そして、中にある管が チョコチョコ動いて内臓にあたるのが特に痛いような気がする。先っぽがどこかに食い込んでいるようで 差し込むように痛い。 あと、あまりにも寝ていたので、腰の負担が大きく、尾蹄骨の左に瘤のようなものが出来ているようだ。 その辺が常にしびれていて、感覚がない。そして周辺がかなり痛い。 このまま寝つづけるとまた違う病気になりそうだ。なるべく起きていることにする。 夜、また面会終了時間15分前にゴーダさんが来る。なんかだるいことだあったそうで目の下に 隈が2重に出来ている。すごい疲れようだ。なんか申し訳なくなる。 夜、ものすごい咳をしたら腹の中の管にすごく響いて、死ぬかと思うくらい痛かった。(+_+) その後その辺の痛みがひかないので、背中の注射以外に座薬の痛み止めをもらう。・・・何とか治まった。 トップページ |