MURDEROUS PLOT

MURDEROUS PLOT

TRICK【上田&奈緒子】




私は知っている。上田が好きな奴のこと。

I learning the fact.

いつだって虚勢を張って格好良くなろうとする。それが“上田が上田である事の定義”だ。
私の推理を我がもの顔で奪い取る。そして周囲に認められる。それが上田だ。
本当は誰よりも優しくて温かい心を持っているのに、パンドラの箱に閉じ込めている。
――――――…それが、私の好きな上田の姿だ。

私は、上田が望むなら幾らでも側に居てやるだろう。多分…いや、きっと。
そうすることで、上田の新しい一面を垣間見れるなら、これ以上の幸せは無い。
上田の背をずっと支えてやりたいと思う。でもそれは、善意からなんかじゃない。
…それなら、一体どういう理由なのか…。
上田を、私なしでは生きられない体にしてやりたいのだ。
何だか物騒な物言いかもしれないが、訳してしまえば結構単純な話だ。
薬物だとか、パソコンだとかの分野で存在する“依存症”を利用したい。
つまりは、上田をずーっと後ろから支えておいて、“私”という存在を叩き込む。
そうして、私を日常の風景の一つにする。一日の彼の視界の6割程度は奪えるだろう。
こうしてしばらく経った後、わざと上田と距離を空ける。
恐らく、彼は初めこそ諸手を上げて喜ぶだろう。私と離れる事で、私に依存していた事に気づくまでは。そこからが中毒の始まりだ。
私を思い、もがき苦しめば良い。私を絶対唯一と崇めれば良い。
―――…私が彼に依存しているように。彼も私に溺れれば良い。

本当は 知っている。上田が誰を好いているか。
だからこそ、彼を敢えてめちゃくちゃに壊してやりたいのだ。

私 だ け を 見 つ め て く れ 。          愛 し い 人 よ 。

                         END






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