Diary

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口のホクロ



再び思い出してしまった。
5月の下旬
あの子のことを思い出した。
電話たくさんしたね。
こんな嬉しい気持ちになったの初めてだよ。
なのにどうして?
自分は完璧な変装をして君を迎い入れようとしていたのに途切れてしまった。
暑く風も無い五月の季節
テレビからダービーの圧勝劇が普段とは違ってうわの空。
ゴール寸前にテレビを消してひたすら待っていた。
考え込んだ、疲れるぐらい。
メールでラーメンを食べに行っているから後でって・・・。
本当かな?
わざと避けるようなことをしたんじゃないの?

アドレスを推薦したことあったよね。
あのころはもう自分の正体に気がついていたの?

返事してよ、返事してよ。
もう声も顔も面影も忘れてしまいそうだ。

君は忘れているかもしれないけれど自分は覚えている。
永遠に忘れないよ。
未練な男と言われていてもかまわない。
それだけ苦しい。
自分は器用じゃないから何を相手が求めているのか掴み取れなかったのかもしれない。
言って、直すから。
君が望むようにする。
完璧にして欲しいならそうする。
自分では分からない。
何がまずいのか。

他に好きな人がいるって言っていたよね。
本心?
自分じゃ不満だからじゃないの?
フリーの今ならダメなの。
なんで?

何度も言うよ。
この気持ちのおさまりがつかないんだもん。
もっと頭脳明晰なら、それとも頼りがいがあったら?

自分が君にふさわしくなかったのかな。
ジェラシーを感じる。
君を見るすべての人間が。

図書館で2人きりであったよね。
君が隣にいたときはうれし恥ずかしかった。
周りから見たらカップルに見えたのかな。
そんな時間が30分だけでも幸せだった。
君は携帯のメールをしたよね。
誰かな?

図書館から出るときに君との間の温度差に気がついた。
私はその姿を見たくなかった。
自分の横にいるはずの君が見えない。
くやしかった。
何でそこまで避けるの?
友達でもいいから横にいて欲しかった。
隣でなく後ろで他人のふりをするの?
自分の無力さに腹が立ち憤りを感じた。
分かったよ。
一人でいい。

泣きたくなった、思い出すたびに。


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