1

「ちかまぁり」は、近廻りの意。「月があんまりきれいやさかい、遠まぁりして帰ろ」。こんな歌はないか。「ちかまぁり」と同様、「とおまぁり」(遠まわり)という。「ちごたもんや」は、違ったものだの意。例:「あの人、大学出(でェ)やそうな、やっぱり、ちごたもんや」。「ちちくま」は、肩車、肩くまの意。「ちっこい」は、小さいの意。「ちっちゃい」「ちっさい」などともいう。逆に大きいは、「おっけェ」という。「ちっちょなる」は、小さくなるの意。「ちっと」は、少々の意。例:「ちっとも」「ちっとばかし」(少しばかり)。「ちっとま」or「ちょっとのま」(少しの間)。「ちっとやそっと」(少々ぐらいのこと)。「ちび」は、背の低い人。小さい子ども。例:「あんたとこのちびさん、うっとこのちびすけ」(お宅のお子さん、うちの子ども」。「ちびくそ」は、ほんの少しの意。「まめくそ」ともいう。「ちんこい」は、小さいの意。「ちんちくりん」は、背の低い人のこと。「つんつるてん」は、着物が短くて手足が出すぎている様子。「ちびる」は、擦り切れるの意。または、出し惜しみの意。例:「そんなちびらんと、もっとだしなはれ」(そんなに出し惜しみをしなで、もっと出しなさい)。または、小便をもらすの意。例:「しょんべん、ちびった」(小便を漏らした)=内心ひやひやしたの意。「ちめたい」は、冷たいの意。「ちべたい」ともいう。「ちゃぁ」は、茶のこと。例:「ちゃぁひく」(元は遊女が客がつかずにあぶれていることから、ヒマなことをいう)。「ちゃちゃいれる」は、邪魔をする、水をさすの意。「ちゃいする」は、捨てる、無視するの意。例:「ばばい(汚い)よって、ちゃいし」(汚いから、捨ててしまいなさい)。「あいつに、あんじょう、ちゃいされた」(あいつに思うように無視された)。「ちやう」は、違うの意。「ちゃう」とも。強調するときは、繰り返して「ちゃうちゃう」という。「ちゃちゃむちゃくちゃ」は、無茶の意。「ちゃちゃめちゃくちゃ」とも。「ちゃっと」は、すばやくの意。例:「ちゃっとせんかい」(早くしなさい)。「ちゃっちゃと」は、さっさと、急いでの意。「ちゃらかす」は、ごまかす、からかうの意。「ちゃらしい」は、いやらしいの意。「ちゃらすけ」は、よく冗談を言う人。「ちゃらんぽらん」は、でたらめ、よい加減の意。漫才のコンビの名。「ちゃり」は、道化の意。例:「この子、ちゃりやなぁ」(この子、おどけた子ですね)。「ちゃりまい」は、地唄舞で滑稽なもの。「ちゃんちゃらおかしい」は、笑止千万。その後に「けつ、かいわ」(お尻が痒い)とつけることがある。「ちゅうき」は、子どもが遊びの途中で一時停止を合図することば。東京では「たんま」という。「ちょけ」は、おどける人の意。「ちょか」は、こせこせする人。「ちょかちょか」は、ちょこまか、こせこせ、こせつくの意。「ちょっきり」は、ちょうどの意。例:「ちょっきり間に合うた」。「千円ちょっきりな」。「ちょっこし」は、生意気に、一人前にの意。例:「あのがき、ちょっこし言いよんな」(子どものくせに一人前なことを言う)。「ちょっこと」は、不釣合いにうまいことを言うの意。例:「あんな子でも、ちょっことやりよるな」(あのような子どもでも、うまくやるものだ)。「ちょっとも」は、少しもの意。「ちっとも」とも。「ちょびっと」は、少しばかりの意。「ちょっぱな」は、いちばん先にの意。「ちょぼちょぼ」は、対等、同じようなの意。「ちょろまかす」は、掠め取る、ごまかすの意。「ちょんがった」は、尖った(とがった)の意。「ちょんがる」。「ちょんになる」は、おしまいになるの意。例:「飲んで食て、ちょん」(飲んで食って、お仕舞)。「ちらかす」は、散らかすの意。「ちらけ」は、散らかす人。「ちらけさがす」は、さんざん散らかすの意。「ちんころまじない」は、幼児がちょっとどこにぶっつけたりすると、「ちんころまじない、親の唾(ば)」と言って、痛いところをなでる。「ちんば」は、びっこのこと。差別語になるので使われない。「かたちんば」ともいう。戦時中、「ちんば」のことを、「白雪」と言って憲兵隊に捕まッた人がいる。「朕」(天皇がご自分のことを朕はと言われていた)「ば」は、馬のこと。すなわち、朕の馬は「白雪」と号していたので、「ちんば」のことを「名馬・白雪」と言った。ずいぶん、手のこんだシャレである。
2003年08月23日
閲覧総数 457
2

本当は「三重弁」にしたかったが、代表的な「伊勢弁」を取り上げてみることにする。「あ行」あえ→燃料用の小枝。あいさ→間。例:「机のあいさにしもといて」(机の間に仕舞っておいて)あいべ→行け。例:「はようあいべあいべ」(早く行け行け)あこや→餡入りの餅。あざれる→肉や魚が腐る。例:「この魚あざれとるで」(この魚腐っているよ)あたたい→わざとらしい。あたんする→仕返しをする。あばえる→甘える。例:「いつまでもあばえとんな」(いつまでも甘えるな)あばばい→眩しい。例:「この新車、あばばいな」(この新車、眩しいな)あまめ→ごきぶり。あも→餅。あらくたい→荒々しい。ありこくたい→あるだけすべて。あらける→整理する。例:「部屋をちゃんとあらけないな」(部屋を綺麗に整理しなさい)あんき→安心。例:「あんきしなさい、ちゃんと合格しとるよって」(安心しなさい。見事に合格しているから)あんご→アホ。馬鹿。いけた→違った。いしかけ→石垣。いじくさり→意地悪。いせこやま→南西の風。いびこし→鬱陶しい。いっぷり→短期。いなう→担う。いまし→今。例:「兄貴、いつ出てったん?」「いまし」(兄貴、いつ出て行ったか? 今。)いろう→触る。うちあいこんば→出会い頭。うてかえる→転ぶうてる→死ぬ。うちゃる→壊す。例:「外へほらくっといたら、うちゃれてしもたがな」(表に放置していたら、壊れてしまった)うるくそ→青あざ。えずい→薄情な。むごい。えせむ→妬む。えらい→疲れた。例:「今日はようけ歩いたでえらいわ」(今日はたいへん歩いたので疲れた)おいでなして→よくいらっしゃいました。おいない→来い。例:「はようおいない」(早く来い)おうべっとう→秋に東北から吹く大風。おおきんな→有り難う。おくんない→ください。おげおげ→でたらめ。おじくそ→臆病者。おしきせ→晩酌。おたい→私。おちん→おやつ。おとしゃい→びっくりする。「おとしゃいよぉ、まぁこの子は」(びっくりするなあ、この子は)おもしゃい→おもしろい。おめく→叫ぶ。おわえる→追いかける。「か行」かぁどぉど→これはどうですか。例:「かぁどぉど」「いまいちゃなぁ」(これはどうですか。いま一つだな。)かいだりい→疲れてだるい。がいな→大きい。かざ→臭い。かずいき→老人。かせわし→忙しい。かだもん→怠け者。かっぱしゃぐ→乾いている。「かっぴんたん」は干乾びていること。からくる→かき混ぜる。がり→悪がき。がんがん→洗面器。かんつ→癇癪持ち。きっしょかええ→気持ちいい。きづつない→恐縮する。きばる→おごる。きりもん→着物。きんにょう→昨日。くさぐ→つぶる。例:「怖かったんで目くさいどった」(怖かったので目を瞑っていた)くうろい→黒い。くちなわ→蛇。げ→家。例:「昼からのぉげいってもええか」(午後、家へ行ってもいいか)けぇもない→少しもない。けった→自転車。けなりい→うらやましい。けんない→おおっぴら。例:「このことはけんないせんといてな」(この話はおおっぴらにしないでね)こいさ→今晩。こぉちく→頑固。強情。こぉちくもん→頑固者。ごうわく→腹が立つ。こぉた→買った。こぉとる→買ってある。こそばい→くすぐったい。ごっつぉう→ご馳走。こっつい→大きい。こどら→なまこ。米かす→米を研ぐ。ごめんして→許してこやま→西南の風。こわい→固い。「さ行」さいら→さんま。さおぐ→騒ぐ。さいそけない→情けない。~さかい→~だから。ささって→明後日の翌日。さちごい→怖い。例:そんなさちごい顔せんといて」(そんな怖い顔しないで)さぼす→乾かす。さむつぼ→鳥肌。例:「さぶつぼ立ってきた」(鳥肌立ってきた)~さんす→~なさる。例:「今日は何なんす」(今日はなにをなさいますか) しと→人。しまりする→洗い物をする。しゅむ→沁みる。じゃぁすぞ→殴るぞ。しょうずくなる→しゃがむ。屈む。しゃんかれ→しなさい。例:「早う仕事しゃんかれ」(早く仕事しなさい)じょんじょろ→とても。例:「じょんじょろ長い着物やなぁ。(とても長い着物だね)しょずむ→つまむ。~じょ→~ですな。しょうしな→恥ずかしい。すこい→ずるい。こすい。「すれこい」とも。すじょぼになる→雨に濡れる。ずつない→苦しい。ずっとか→よほど。はるかに。すばくら→小賢い。すま→隅。すんどる→生活している。せえさい→精一杯。せこ→露地。せきせき→しきりに。せせる→つつく。ひほじくる。せやに→そうよ。せんど→いっしょけんめい。せんじどこ→台所。そそこし→そそっかしい。ぞうさい→気侭。そやもんで→それだから。そばえる→じゃれる。ぞろこす→あふれる。
2005年02月12日
閲覧総数 3765
3

「た行」たあら→俵。たつぼ→田螺(たにし)。だだくさ→大雑把。たてらかす→立てかける。たとむ→たたむ。たらわん→足りない。届かない。たなもと→炊事。だんだ→お風呂。だんない→かまわない。大丈夫。だんぼらほしとる→ゴロゴロしている。ちびこい→小さい。ちみぎる→つねる。ちゃっと→早く。直ぐに。ちょける→ふざける。ちんちん→とても熱い。例:「お湯ちんちん沸いとるよ」(お湯がとても熱く沸いているよ)ちゃらちゃら→派手。ちょぼっと→ちょっぴり。少しばかり。「ちょびっと」とも。つおい→強い。つくねる→紙などを丸めて押し込む。例:「いらんチラシはその辺につくねときない。」(不要のチラシはその辺に丸めて押し込んでおきなさい)つんどる→混んでいる。つぼる→裾をあげる。例:「ズボンの裾つぼっといて。」(ズボンの裾をあげておいて)つめる→挟む。例:「ドアで指つめた。」(ドアで指を挟んだ)つらい→気の毒な。つる→持って運ぶ。例:「ちょっと、そこつって」(ちょっと)、そこを持って運んでください)つるくす→吊り下げる。つるむ→協同する。てんご→いたずら。でこん→出来ない。例:「その格好では何もでこんなぁ。」(その格好では何もできないな)ててこしい→まめ。例:「あいつ、ててこしくメールくるなぁ。」(彼はまめにメールしてくるな)てんすか盛り→大盛り。てんぽもない→とんでもない。例:「こんなこと私にさすなんて、てんぽもないわ」(こんなこと私にさせるなんて、とんでもない。)どうまん→なまけもの。どえらい→すごい。どける→除ける。とごる→下に沈殿する。どしゃくる→怒鳴って怒る。どしゃげた→ぶつかってしまった。例:「昨日、車どしゃげたった。(昨日、自動車をぶつけてしまった。)どべ→びり。とちくる→あわてて、まごつく。どないした→どうした。とぼす→火を点す。とわい→遠い。どむならん→始末におえない。とめる→なぞる。例:「お手本通りにとめたでぇ」(手本とおりになぞったよ。)どろす→おっちょこちょい。例:「あのどろすぼ、また忘れ物してたわ」(あのおっちょこちょい、また忘れ物したな。)「な行」なかにし→北西の風。なっとしょう→どうしよう。なんですって!なっとな→何だって?なっともならん→どうしようもない。ならいや→塾。なんかなしに→なんとなく。なんきちげんならん→何の役にもたたない。なんね→何か?なんば→玉蜀黍。にあいに→すごく。例:「今日はにあいにようけ獲れた」(今日はすごく獲れた。)にいやん→お兄さん。にしはき→炊事洗濯。にしゃ子→ひねた子。にしゃあ→アホ。にすい→まずい、弱い。にじくる→塗りつける。にっすい→にぶい。にやす→沸かす。ぬかす→「言う」を罵って言うことば。ぬくたい→あたたかい。ねき→直ぐ近く。ねっから→一向に。のう→あなた。例:「誰がやんの」「のうがやれ」(「誰がするの?」「あなたがやれ」)のう→縫う。のぐ→脱ぐ。のたる→腹ばいになる。のぶとい→人の言うことを聞かない。「は行」ぱーろく→ばか。はきつかん→はっきりしない。はこ→うんこ。はさかる→挟まる。はざん→いけない。例:「私一人暮らしたいんやけど」「そや、はざんてや」(「私一人暮らししたいのだが」「それはいけないよ」。)はしかい→痒い。はだてる→行動する。はちくま→お転婆。はめて→(仲間に)入れて。はりこ→マリ。はりみじく→張り倒す。はんまくわす→すっぽかす。はんじかん→30分。びーたん→虫の内臓。ひげあめ→霧雨。ひしゃげる→つぶれる。ひなずな→弱く丈夫でない。ひやかい→冷たい。ふたかわ目→二重瞼。ふくろび→綻び。ふっちにしとる→散らかしている。ぶぶ→湯。べぇ→いや。否定。拒否。へいすけどり→梟。へたばる→疲れて動けなくなる。へりこ→隅の方。へれ→ヘルメット。へんどろこい→まずい。弱い。ほうばい→友達。ほうたろ→蛍。ほたえる→ふざける。騒ぐ。ほっこりせん→はっきりしない。ぼっさい→ださい。例:「こんなぼっさい服いやや」(こんなダサい服いやです。)ほったりする→骨が折れる。ぼら→穴。ほる→捨てる。ほんとにえぇ→そうですか。「ま行」まいすをこく→ゴマをする。まいすこき→お世辞を言う者。まいつくまる→絡まる。まいまい→蝸牛。まえかぜ→東風。まかる→こぼれる。まける→こぼす。例:「よそ目して注ぐでまけたるわさ」(よそ目して注ぐから、こぼしたじゃないか。)またい→確実。例:「明日の雨は、またいやろ」(明日、雨は確実だ。)まだまん→まだ。まばゆい→眩しい。まめなかぁ→元気ですか。まわし→用意。例:「明日のまわししたんか」(明日の用意したのか。)まんべ→平等。みがいる→筋肉痛。みじゃく→こわす。むさんこに→無闇に。むしくる→手でかき取る。むっくりおき→起き抜け。むかう→座る。例:「そこにむかわんせ」(そこに座りなさい。)めめる→幼児が泣き顔になる。めめこい→小さい。めぼ→ものもらい。めれたい→めでたい。めんぱち→めだか。めんめ→めいめい。もけた→生まれた。例:「あの人、女の子もけたんやって」(あの人、女の子生まれたそうです。)もっけもねぇ顔→ぽかんとした顔。例:「なっとしたん、もっけもねぇ顔して」(どうしたの?ぽかんとした顔をして。)もじく→(果物の実などを)もぐ。もどく→捌く。ももぐる→くしゃくしゃにする。~もんじゃで→~なものだから。「や行」やからきる→ヤンチャを言う。やけつりする→火傷する。やぐい→脆い。やしやなぁ→インチキくさいなぁ。やにこい→やりにくい。やめる→痛む。やらかい→柔らかい。ゆうざけ→夕食のこと。ゆわい→祝い。ようけ→たくさん。ようせん→できない。よくぼし→欲張り。よさり→夜更け。よして→(仲間に)入れて。よぼる→呼ぶ。よんで→ご馳走して。例:「あれ、美味ししそうなお菓子あるがん。ちょっとよんでさぁ」(あれ、美味しそうなお菓子があるじゃないか、ちょっとご馳走してちょうだい。)「ら行」らちいかん→解決しない。らちがあかない。らっしもない→つまらない。ろれろれ→呂律がまわらず。言葉がもつれる。わやくもん→怠け者。わやくちゃ→むちゃくちゃ。わるわれた→叱られた。われとら→君たち。
2005年02月15日
閲覧総数 3252