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2009年11月24日
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(どうして……?)

 人の気配にだるい目を開けたとき、そこに景時の姿を見つけて、望美は不思議に思った。

(ここ、私の部屋だよね……)

 暗くなったら逢わない約束と一緒に、互いの部屋も訪ねない約束をしていた。逢うときは必ず外、と。それは激情に流されないための予防線。
 しかし今、確かに景時がそこにいて、温かい大きな手で自分の額を包んでいる。ドキドキと高鳴るはずの胸も今は熱に侵されてそんな余裕もないらしい。

(ま、いいか……)

 どうして?と尋ねる気力もない。だるくてたまらない。景時がそばにいてくれるなら、いっそ心強い……。
 目が合った瞬間、景時の口が何か言いそうに動いたけれど、望美のだるそうな瞳の色に言葉を飲み込んだらしかった。大丈夫だよと優しく微笑んで、そっと髪を撫でた。望美は静かに目を閉じた。額が心地よくひんやりしたのは、景時が冷たいタオルでも乗せてくれたのか……


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆



 景時は意外に思った。少し意地悪かと思ったが、聞いてみたくなった。

「ねえ、オレになんて教えていいの? 君の大事な先輩でしょう?」
「先輩にとって一番大事なのは景時さんですから。」

 先輩の幸せが、俺の幸せなんです。それは、景時さんも同じでしょう? ほら、早く行ってあげてください、先輩が今一番会いたいのは景時さんでしょうから。

(譲くん……)

 心のどこかがちりりと痛んだ。譲の想いがどれほどのものか知らない景時ではなかった。思えば、望美が景時を選んだときから、譲の痛みは続いていたのだ。譲の大切な物を、取ってしまった……。

「ごめん、譲くん。」
「どうして謝るんです?」
「オレは、君を傷つけて……」
「何言ってるんですか。そんなこと言ってる場合じゃないでしょう。いつまでもぐずぐずしてるんなら、俺、怒りますよ。」
「でも……」


 景時の顔色が変わった。

「うわごと……?」
「そうだと思います。だいぶ、熱、高いみたいですよ。」

 景時はダッシュで春日家の玄関へ向かった。出迎えた春日の母は、すぐさま景時を望美の部屋へ案内した。

「看病してあげてくれるかしら。あなたにそばにいて欲しいみたいなの。」






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最終更新日  2009年11月25日 01時26分45秒
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