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2024.07.19
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カテゴリ: 神社仏閣・御朱印
岐阜県関市肥田瀬の国道418号線肥田瀬交差点の北東角に鎮座する金幣社 伊岐神社。
石徹白白山中居神社に向かう途中に朱の両部鳥居が目に止まり立ち寄ってみました。
国道から眺める社頭全景。
北側の金龍山を背にして、ほゞ南向きに社頭を構えており、社頭の前を国道が横切っています。
道路からは一対の常夜灯、「金幣社伊岐神社」と刻まれた社号標と石の明神鳥居があり、その先の朱塗られた両部鳥居が存在感があります。
鳥居左側に広場があり、駐車場所に困る事はないと思います。
社頭の南側を長良川鉄道が横切っており、最寄りの関富岡駅からなら5分もあれば神社に着ける距離です。

社地南側に綺麗な流れがあり、神橋の右の由緒の内容は以下。
「御祭神 伊邪那岐大神、伊邪那美大神
境内神社
加茂神社、稲荷神社、白山神社、御鍬神社、伊社神社
創立
寛永20年 明正天皇代西紀1643年
主な祭日
元旦祭 1月1日、交通安全厄除祈願祭
祈年祭 2月18日
例大祭 4月第2土・日曜日
甘酒祭 10月9日 白山社合祀祭
七五三祭 11月日曜日
新嘗祭 12月14日
除夜祭 12月31日
月次祭 每月第2日曜日 誕生祭
金幣社 伊岐神社」

岐阜県神社庁による解説は以下の内容でした。
「寛文20年6月奉伊岐大明神鎮座造立。
文化6年5月瑞垣造立。
天保2年11月社殿修復。
文久2年8月社殿再造立。
明治33年神籬修繕。
大正15年4月石鳥居造立。
昭和2年1月社務所建立。
昭和6年4月石神籬改造。
明治6年旧社格郷社に列し、昭和36年10月吉日金幣社に昇格、近在近郷の崇敬を得て今日に至る。
「甘酒祭、10月9日」江戸時代元禄6年、この地方が大旱魃に見舞われ隣村の大平賀から引用する肥田瀬用水が不足し、関係する村々で争論が起こり江戸表までの訴訟となり、翌年元禄7年奉行所からの栽許があり、水争いは円満に解決しました。
これを祝い今日では10月9日神前に氏子等が甘酒を供えて祭典を行います。
市無形文化財 奉納獅子舞 例祭、始楽、本楽に奉納」
どこぞの県以上に詳細に記されていました。

美濃国加茂郡誌加茂郡編(1921)豊岡村肥田瀬「鄉社 伊岐神社」の記述は以下。
「富岡村大字肥田瀬字立岩鎮座 (境內4966坪)
祭神 伊邪那岐神 伊邪那美神。
由緒 勸請年紀詳にならず。
文久2年(1861)8月再與、明治6年(1869)郷社に列せらる。
境内社、加茂神社 別雷神を祭る。
稲荷神社、倉稲魂命を祭る。
御鍬神社、保食神を祭る。
伊岐神社 岩長姬之命を祭る。
勸請年紀詳ならず。
明治42年(1909)3月3日、字通前769番地より移転奉祀出願。
同年3月31日許可を得て同年5月移転合祀せり。
白山神社 白山姫命、倉稲魂命、天照大御神、柯過突智命、建速須佐之男命を祭る。
明治42年(1909)12月1日字立岩無格社白山神社、字上屋敷無格社愛宕神社、字北田無格社稲荷神社、字北 田無格社津島神社、字梅の木無格社神明神社の五社を合併し白山神社の社号を冠し境内に移転奉祀出願。同年12月10日許可を得、大正2年(1913)4月1日移転合祀せり。」とあった。 

津保川から引き込まれた用水に架かけられた神橋を渡り境内へ。

右には「郷社伊岐神社」と刻まれた社号標。
左は「金幣社伊岐神社」と二つの社標が建てられています。
岐阜の神社を訪れると金幣社、銀幣社、白幣社と記された社標を見かけます。
近代社格制度の廃止により、神社の大小を問わず負担金が一律になり、不公平が発生するため、昭和27年(1952)に岐阜県神社庁が献幣使参向神社を指定したもので岐阜県独自の制度です。

参道左の手水舎と鳥居、その先の拝殿の眺め。

金龍山の山陰になり、境内にようやく朝陽が差し込み、朱の両部鳥居が鮮やかに輝きだす。



社殿は入母屋瓦葺の拝殿・幣殿・本殿で、本殿は一間社流造で脇障子、妻壁、虹梁には見事な彫が施されています。
本殿域両脇に摂社が​祀られ、境内左右に境内社が祀られています。

昭和36年(1961)寄進の狛犬。

梁間3間、桁行5間の入母屋瓦葺の四方吹き抜けの平入拝殿で、踊り場の先の幣殿に続きます。

拝殿右側から見た社殿と境内社。

本殿域右側の全景。


右側に見世棚造りの摂社が祀られています。

右側の摂社は別雷神を祀る加茂神社。

右の境内社は社名札はないが社標に「白山社 神明社、津島社合祀」と記されています。
合祀の上にも文字が刻まれていましたが読み取れなかった。
美濃国加茂郡誌によれば白山社には倉稲魂命、柯過突智命も合祀されているとある。

白山社から刻々と影が小さくなる拝殿、社頭方向を望む。

拝殿左の「伊社神社」の眺め。
美濃国加茂郡誌には「伊岐神社」として表記されています。

鳥居をくぐった右にも古い社標があり、こちらも「伊社神社」と記されていました。
何れの社標も寄進年は未確認です。

伊社神社は明治42年(1909)に字通前769番地より移転されたもので、岩長姬之命が祀られています。


本殿域左の眺め。
本殿の海老虹梁には龍が施され、妻壁や脇障子にも彫が施されており、見応えがある。
こちらにも摂社が祀られていました。

小さな狛狐が守護する「稲荷神社」で祭神は倉稲魂命をお祀りします。

拝殿から南側の社頭の眺め。
通勤のため国道を走る車も少しづつ増えて来た。

金幣社 伊岐神社
創建 / 寛永20年(1643)
祭神 / 伊弉諾尊、伊弉冉尊
境内社 / 加茂神社、稲荷神社、白山神社、御鍬神社、伊社神社、愛宕神社、稲荷神社、津島神社、神明社
祭礼 / 4月15日、甘酒祭 10月9日
所在地 / ​​ 岐阜県関市肥田瀬1263-1 ​ 名古屋から一般道で約90分
参拝日 / 2024/6/17
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Last updated  2024.07.19 00:00:23
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