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2025.08.08
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カテゴリ: 神社仏閣・御朱印
千葉県館山市洲崎に鎮座する、安房國一之宮洲崎神社。
 安房神社社頭からもうひとつの安房國一之宮洲崎神社へは、海岸沿いに県道257号線を15分程と北上した館山市洲崎の太平洋を見下ろす御手洗山の中腹に鎮座します。
東京湾の入口を見守るように鎮座する佇まいが印象に残る神社です。

安房國一之宮を名乗る神社は、先に掲載した安房神社と当洲崎神社の二社があります。
 安房神社は古代から近代社格制度を通じ、時代背景や政治的意図により最高位の格式と歴史を誇る神社、当洲崎神社も歴史や時の権力者の庇護も受け、江戸時代には安房國一之宮とされた神社です。

駐車場は、「一宮洲崎大明神」の社号標から参道を進み、鳥居(二ノ鳥居)左側にあります。
 文政3年(1820)に設置された社号標は、二殿一社とされる洲宮神社(館山市洲宮921)と洲崎神社は「洲の神」を祀る2社一体の神社で、洲崎神社が「洲の神」を祀る一宮、洲宮神社が「洲の神」を祀る奥殿として二宮とされ、別称「安房」として尊崇されてきたという。

安房國一之宮洲崎神社境内マップ。
 房総半島の西海岸に位置し、境内左側の富士見鳥居から下れば、江戸時代まで洲崎神社の社僧を務めた養老寺(観音寺)に至ります。
また、社頭を横切る県道を渡り、海岸に向かうと一ノ鳥居があります。

二ノ鳥居前から随神門、厄祓坂、拝殿の眺め。
 古来から、漁師にとって漁業の神、船乗りにとって航海の神として崇敬される天比理乃咩命を祀り、安房開拓神話に現れる忌部一族の祖神天太玉命の后神です。

二ノ鳥居。
 注連縄をよく見ると、中央の垂に「久那戸大神」と書かれた小さな木札が吊るされています。
これは災禍から住民を護る道祖神だとされ、毎年氏子達により作られるそうで、神社が氏子や住民と身近な関係にある事が伝わってきます。

二ノ鳥居から先の境内。
 参道左の手水舎があり、その先の随身門から先は「厄祓坂」と呼ばれる148段の石段が社殿へと続きます。
社叢は千葉県の天然記念物に指定された神域で、緑豊かな照葉樹林に囲まれ、特にヒメユズリハの白っぽい樹皮が印象的で、海風の影響を受けてか、くねくねと曲がった白い幹は、日本海側で見られるような光景をみせていました。

手水舎の左に「敬神風化の碑」が立てられており、関東大震災(大正12年(1923))と昭和大津波(昭和11年(1936))と二度の災害にも見舞われたが、地区民らにより神社をはじめとして栄ノ浦・間口の漁港が復旧されたと記されています。

『式内大社 洲崎神社
【祭神】 天比理乃咩命
当社は延喜式神名帳に「后神天比理乃咩命神社 大元名洲神」と記され、天太玉命の后神を祀る式内大社で、元の名を洲神(すさきのかみ)と称した。 

【由緒】
 当社は宝暦3年(1753)の「洲崎大明神由緒旧記」によると、神武天皇の御宇、天富命が御祖母神天比理乃咩命の奉持された御神と鏡を神霊として、洲辺の美多良洲山に祀られたことに始まる。

鎌倉時代治永4年(1180)安房に逃れた源頼朝が、戦勝と源氏再興を祈念して神田を寄進、後、妻政子の安産を祈願している。

 室町時代には江戸城を築いた太田道灌が、江戸の鎮守として明神の分霊を勧請したと伝えている。
房総里見氏も当社を尊敬して、七代義弘が神領五石を寄進し、江戸幕府もこれに倣って朱印状を下した。

 幕末の文化9年(1812)房総沿岸警備を巡視した老中松平定信は「安房國一宮 洲崎大明神」の扁額を奉納している。

神位は平安時代に正一位、鎌倉時代に元寇戦勝祈願の功により勲二等に叙せられ、明治6年(1873)県社に列せられた。
 往時、別当寺は養老寺など五ヶ寺を数えた。
洲崎明神は古来伝承されている数々のあらたかな霊験から、安産・航海安全・豊漁・五穀豊穣や厄除開運の守護神として信仰が厚く、現在に及んでいる。

【祭事】
祭礼は二月の初午と八月二十日・二十一日の例大祭があり、共に文化庁選択記録保存・県指定無形民俗文化財の洲崎踊り(鹿島踊りと弥勒踊り)神が奉納される。
 八月の例大祭には勇壮な神輿の渡御や浜祈願も行われる。

【文化財その他】
社宝である養老元年(717)、万治2年(1659)、宝暦3年の各縁起や御神体髪などのほか、江戸時代延宝年間の改築とされる神社本殿は、共に市指定有形文化財であり、神社の鎮座する御手山は洲崎神社自然林として県指定天然記念物となっている。
 随神門は宝永年間の造営、矢天神、左大神像は明治3年の作とされている。』

随神門。

外観だけ捉えれば大きな傷みはなく、関東大震災・昭和大津波以降に修復が行われているようだ。
 市の文化財には登録されていないようです。

左右の間の獅子の木鼻。

左右の間に安置されている矢天神、左大神像は明治3年(1870)のものとされる。

厄祓坂。
 門を潜れば目の前に148段の急な石段が続く、8月には御輿を担いでこの石段を昇降するお浜出神事が行われる。

源頼朝が石橋山の戦いに敗れ安房に逃れた際、一番最初に参拝した神社として知られています。
 『吾妻鏡』にも治承4年(1180)石橋山の戦いに敗れ、安房国平北郡猟島に上陸し、幼少より親しかった豪族「安西三郎景益」の館に滞在した際、ここ洲崎明神に参拝し、御前で一心に戦勝祈願を行ったとされています。

安房國一之宮洲崎神社社殿全景。
 御手洗山の中腹に築かれ、境内の右側には長宮、石宮、金比羅神社、左側に稲荷社の境内社があり、稲荷社から左に進むと富士遥拝所、そこから下ると養老寺(観音寺)へ通じています。
 主神 天比理乃咩命、相殿神 天太玉命、天富命。
神徳は安産、航海安全、豊漁、五穀豊穣、厄除、再起・再興の神として崇敬されています。

拝殿
 正面の扁額「安房国一宮洲崎大明神」は文化9年(1812年)の奉納。房総の海岸警備の任あった白河藩主松平定信の書である。

境内右の境内社の眺め。
 右の長宮には家内安全・厄除けの神 豊玉彦命、自然を司る神 大山津見命、災厄・疫病を司る神 建速須佐之男命、産業開発・病気平癒の神 大物主命を祀ります。

その上の斜面に石祠(不明社)、左の覆屋は金比羅神社が祀られています。 

金比羅神社 漁業・航海・医薬の神 金比羅大神を祀ります。

本殿(市定文化財)
 朱塗りの三間社流れ造りで、屋根は銅板葺で、5本の鰹木に外削ぎの千木が施されています。
唐様の意匠が施され、白塗りの蟇股・木鼻・欄間の彫刻は見応えがあります。
 延宝年間(1673~ 1681)の造営とされ、支輪や虹梁・蟇股などの彫刻に江戸時代中期以降の意匠が見られ、後に大規模改修が行われている。
境内左に稲荷神社。

鳥居の右手に勧請の由来を記した石碑があり、安永元年(1772)に伏見稲荷大社の分社として別当の吉祥院が勧請したもの。 



稲荷神社から左側に下りる細い道を下った海岸を見下ろす高台にある富士見鳥居。
雲がなければ鳥居の先に霊峰富士が望める遥拝所。

遥拝所から一ノ鳥居の立つ海岸の眺め。

厄祓坂を下り、参道の先の海岸に向かいます。

県道から鎮座地の御手洗山の眺め、左手に見える白い鳥居が富士見鳥居になります。

海岸入口に立つ一ノ鳥居。
 遮るものはなく、条件が良ければ水平線の先に富士が望める場所です。
洲崎神社御神石。
 海岸に祀られている長さ2.5mの丸みを帯びた細長い石で、竜宮から洲崎大明神に奉納された二つの石のひとつとされます。
もうひとつは対岸の三浦半島の浦賀の西にある安房口神社にあり、先端に円い窪みがあることから「阿形」に、洲崎の石が口を閉じたような裂け目があることから「吽形」とたとえられ、狛犬のように東京湾の入り口を守るように祀られています。


 厳かな神社の姿とそれを取巻く環境は、海を越えて当地を開拓した忌部氏の祖神、天太玉命の后神を祀るに相応しい神社だと感じます。

安房國一之宮洲崎神社
創建 / 神武天皇年間
祭神 / 天比理乃咩命、天太玉命、天富命
境内社 / 長宮、金比羅神社、稲荷神社
所在地 / ​ 千葉県館山市洲崎1697​
参拝日 / 2025/05/28
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Last updated  2025.08.24 20:39:23
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