波のマニマニ

波のマニマニ

2回目の手術 (2)


波次は3人目。前の二人が終わり次第、お呼びがかかる。

10時半、お呼びがかかり手術室に入る。前回は大騒ぎだったが、今回はほどよく眠剤がきいて、ぼ~っとした状態で手術部の看護婦さんにだっこされて入っていった。
終了予定は1時半、楽勝~。

一人で待ち合い室で待っていると、入院中に仲良くなった患者さんが来てくれた。いつもお世話になっている叔母も心配してきてくれた。

1時半をまわっても連絡はない。
病棟の方にも連絡はないそうだ。
2時、3時、4時を過ぎても、手術室からは何の連絡もなかった。心配して、今日はこない予定だった波夫も、会社を早退して病院にきた。
4時半。病棟から連絡してもらい、手術が終わったことを教えてもらった。これからICUに入るそうだ。

手術が長引いたのは、胸腔鏡ではなかなかうまくいかず、結局、開胸手術にきりかえたからだそうだ。

ICUに入ると、波次もう麻酔から醒めていた。
ぐすぐす泣いている。

摘出したのを見せてもらった、米粒がかたまっているみたいなのだった。
腫瘍は、抗癌剤が効いて繊維化し、無力になっていた。
あ~よかった。

波次は相変わらず、べそべそ君で、波夫と叔母は先に帰り、私はまた、波次が寝つくまでベッドサイドについていた。
一晩だけがまんしたら、病棟に帰れるからね。



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