七転び八起き母ちゃんの子育て失敗学のススメ

七転び八起き母ちゃんの子育て失敗学のススメ

矛盾だらけの思春期 その1



私は、だんだん、彼の学校での様子がわかってきました。


最初は、お弁当を一人で食べながら、

食べ終わったクラスメートが、教室から出ていき、

男子で、自分だけが取り残されないように、

様子を見ながら、食べていること。


その後、タイミングを合わせて、教室を出たものの、

話しかけたい相手が見つからず、なんとなくうろついたり、

ほかのクラスの友達を探したりして、時間を潰していること。


最初のうちは、かわいそうに感じていましたが、

話を聞くうちに、今までの太吉と、何か違和感があるのに

気づきました。


それは、小学生の時の太吉とは、全く思考パターンが違うことです。


小学1年の3学期から、登校拒否を繰り返し、

3年生の2学期に、不登校を敢行した彼ですが、

これほど、自分だけが、友達と違う行動をとっても

引け目を感じたり、友達の目を気にすることはありませんでした。


私が、そう思うようにし向けたのもありますが、

予想以上に、堂々としていたのには、恐れ入りました。


例えば、4年生の時。

すでに、学校に行けるようになってはいましたが、

それでも、時々しんどくなると、

なんと手を挙げて、みんなの前で、先生に、

「しんどくなったので、帰ります。」

と、しゃあしゃあと言って、早退してくるのです。

しかも、友達とは、放課後に遊ぶ約束をしっかりして。

「だって、帰る仕度してたら、○○くんが、

『放課後、遊べるか?』って、聞くから『うん』って

言うといた。」


こんな風に、小学時代の太吉は、人にどう思われるかというよりも、

自分がどうしたいかという事の方を、優先していたのです。


ところが、中2になってからの太吉は、自分が周りから

どう見られるかということを、強く意識し始めていたのでした。


しかも、意識した結果、できるだけ目立たないよう、

みんなと同じような行動をとる努力をしていたのです。

<つづく>


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