七転び八起き母ちゃんの子育て失敗学のススメ

七転び八起き母ちゃんの子育て失敗学のススメ

子供らしい金銭感覚を持つ その6



おこずかいを全額持って、一人で買い物に行き、

太っ腹に使ったのはいいけれど、

自分がお店の人に渡した金額だけを計算して(足し算ばっかり)

肝心のおつりを計算することは、すっかり抜け落ちていたのです。


「ほんまにちゃんとおつりもらったんか?」

心配になって、財布を確認すると、ちゃんとおつりは入っており、

中身は大丈夫でした。


でも、これではかなり先行き不安です。


問題点は、2つあります。


1つは、まだ三吉に、千円以上の大きなお金を渡すと、欲しい物を買う

ための我慢が緩むこと。(財布のヒモも緩む)


もう1つは、まだ三吉には、千円以上の大きなお金の買い物の計算が

うまくできないこと。


その夜、私は、三吉に言い渡しました。


「三吉は、やっぱりまだお札を持つのは早すぎるな。


ほんまは、お兄ちゃんたちが三吉ぐらいの時は、

おばあちゃんとかに、お札をもらったら、お母さんが預かって

通帳に貯金してたんや。


小さい子供が大きいお金持ってても、まだうまく使われないし、

人に盗られたらあかんしな。


でも、三吉は、お兄ちゃんが二人もおって、

買い物について行っても、いつも見てるばっかりで、

あんまり買われへんし、ちょっとかわいそうに思って

そのまま持たしてんけど、やっぱりまだ難しかったかな、

とお母さんは思うねん。

三吉は、今日買い物してどうやった?」


「うん。いっぱい使いすぎたし、お金計算するの忘れたし、

あかんかったと思う。千円出したら、もう計算わからんように

なってしもうたもん・・・。」


「せやな。やっぱりもう少し大きくなるまで、

お兄ちゃんたちのように貯金しとこか?」


「うん、わかった。」


こうして、三吉の金持ち気分は、たった1日で終わったのでした。



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