七転び八起き母ちゃんの子育て失敗学のススメ

七転び八起き母ちゃんの子育て失敗学のススメ

三男、登校拒否する



順調に練習に通い、ずいぶん落ち着いたかに見えていた三吉でしたが、学校の方はやっぱり何も変わっていなかったのです。

もう少しで1年生も修了という頃になって、レスリングの帰りの車の中で、本当に唐突に、

「明日、学校に行きたくないわ。」とつぶやく三吉。

一緒にいた仁吉と私、

「え~っ、なんで?」

三吉 「だって、またお友達がけったり、たたいたりしてくるかもしれへんから、もう行きたくないわ!いつたたいてくるかわからへんから、もうこわいねん。」

母 「レスリングやって強くなってんから、やり返したったらいいやん。」

三吉 「そんなんにレスリング使ったらあかんねんで」

母 「そうかぁ、スポーツマン精神ってやつやな」

三吉 「それにほんまに強なってたら、怪我させたらあかんやんか」

母 「なるほどね~。三吉はよう考えてるんやなぁ。」

その時は、「まだやられてたのね」と思いながら、話を聞き、3人で愚痴を言いながら帰ってきたのですが...。

翌朝、普通に用意してランドセルまでしょって、玄関に立った途端、三吉がわんわん泣き出したのです。

「学校行きたくないよ~っ!!学校行くの、怖い、怖い~~っっ!!」

私と仁吉は、「昨日、言ってた事、本気やったんや」と気づきました。

レスリングで強くなったと思った分、余計に規制をかけていたとは、なんともはや皮肉なものです。

それに真面目なだけに、やり返して先生に怒られると言うことを、とてもいやがっていました。

私は、三吉に「今日は学校を休みます」と自分で決断させてから、了解を出し、学校にお休みの連絡を入れました。

この時、大事なのは、本人が泣いてもわめいてもいいのですが、親から先に「じゃあ、休んでいいよ」と、決して言ってはいけません。

一旦、落ち着いたら、必ず自分でどうしたいかを決めて、「学校を休みます」もしくは、「学校を休ませてください」と親に向かって言わせることです。

子供は、大抵こういうとき、「~したくない」と言う表現をしながら親を手こずらせ、「じゃあ、~しなくていいよ」と親に結論を出させようとします。

都合の悪いことは、「親が言ったから」でかたずけた方が、自分に責任がなくなり、気が楽になるからです。

でも、それをしては、これからも同じように学校を休みたくなったり、嫌なことから逃げたくなると、親に自分の思い通りの結論を言わせて責任転嫁し、自分が楽になろうとし、こちらが根負けするまで
いつまでも、泣いたり暴れたりすることになります。

“休む”という結果は同じでも、人に言われてなったのと、自分で決めてしたのでは、その先の過ごし方が全然違ってきます。

何であれ、結果を自分で出した、という形をとれば、その後の自分の行動も、自分で決めて自分で責任を持ってやろうとするようになります。

それに、休んだという引け目や後ろめたさも、親からちゃんと了解をとっているから、認められているということで半減します。



さて、三吉は、1年生になって、初めて登校拒否をしました。

実は、長男 太吉が、やはり小学1年から、登校拒否、不登校を経験していましたので、1日くらいの登校拒否は、私にとっては、大したことはありませんでした。

それに、おそらく1日で終わるだろうと、予想もしていましたから、三吉の充電日と思って、ほっておきました。

三吉は、一日のんびりして、放課後の時間になると、友達の家に遊びに行き、学校に行っていない事実以外は、普通に過ごしました。

私は、何にも言いませんでした。

次の日、三吉は、「学校、まだちょっと怖いけど、がんばっていってくるわ。」と、登校して行きました。

<つづく>


© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: