やさしいキスをして

やさしいキスをして

彼の離婚


いつか誰かとまた恋に落ちても
I'll remember to love
You taught me how
You are always gonna be the one
今はまだ悲しい love song
新しい歌 うたえるまで”~~♪♪

久しぶりにどこかで聞き覚えのある着信音が鳴った。
そして携帯を耳にあてると 久しぶりの彼の声だった。
第一声は いつも私に言うふざけあった会話だった。

そして、すぐに彼は 
「1週間会社休んでる・・。」
「離婚したよ・・。」
と、今まで聞いた事もない寂しい声でそう言った。

「昼から慰謝料払うために向こうの両親に会いに行って来る。」

彼は離婚話を言った自分の誕生日の夜の出来事から
今日までの事を詳しく話してくれた。

電話の向こうの彼は 泣いていた・・・。

それは・・

離婚したことに後悔している涙だった・・・。

「僕の幸せと思う形と嫁の幸せと思う気持ちが違っていた。
嫁は 頑張ってお金を貯めて二人でやっていこうといったけど、
僕はそれは絶対に無理だと言い切った。」

彼と話した2時間はほとんど奥さんへの想いばかりだった。
「失くして初めて嫁を好きだったことに気がついた。」
「嫁が ”私のこと好き?”と聞いてきても ”嫌い!”と言っていたけど
ほんとは僕は素直に言えないから そうした言葉が出てきたんだと今思えばそう思う。」

彼はまさか奥さんに離婚話を言ってもすぐに離婚になるとは
思わなかったらしくて、
両親には以前から嫌われていたからすぐに承諾されて もう娘には会うなと
今後会ったら警察に言うとか、新しい仕事もつぶしてやるとか・・。

彼は 奥さんの気持ちを聞かないまま 
そして、自分のほんとの素直な気持ちを奥さんに言えないまま
別れてしまったことに後悔している。

「自分が言い出しながら こんな事言ってて自分が全部悪いことはわかっている。」

「もう生きていてもしかたがない・・死にたいぐらいやぁ・・。」
彼は何度もそう言いながら 泣いていた・・。


私は 彼からの連絡がないとき どれだけ苦しみ悲しみ 
そして 自分の人生までも考え直したとき
生きる気力もなくしてしまったのに・・・

彼の話を聞いてあげてて 彼が悲しんで苦しんでいるのなら
奥さんともう一度なんとかならないのかなと・・・
そんな思いと、

奥さんとの思い出話を聞いて悲しくもなり 寂しくもなった。
彼が普段から 素直に物事を言えないで強気でいることは
私はよく知ってるよ・・。
その裏側にある気持ちだってわかっているよ。
私たちのことも そう・・。
今の彼には私のことなど 頭にはいらないんだろう。


たかが浮気相手・・・。


昼からも彼から電話がかかってきた。
今 向こうの両親に慰謝料払いに行ってきたと・・・。
そして、また奥さんの未練話を聞かされて、
向こうの両親にひどいことを言われて少し腹が立ったことなど、
私は彼に『そういうところが あかんところだよ。』
と言っておいた。

彼は「朝になおに 話してすごく楽になったよ。」と、
少しは前向きになったみたいだった。

私たち これからどうなるんだろう・・・・。


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