7.野心


なぜこんなにも不安なのだろう?ハルノートンを信じているのに・・なぜ?

「おやおや、お一人で。無用心ですね」
「セナトスですね」
「私の声を覚えていてくださり、光栄でございます」

オーバーリアクションでうやうやしくお辞儀をする

「また相変わらず派手にやってくれましたね」
「フッ!お楽しみいただけましたか?」
「・・・・・・」
「それとも王子のお気持ちがわからなくて不安ですか?」
「アナタは・・」
「これでやっと私の妻になってくれる気になりましたか?」
「オホホホホ・・何を言ってるの?」
「私ならアナタだけを全力で愛する」
「バカなことを・・」
「バカなこと?そうでしょうか?」

徐々にセナトスとネフェルの距離が縮まっていく・・

「アナタも私に惹かれているはずだ・・」
「オホホホ・・その自信過剰なところはアナタの特技ね」

セナトスがネフェルの腕を掴み、顔をグイッと近づけた
「アナタは私の妻になるべきだ・・」

乾いた音が庭園に響く

「無礼なっ!恥を知りなさい!」

ネフェルの手がセナトスの頬を叩いた
乱れた前髪をかき上げながらセナトスはニヤッと笑い

「今日の俺の舞を見るアナタの瞳はうるんでいた・・」
「・・・」
「それに、ムキになるってことは少しは脈があるのかな?」
「・・セナトス・・アナタの狙いは何です?王位ですか?」
「俺の狙いはアナタだけですよ。美の女神よ・・」

ネフェルの手の甲に唇をつけようとするセナトス・・
ネフェルとはスッとセナトスの手をふりほどいた

「これはこれは・・嫌われてしまったな・・」

言葉とは違い、表情は自信たっぷりだ

「今度舞う時は、ぜひお相手を・・」
「そんな日は永遠に来ないでしょう・・」
「ハハハハ!気が強い王女様だ!失礼する」

なんて無礼で強引な男・・
私にあのような態度をとるのはあの男だけだわ
冷静を装ってはいたが、ネフェルの鼓動は速かった

「まるで、嵐のような男・・・」





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