第20話閃光の魔弾


「アウル兄、シン、教えてほしいことあるんだけど」
MSの整備の合間にカインがアウルとシンに聞いた。
「何だ、カインから質問なんて珍しい」
「サイに聞いたら逃げられたんだけど、何歳から奥さんと子供を製作するの?今、婚約をOKした後だけど、サイは様子見しろというし。前は失敗したから」
「婚約!?誰とだ」
「ティーア、最近姉から僕の奥さんということにシフトチェンジ決定して、で、シン、ルナマリアと恋人なんだよね?もう、設計して、下のパーツを組み合わせて、性別を設定して頭部から?足から作り上げてるの?」
「アウル、カインに情操教育は」
「俺がするわけないだろ」
「カイン、そのことはティーアは」
「言ったら、時間を作って外でコミュニケーション高めてせめて4年待ってって言われた。心の準備があるからって。確かに女の子って髪の毛とか自分の血とかとるの、ためらうのはわかるけどさ、何でハグで窒息死させようとしたり、身体こすり付けてくるんだろ、時々アジアの柔道してくるし」
「友達は・・・」
「ティーアとチューすれば言うことを聞くって、女は男の言うことを聞くって。15歳から17歳は普通に彼女としてる事だって、婚約してるなら奥さんは襲っていいって。変だよな、あいつら。奥さんを襲うなんて、殺せなんて。殺したら家族を構成できないのに」
「妹は」
「銃の訓練の強化に夢中で足元撃たれて、ティーアの足元にも撃つように注文された。あの2人、喧嘩してるの?弱い張り手もされて、体を閉められたけど。それでシン、いつから?」
「・・・・・・・・・・・・20歳を超えてからすることかな、俺が言えるのは、なあ」
「ああ、友達は不良なんだよ、多分。子沢山は貧乏も多いし」
「ふうん、じゃあ、20歳まではティーアに何をすればいいの?」
「・・・・デートして、ご飯食べたり、遊園地やプールで遊んだり、手を繋いで、時々おかあさんみたいに優しくハグして、ちゅーかな」
「そうだな、カイン、ティーアの側にいればいい。後、ティーアガナに貸したらお兄さんに相談するんだぞ」
「うん?アウル兄、肩痛いよ?」


「ネオミネルバは新政権の広告塔ということですか」
「はい、ルブラン上官・・・、情勢が落ちつくまでは、上官の謹慎もとけないと思います」



「ヤマト大尉?」
リヴは不思議そうにキラを見る。
「頼む・・・ナチュラルが憎いなんて、君が言わないでくれ」
「君?」



「アレク・橘・フリューゲル・・・、レンさん、一つ約束してくれますか?」
「何があっても、この先、私やお兄様の味方でいると」




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「お会いしたかったです、兄上様」
「マリー・・・」



「ザラ殿、私の妻に近づくのはおやめ下さい」
「・・・妻」
「結婚式の映像は見たでしょう、我が王国とオーブはてを組んだんです。カガリは僕の妻です。そして、カガリ様はサーシャと戦う為のオーブの民の支えとなる」



「シン、それはどういう?」
「アウル、カイン、ミスリルは動くぞ。あのお方がミスリルをただの革命家で終わらせない、そういった」
「あの人が」



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カインのいる所は光で満ちていた。木も花も星も山も海も街も道歩く人も。アンジェもカインも光の世界にいた。自分は醜い。けだものの中にいる。
・・・ヴェーダ。
皇帝から助けられなかった。ぎゅと手を握った。
ファントムペイン、薬漬けの生体兵器。MSのパーツ。蝶を追いかけて、アンジェとカインはきゃきゃしていた。
「ベルツ」
「な、何」
名前で呼ばれたことはない。
「どうしたの?公爵の跡継ぎの勉強のしすぎ?」
違う、カインはそんなバケモノじゃない。この世界でアンジェと同じニンゲンだ。
「違うよ、少し日に当てられただけだよ」
「ああ、君体弱いモンね」
「カインこそいつも傷だらけじゃないか」
「強化しないと、すぐ僕の部品壊れやすくなるんだよ」
・・・いや、答えならあった。カインの言葉の中に。
「カイン、・・・君、いじめられたりしてないか?」
「うーんうーん、全然。それより、アンジェの所行こうよ、遊びたい」
カインはアロイスの手を引いて走り出した。カインの手は冷たすぎた。
・・・守るよ、僕が、カイン。
「え、何か言った?」
「ううん、なんでもない」


ルドルフとエリアルは、その重装備のMSに恐怖を感じた。
感覚を繋いでいるレンにも恐怖の一部が伝わる。


「何なのだ、こいつは!!」
「ゴットフリート卿」
「この動き・・・本当にナチュラルなのか」



「ミスリルの夢は戦争の根絶です、アスラン」
「しかし、お前がしてることは戦闘の混乱を」
「クライン派の考えですか?貴方もクラインも過去にしたではないですか」
「不殺は戦争の根絶につながりません。武力は戦争の言い訳です。ラクス様がしたことは中和剤、それだけです。犠牲のない優しい世界はただ叫び、壊す俺だけでは無理です」
「だから、俺たちが世界の罪となり、防波堤となるんです。ある国唯一の武力組織として、リスクを減らす」



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まあ、仲間だと最初からコーディネーターや鷹のマークの巨人に認識されない為には、ベルツの敵と撃つべきだろう。
ドォォン!!
「フロー、よく足止めをした」



アウル兄の言うように蜂の巣は混乱するのだ。唯一つの事実で。同時に懐柔には雨だ。データをベルツに流す。



「行く」
「じゃあ、しっかり捕まってて」
ティーアはルカを拾い上げる。



綺麗な銀色の羊のめすだった。兄の羊もいた。しかし、街中に何故羊が?
円形のベッドの中でカインはアウルに聞いた。
「・・・・僕、いつ、アウルと再会したんだっけ。・・・いつも最初の記憶思い出すけど、ぐしゃぐしゃで、映像が揺れるんだ」
ただ、眠い。



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人間を観察するのは好きだ。自分が女性、遺伝子提供者を通さずにとても怖い怖い白い格好の宇宙人の手でナイフで引き出された。コーディネーターじゃない、MSのパーツなのに身体が機械じゃない。こんなにミスやウイルスが多い。記憶の中の大きい新しい施設では、羊の皮を被った狼に銀色の羊の兄弟が人間のように生活されていた。
狼は言った。
「アレはきれいな私の息子だから、人間のふりをしていろ」
「いずれ、スーパーコーディネーターを殺せる素材のために、お前はプロトタイプとして望まれて生まれた」
「・・・・は、お前とかみ合う。お前を壊す存在だ」
狼は羊が好きだった。でも、オスや雌のどっちだったんだろう?姿が似てるからわからない。
壊されて、羊のご飯となって、コーディネーターを壊すのが自分の創られた。設計された理由だ。




ベルツはドレイクガンダムに押され、絶体絶命だ。
―誰もいない。
信用されて、あれがLDやミスリル・・僕の家族のカードとなるなら。自分は今、ミスリルのパーツ。
ネジだ。ミスリルのMSで、ティーアヤフロー、シンと同じパーツでいたい。



「お前は帝国の死神を信じるのか」レンが言った。
「肯定する」
「!!」
レンはショックを受ける。未知の何かに恐怖する。

レンは、カインにかみ殺された。


「人質だよ」
アロイスは信じられない思いでシャッターの反対にいる親戚と地球連合の軍人と銃を頭に当てられた自分とカインを見た。
「友達じゃないよ、こいつは。僕が生きるための盾だ。友達なんて思ったことはない」
世界に必要な羊は生きるべきだ。羊に自分という兵器は不要だ。
「いらないよ、必要ない」
「カイン、どうして・・・」
「アロイス」
初めて、名前で呼んだ。
「後、数十秒で僕は下に堕ちる、僕が合図したら君は彼らの元に走るんだ。ベルツ・・・君の親を殺したのは、僕だ」
「!!」
「僕は兵器だ、怖い兵器に人間の君が近づいて、傷つく必要はないよ。今、壊れるのは」

「生きるのは、僕だけだよ、アロイス・ベルツ」
3・2・1。
「君たちに僕は壊せない」
銃口を喉に当てる。
「カイン?」
カインハアロイスを突き飛ばし、拒絶した。
「あっ」


「ハッピーバースデー、ベルツ公爵」
銃の撃つ音が鳴り響き、ビルの下へと落ちた。


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背中に鋭いとげとげしたものがカインに刺さっていた。
赤く染まった手がアロイスの前でひらひらしていた。
「お~い、元気ですか?」
銃撃戦でも合ったのか、ヘルメットには、血のあとが点々としている。
「起きたか、じゃあ、僕、仕事終えたから帰るよ、ベルツ」
「お前、背中・・・」
「大丈夫、すぐに直るようにナノマシンがあるから」
「・・・俺をかばって、か?」
「うん、契約しただろ、友達は助ける対象だろ?でも、数時間もいなくなってたから、君の友達も慌ててくるよ。ああ、またシンに怒られるな」



レンは心臓の音に驚いた。
「アンジェ・・・・」
「聞きなさい、レン」
「貴方が好きなのよ、・・・つまり私は貴方を肯定する」



「星?」
戻る直前にカインハアロイスにつぶやかれた。
「星がたくさん降るな」
「MSの残骸だな、死者のほたるだね。フローも見てるな、いつも」
視線をMSに向ける。カインはアロイスの血がついた頬を血で濡れきった手で乱暴に触れて、血を取った。
「獅子と狼はどちらが殺傷能力がある?」
「獅子だろ」
「何故?」
「獅子は弱いから。狗より猫の方が弱くて強い。生存が強い」
「じゃあな、アロイス」
そして、自分のMSに戻った。しかし、変な人だ。頭も運動神経も戦闘能力も財産も地位も美貌もあって、頭があいたたな面を持つとは。後輩の相手もいるのに変質者で、お母さんが生む前の病気のせいで男に抱きつく変態さんになる病気とは大変だ。口には出さないけど。
子孫のこすきないんだろうな、幸薄そうだし。二メートル以内は近づかず、程よい距離をとって、何かしたら通報して他人になろう。



羊二匹が急にライオンになった。ライオンのメスは僕を繁殖の相手にしたいといった。なぜか、ライオンの兄には言うなと約束した。
僕にニンゲンの妹がいて、今人間の将来の交配の相手が出来た。
「ティーア、ただいま」
「おかえり、カイン」
家族、家がLD達以外と別のケースが生まれる。だから、僕はかみ殺さないと、牙を持たないといけない。家族を命を守るために。でも、奥さんとか恋人とか交配のパートナーって、具体的になんだろう。家族ということはわかるけど。
髪の毛でクローンとかコーディネーターとか作って、偉い所に申請するんだろうか。
カインはデータに習って、ティーあを一番先に抱きしめた。
「兄、餌にあれ、つけたの?」
「つけたか?」
「ああ、つけたよ、盗聴器とかもろもろ」


オーブにいるカガリの元にクライン派がいっせいに身柄を拘束され、持っていた武装を議長の命令で奪われたという。代表の名は、エリザヴェータという。
年は17歳か、18歳と公式には公表されるが、カガリの目には16歳の幼い少女に見えた。
「戦争中でありますが、先の大戦でラクス・クラインがプラントの代表となる為に、MSをカガリ代表にも知らせずに作らせ、テロ行為に走って、英雄を気取り、人々を苦しめたのは事実。よって、敵対勢力の地球連合、地球におけるあらゆる国家機関の話し合いの結果、元最高評議会議長、ラクス・クラインを国家反逆罪並びにMS密輸、密造の罪で国際的に指名手配することが決まり、彼女や彼女の仲間をかくまったものや国は容赦なく罰するのでそのおつもりでいてください」
隣には補佐役のゲイルハルトやリカルドの姿や先日までラクスの同僚だった議員の姿がある。
「―同時に地球統合組織代表、キラ・ヤマト、貴方には元ザフトとして出頭させていただく。ラクス・クラインの協力者であり、クラインの名の下にプラント国民や地球連合を正式な軍隊ではないにもかかわらず、クラインが盗んだエターナルやアークエンジェル、フリーダムガンダム、ジャスティスガンダムを無断使用し、他国民を虐殺した容疑でね。貴方に正義を重んじる心があるなら、プラントに一人出来て、アークエンジェルのクルーに出頭するように説得して欲しい」
テレビの中でヴェータはそういった。



エリアの唄は、主に地球統合組織や地球連合側の人間に人気があり、アンジェリアはカリスマの歌姫として、ナチュラルやコーディネーターと関係なく、人気だった。
「ティーア、エリアの唄の作詞、担当してるんだって?」
「サイさんは編曲を」
「まあね」
「綺麗な声ね、相変わらず」
「サイさん、そうだ、ミスリルって、今週はヨーロッパ方面の仕事があるんですよね。艦降りられます?」
「どうかな、LDの許可がないと。どうしてだい?」
「マザーにティーアを紹介しようと思って、恋人がいる年頃男子は普通家族に恋人を紹介するんですよね」
「・・・・・え?」
「サイさん?顔が固まってるけど。フローは忙しいから、僕だけでも顔を出そうと」
「カイン、孤児じゃないの?」
「10歳か9歳の時、親切な世界大手の文具メーカーのおかあさん・・・マザーが僕を町で拾ってくれたんだ。そこでフローと再開して、優しくて慈愛のある照れ屋のお兄さんと5人家族になって。僕、家族が2つあるんだ」
「へえ、お母さんってどんな人?」
「ティーア、その話はいいんじゃないかな」
「ええと、優しくて頭が良くて恥ずかしがりやで過保護で男前で乙女ナ人。凄くいい人だよ」



海岸付近の地域でネオミネルバは、反ヴェータ派・・・クライン派の残党への対処に追われる形となった。
「・・・アレは、エリアル」
「ラルク、人は、過去に囚われてはいけない生き物だ、だろう、レン」
好みのタイプなのか、声が上がっている。
「美人ナお姉様ですね」
アレンがレンの横を陣取る。
「・・・レン様、アレは大手の兵器メーカー、地球連合の裏を操るという組織の女で地球連合の鬼姫です」
「ええ、あんな、慈愛がこもってるのに」



                    2
同時刻、アスランはメイリンと共にレン達と同じ街に来ていた。潮の香りや魚、人々の笑いあう声や小鳥のさえずりがどこからか聞こえてくる。
「メイリン、・・・・キラは、来るのか?」
「はい、必ず」
アスランは頭を抱え込んだ。
「・・・どうして、こんなことに」
ガタンッ
「キラ!?」
「アスラン、まって、まだ」
アスランは慌てて、扉を開けた。
「―お久し振りですね、アスラン」
赤い瞳はかつての猛々しさはない。
「・・・・・嘘」
メイリンは口元を押さえた。
「・・・・・シン」


エリアのコンサート会場には、たくさんの人々が着ていた。
「エリアル、・・・本当にこの中にいるのか、クライン派が」
「ああ。俺は出来れば穏便に捕まえたい」
その横顔は少年らしい。
「・・・まさか、話し合いに応じると思いませんが」
別方向には、ラルクとレンの姿がある。こちらも私服でまぎれながら、クライン派と思われる人物を探していた。
「せっかくのエリアのコンサートなのに、何で仕事なんだか」
「アレ?同い年や年下は範疇外じゃないのか?」
「そんな事ないっすよ」
その時、レスラーのような男達にからまれる栗色の青年を見つけた。
「ちょっと、助けてくる」
「レン、任務中だぞ!」
「すぐ戻るから」
人混みを書き分け、レンは青年の元に向う。青年は紫の瞳をしていた。
「人がいいんだか・・・全く」
ラルクはため息をついて、視線をエリアに戻す。







                3
洗濯物が多く垂れ下がった狭い住宅街に連れ込まれた青年を追いかけているとぐい、と腕をつかまれた。高級な車からいきなり白い手が伸びた。
「何者だ!?」
くすくすと笑う声が聞こえる。
「久し振りに会った恋人に何者だはないんじゃない」
サングラスをかけた美女はそういった。
「・・・・マッ」
「ああ、駄目よ、少年」
白い指が軽やかにレンの口を押さえる。
「一応、私、外交に来てるんだから。それにVIPよ、超一流の」
「・・・・」


同時刻、ラルクはエリア・・・フローに呼び出されていた。
「・・・・・・・・・・・・・・・・あ、あの」
「・・・・・・好き、だからラルク・キャンベル、ミスリルにきて。彼氏なら」
「上官は情報の為、貴方は私にそういった」
ラルクは黙り込む。これがラルクの抱える謎の一つだった。ラクスに憧れ、本命はシェリルと誰もがラルクにそう思っていた。コンサート終了後、ファンを装って、フローに近づいた。
・・・しかし、久し振りの彼女に押し倒されるのは男としていかがなものか。真っ直ぐでまじめで形にこだわるラルクには耐え難い形だ。


「見つけたぞ、キラ・ヤマト」
マリカに拘束されながら、レンは捕らえられた優しい風貌の男を見た。




「カインとか、ファントムペインとかの婚約者がいるんだろ、冗談なら」
「私が冗談言ったことあるか」



シンの前で、LDの仮面がザフトの兵士によって剥ぎ取られる。
だが。
「!?」
シェリル・ルブランだった。
「バカな、・・・ガキ?・・・・・いや、女」


「着たぞ、レン」
「アレは死神戦団、ヒューイ・レーフザニングが掲げるMS。地球連合に組された地球連合組織の最大のたてで剣だ」




「ガキだな」


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