DAYS

DAYS

ある覚悟



この時点ですでに体重は7キロほど落ちていた。

体重が少しでも増えて、ケトン体もでなくなったら退院できると聞き、その日を夢見て、刺されっぱなしの点滴針の苦痛も我慢する。

ちなみに、「なぜ、こんなに我慢したのか」と先生に半ばあきれられる程の状態で入院です。
体育会系だし、鈍いんです、私。

この入院中、あることが判明する。

外来で超音波をしてもらっていた時のこと。
「赤ちゃんの首の付け根の骨がちょっと太いんだよね。ひょっとしたら。染色体異常があるかも」
私は、何を言われているのか、混乱してしまった。

X染色体やらY染色体やら言われても、頭に入ってくるはずもない。

ダウン症の可能性もあると言われ、我が子を思って申し訳なさで一杯になった。

産んでもいいのだろうか・・・?この子は障害を持って産まれて来ることを喜んでくれるのだろうか。

眠れない日々が続き、つわりはさらに悪化した。

旦那に「俺達がこの子を信じなくてどうするの?」と言われ、例え障害があっても産んで育てることを決意した。

障害者の親、ではない、どこにでもいる普通の親子になるんだ!
我が子は我が子。私達を選んで舞い降りてきた子。


後に、染色体異常の疑いはなくなりましたが、あの時の強い覚悟を忘れることはできません。

そして、障害者と健常者の垣根はないと思います。

みんな同じ人間なのだから。

でも、困っている人には手を差し伸べ、戦争のない、平和で豊かな世界になるといいな、と願っています。


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