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2004/12/27

大自然・生きとし生けるものへの祈り

(12)

カテゴリ：カテゴリ未分類

一人ひとり生かされ続けています。

この原理、神理を離れて、人は決して

生きてゆくことはできません。

樹々や森に支えられ、大地に支えられ、河や海に支えられて、

人々は生活を営みます。

しかし、人間は、しばしば、自然を知り尽くし、征服し、利用

できると考え、行動してきました。

人々は自然を自分の外に見、

人間の文明は、歴史は、その積み重ねです。

その報いが、今、様々な形であらわれてきています。

環境破壊、砂漠化、食糧危機、資源の枯渇・・・。

私たちはこの事実をどのように受けとめているでしょう。

根本から反省しているでしょうか。

自然は私たちの前に神秘そのものとしてあります。

自然を知ることができたかと思ったとき、

それ以上の神秘が立ち現われているのです。

自然は巨大なひとつの生命。

生きようとする意志をもち、

調和そのものとして在り続ける生命。

そして確かめてください。

あなたは、言葉以上に、現実に

大地から生まれ、海から生まれてきたのです。

心は社会。からだは地球。

心が多くの見方や考え方を吸収し学んで

からだは地球に在るもの生けるものに托身されて

自らを形造ります。

小石をひとつ手にとって見つめてください。

宇宙の造化の神秘をこの石に想ってください。

一木一草のすがたをながめてください。

捧げ尽くすいのちのすがたをそこに想ってください。

野にひらく花のかがやきを想ってください。

鳥獣虫魚のさまざまな意匠、

このすがたかたちを心に置いてください。

一つひとつ、一人ひとりのかけがえのないはたらきを

そこに想ってください。

あなたは

今日、大地を踏みしめたでしょうか。空を仰いだでしょうか。

その自然に対して、感謝の念をあらわしたでしょうか。

私たちは、一人ひとり

この限りなき生命の一部なのです。

†
大地の如く

大地に営む

自然の中に

自然と共に

自然によって

生かされ生かされる

今日このとき

決して生きとし生けるものの

在るとし在るものの

かけがえのなさを忘れないように

わたくしの心深く刻んでください。

大地に手を合わせ

天に手を合わせ

一切に手を合わせ

このいのちの流れにつながって

生きてゆきます。

高橋佳子著「祈りのみち」より

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