にっくの日記

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2006/08/27
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河合隼雄、吉本ばなな『なるほどの対話』(新潮文庫)を読了。

河合さんと吉本さんとの対談集で、非常に読み応えがある。話の内容があまりに深すぎてどういうことを言っているのか分からない箇所も多かった。

二人の共通認識に、現代は深刻な時代だというものがある。二人の話の多くが、現代という時代の深刻さという問題に割かれており、本書はかなりシリアスな内容となっている。いまの時代について、単に頭で考えているのではなく、鋭い直感と感覚で感じ取り、心で深く体験している二人であればこその対談となっている。

吉本さんの本は数冊しか読んだことがなく、しかも自分にはあまり合わないなと思っていたのだったが、この対談を読んで、とりあえず『TSUGUMI』と『アムリタ』ぐらいは読んでみようと思った。

吉本さんは気質的に神経症になりやすいタイプらしく、本人曰く、職業柄神経症の症状が出ることがよくあったらしい。彼女が書く小説も、どうやらそういうタイプの読者に向けて書かれているという部分も大きいようだ。そういうタイプとの共通点の少ない読者には彼女の小説をきちんと味わうことが出来ないのかもしれない。

吉本: 私など、深刻さにかけては右に出るものはいないというぐらいに深刻なはずなのに、今の若い人たちはもっと深刻ですね、実際に話をすると。将来を憂えているし、不安もすごく持っている。「そんなに素直じゃダメだよ」というぐらい素直だし、「そんなに深刻でどうする」というぐらい深刻で。でも、これがいまの時代。本当に深刻な時代なんだなと思う。

河合: 大人が若い者の、いま言ったような実情をもっと知るべきでしょうね。大人はちょっと安閑として、「我々は一生懸命やってきたけれど、いまの若い人たちはいい加減にやっている」と、単純に思っているわけでしょ。実際はそうじゃない。

吉本: 彼らが混乱しているのは社会のせいで、子どもたちのせいじゃないと思います。もし私が、いまの時代に中学生、高校生だったら、ああいうふうに考えるのは無理もないって、なんとなく気持ちがわかるので。すごい髪の毛にしたり、こんな厚いサンダルを履いたりでもしないとやってられないよって。(36-37頁)

女子中高生の多くのあのスカートの丈の短さは常軌を逸しているのではないかとずっと考えていたのだが、これもまた「すごい髪の毛」や「こんな厚いサンダル」と同類ということなのだろうか。社会が常軌を逸しているからこそ、このような現象が生じているということなのだろうか。



というわけで、私は吉本さんの小説をきちんと理解するのには向いていないのではないかと思うのだが、なんとか理解できればよいなと思う。





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Last updated  2006/08/27 09:56:56 AM
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