舞阪日記・仔猫の里帰り(その3)



8月11日(月)はれ
明けて舞阪二日目、今日は海水浴に行ってみようと昨日のうちに決めていました。
朝食は1階カウンタ-で食べます。シラスも海苔も鯵も浜名湖か遠州灘で取れたもの新鮮だから美味しい、これは太るなと思いつつ2回もお代わりをしてしまいました。食後のはらごなしにみちるの宿に様子を見に行きました。
ミッケとみちるいっちゃんは早朝より漁に出かけています。みちる達は朝から元気いっぱい、きっと夜中じゅうミッケと駆け回っていたのだろうちーちゃんは眠そうでありました。
海水浴場には民宿のお義母さんが同乗して隣町の新居弁天海水浴場まで送ってくれました。
新居弁天海水浴場は遠州灘から今切り口を入ると海続きで浜名湖になりそのすぐ左側に位置します。海岸際を通るバイパスが高架になって今切り口の上で流線型のブリッジを形ずくってバックに青い空が広がっています。遠州灘の太平洋はここからは見えません。
浦島太郎という建物の2階の食堂で「ひつまぶし」といううなぎ料理を注文しました。1膳目は普通のうな丼で食し、2膳目はうな丼の上にお好みで薬味をのせて食べる、3膳目はお茶漬けのだし汁をかけてうなぎ茶漬けとして食べるのですがこれが本当に美味いのです。うなぎ好きのなおとはすっかり気に入ってしまい。家に戻る時浜松駅で買ったうなぎ弁当を列車の中では食べるのを我慢して帰宅してからお茶漬けにして食べたほどでした。中3の現代っ子が一人で楽しむもののない旅先で食べ物だけは気に入ったようです。
新居弁天海水浴場は遊泳禁止ラインの浮きのところまで行っても膝より上に海水が来ない
のはどうやら急に深くなっているようです。水深30cmのところに浮かんでいると、それでもボ-トや釣船が通過するときの波で体がゆらゆらと揺れる。「ああ!浜名湖に浮かんでいるのだな」と一人感動していました。
浮きのロ-プ伝いに移動してゆくと少し深くなってきて泳いでも足が底砂にぶつからないようになり、なんだか妙に嬉しくなりました。それでもおへそぐらいの深さでした。その内、なおとも仕方なく浜名湖につかりに来ました。兄はというと相変わらず人間観察をしている。一度浜に上がった夜猫が「もう上がろう」と言いにきました。聞けばち-ちゃんから電話があって「今夜は潮が良いので浜名湖で海老すきができるから早めに夕食にして海老すきに行きましょう」と誘ってくれたそうです。これから迎えに行くということでした。
えらく気が早いなと思いつつ、冷たいシャワ-を浴びておもわづ悲鳴を上げてしまいました。どうやら私たちを海水浴場に送った後、第2回の家族会議を開いて、今回は実家からすぐそばにいるいっちゃんのお姉ちゃんからの意見で「海老すき」がよいと決まったということで、なんとありがたいことでしょう。
すぐに迎えに来たのも訳が有りまして、作日ち-ちゃんのお義母さん言っていました、日本で唯一現存する新居の関所を案内してくれるためだったのです。舞阪が東海道53次を日本橋から数えて30番目の宿場であるなら、新居宿は31番目に当たります。新居宿から舞い坂までは陸路が途切れ関所内にある渡船場から船で浜名湖を渡るしかないそうです。
現存する、関所の建物だけでなく資料館もありまして、古建築、歴史好きの私としては短時間では回りきれないので少し残念でありました。
夕食には今日おやじさんが釣ってきたふぐのから揚げといっちゃんが獲ってきた太刀魚の刺身が付いていました。魚貝類大好きの夜猫がいるのでいつも綺麗に食べてしまい喜ばれています。
午後7時50分裏の運河の船にいっちゃん夫婦と我が家族4人が乗り込み夜の浜名湖に乗り入れました。橋の下で船の碇を下ろして潮の変わるのを待つこと1時間。
その間、いっちゃんのお姉さんが様子を見に来たり、おやじさんもちゃんと採れているか心配で見に来ていたと後で聞いたのですが。なんという心温まる人たちなのでしょう!
潮が変わると浜名湖の潮が遠州灘に逃げてゆきます。その流れに乗って海老が海面近く泳ぐというより潮と一緒に流れてきます。それを大きな網ですくいあげるのです。はじめのうちは海老が見えたときはすでに遅く失敗ばかりしていたのですが夜目に慣れてくると船より2mくらいのところに流れて来る海老が見えるようになり面白いように採れだしました。家族4人のうちなおとが一番たくさん採っていました。時々蟹やふぐヒラメもかったりして、さすが天然もののうなぎは1度だけチャンスはあったのですがとることはできませんでした。あっという間に2時間近く刻って100匹ほどの水揚げがありました。皆がこの夜の浜名湖の海老すきを楽しんだのです。なおとも食事以外で初めて満足したようでした。
民宿に戻ると私たちのために、明日が早いのに採りたての海老をいっちゃんは20匹程塩焼きにしてくれました。夕食の時のめなっかったビ-ルを飲みながら海老の塩焼きを食べたのです。美味い!本当に今日は最高の日でした。文章にしてみると改めていっちゃん、ち-ちゃん、ご家族の方々の心配りがいたいほど身にしみます。

        『みにしみる 一期一会の 猫の縁』



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