虹の色エンピツ~心日和~

虹の色エンピツ~心日和~

高校生時代。


運の悪い事に、中学時代私たちをいじめた首謀者と同じ学科になってしまった。

さすがに高校生にもなるといじめもなかったけれど、
1年の時はそいつらに有りもしないことを言われてかなりむかついた。
そのせいで、新しく出来た友達にも嫌な思いをさせてしまったし…。
でも高校生になって今までの私とは変わろうと無理に性格を変えて、
強くなっていたから平気だった。
ただ、友達を侮辱するのは許せなかったから、
ブチ切れてみんながいる前でそいつに椅子を投げつけた。
それ以来、そいつも大人しくなって、たまに「汚い」とかは言われたけど、
私が気にする事はあまりなくなった。

でもこの時期は、人を傷つけた時期でもあるんだ。
無理に性格を変えようとしたからか、反動で精神的におかしくなってしまって、
友達の事も信じられなくなってしまった。
「私の事嫌ってるでしょう?」って毎日聞いていたし、
仲良し3人だったから、他の2人が一緒にいる事が不安だった。
根拠もないのに「私の悪口言ってるんだ…!!」と疑って、
何度も問いつめたりした。
いつもいつも不安でたまらなかった。

周りの目が気になりだしたのもこの頃かな。
「人が見ているのは私が気持ち悪いからなんだ、私ってブスなんだ。」と思い始めた。
外を歩いていても常に人の目が気になった。
どっちの事に対しても、結局は私の思いこみで気にしすぎだったんだけど、
その頃の私にはとにかく余裕がなくて、私をなだめる友達の言葉にも納得がいかなかった。

ある時その事が原因で友達のうちの一人「めぐ」と大喧嘩をして、
私が言った一言のせいで学校に来なくなった。
めぐは、「私の事信用してよ、友達でしょう?あすかを傷つけるわけないじゃない!」
って言ってくれたのに、その言葉を信じられなかった私は
「どうせ私なんていらないんでしょう?二度と私の前に顔を見せないで!!!」
「もう学校にも来ないで!!」と叫んだ。
めぐは「分かった、もう行かないよ!!」と言った。
ちょうどその時もう一人の友達は別の学科の友達と色々あって
ストレスで休学してしまっていたので、その時は私とめぐだけだった。
めぐはその翌日から本当に学校に来なくなって、1年休学して辞めてしまった。
ストレスで休学していた友達も、辞めてしまった。
私は一人だけ残ってしまったけれど、
事情を知らないクラスメイトが同情して仲間に入れてくれた。


その頃の私はとにかく最低だった。


3年生の終わり頃になって、偶然バイトに向かうめぐと会った。
めぐも気まずそうで、その時はお互い挨拶程度で終わったけれど、
ある日バイト先に行ったら声をかけてくれた。
手紙を渡されて、その手紙は10枚以上あった。
私に対して思っていたこととか色々書かれていて、泣きながら読んだ。
恨み言でも書いてあるのかな、と思って怖々読んだら、
そんな事は全然書いていなくて、「自分も悪かった」と言うような事がズラズラと書いてあった。
「学校に行かない事はあすかを苦しめているんじゃないかと思っていたけれど、
私も意固地になっちゃって行けなくなってしまったんだ、だからあすかのせいじゃないよ。」
とも書いてあって、私が悪かったのに、と思った。


本当に私って男運がない…と言うか、変な人に好かれて更に男性不信になったのもこの頃。
一人は「先生」、もう一人は「同じクラスの同級生」。
まずは先生からなんだけど、この先生は妻子持ちで、しかも子供は3人。
それなのに入学当初から私にちょっかい出してきた。
出席を取る時に名字ではなくて名前で呼ばれる事はいつもの事だったし、
いつも妙に馴れ馴れしかった。
ワープロ検定の時は、関係ないのに後片付けを頼まれて。
「ブラインドを閉めて」と言われて、まぁ疑いもせずに閉めて、
そしたら「このストップウォッチ、絡まってるからほどいてくれない?」

…普通何にも思わずにほどくよね、高校生だし…w

何してきたと思う?「ほどける??」とか言いながらいきなり手を握ってきて、
押し倒されかけた!!!!
もちろん無意識に何かを察してたらしく、押しのけて逃げたんだけど、
その後で教室まで探しに来たし、めちゃくちゃ怖かった。
友達に待っていて貰って本当に良かったなと…。
それ以来気持ち悪くて避けていたんだけど、
それから半年くらい経って、ある雪の日に濡れながら帰っていたら、
これもまた何かを察したらしく(そういう勘があるみたい)、
ふと後ろを振り返ったらその先生の車が道路を渡ろうとしている所!!
「えっ?何で?こっち方面じゃないじゃん、まさか…!!!」
恐怖を感じて曲がった道は、実は別の車道からまる見えで、
当たり前の様にその先生の車がやって来た…。
しかも明らかに私を見つけて来たくせに、
「偶然だなぁ、あ~ぁ、ずぶ濡れじゃないか!送ってあげるよ!」
…と勝手に自転車も積まれ、半ば無理矢理車の中へ。
「どうしよう~~~っ!!!!(泣)」と思っていたら、
「これから何か用事ある?なかったら家に来ない…?」
もうっ、絶対誘いにのるわけがないじゃない(* ̄□ ̄*;
「さっき母に”今から帰る”って電話したので、すぐに帰らないと心配します!!」
って言ったら残念がっていたけれど、家まで送ってくれた。
家を知られたのもまずかったけど、車の中でも、
「びしょ濡れだね、下に何着てるの?」って制服に手をかけられかけたから恐怖だった。
私がいくら「嫌い!!」って言う態度を露わにしても効果はなかったし、
学校から帰ってきたら家の近くに車が停まってる事もあった。
親がいる時に私宛に家に電話をかけてきた事もあったらしいし。
高3の時には手紙を貰ったこともあった。
「もうすぐ自動車学校に通えるね、僕が毎日送り迎えをしてあげるよ。」
結局それが怖くて自動車学校には入らなかったけれど、
「教師」なのに、妻子持ちなのに何を考えているの?と言う感じだった。


卒業してから分かったことなんだけど、他の先生も知っていたらしい。
私から直接訴えがあるまでは、確実なものじゃないから言わなかっただけで、
色んな先生がすごく心配していてくれたらしい。
卒業して高校に遊びに行った時とか、
他の先生がわざわざ会わない様に配慮してくれたし、
その次に行った時にはもう他の学校に飛ばされた後だったw


もう一人は、同じクラスの同級生。
この人は本当に変な人で、理屈っぽいしゃべり方で大嫌いだった。
嫌いだから冷たく当たってたし、実際嫌いって言ってるのに、
全然理解していなくて、「君は僕の事を分かってない」とか、
もぅ~とにかく勘弁してよっていうくらい自己中、自意識過剰だった。
帰りに家まで着いてきた事もあったし、
押しつけがましく漫画を貸してくれたり、色々嫌な事が。
そして卒業式の時にはラブレター(?)を貰ったんだけどこれがまた意味不明な手紙で、理解に苦しんだ。

本当に私って男運がないんだなぁ~とがっかりしたし、恐怖心がますます強くなった。

この人からは大学時代、手紙が来たんだけど返さずにいたら逆ギレの手紙が。
その後謝りの手紙も来たんだけど、すべて無視。
そしたら一時期実家の方にいたずら電話が毎日かかって来たみたい。
思い当たるのはその人しかいなかったので、
うちの親が「あなたは○○(名前)でしょう?警察に言いますよ!」って言ったらかかってこなくなったらしい。
もうっ、親にまで迷惑かけるなんて最低!!!

高校生活は私にとって何だったんだろう。

でも、畜産科と言う事で動物と触れあう事も出来たし、
人間的な部分を取り戻す事が出来た3年間だったかも。



→「 大学生時代~1・2年~ 」へ。



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