Secret Garden

Secret Garden

他人の悩み・自分の悩み/心のレベル


2002年 5月 19日    他人の痛み・自分の痛み


隣にいる人がいつもにこにこしているからといって、すべてOKの状態じゃない、という事は前にも書いたとおりです。
自分の痛みには敏感でも人の痛みはなかなか気が付かない、人間なんてそんなもんです。
自分の事にいっぱいいっぱいで、つい他人を羨んだりして余計に落ち込んじゃう。
私もそうです。
落ち込む時って大抵「いいな~あの人、幸せそうで。それに引き換え私は・・・」なんてことから始まります。
でもその笑顔の裏には大抵辛いことや悲しいことが隠れていることを忘れちゃいけないのよね。

人の痛みを理解してあげるのって本当にムズカシイ・・・
解ったつもりでいても、本当に理解することなんて無理なんじゃないかと。
その人と入れ替わらない限りね。
いや、入れ替わっても無理か、その人にならない限りは。

何で解ってくれないんだろう。
普段生活していてそう思うことは多々あります。
たとえ母親だって私自身じゃないんだから解らなくって当たり前、そう思うと少しは気も楽になりません?
自分だってその人の痛みを完璧に理解することなんて出来ないもん。

伝える努力をしなきゃ伝わらないし、理解しようとする姿勢を見せないと伝えてもらえないのかもしれないね。

頭では解っていてもうまくいかないのが悩みのタネ・・・

話は違いますが・・・
「心を開かなければ人から愛してもらうことなんか出来ない。でも心を閉じている人に限って愛されたがっている」って、昨日ボーっと見ていたテレビドラマで言ってたような気がします。
何のドラマだったかな・・・




2002年 8月 27日   心のレベル


私がこの病気になってから17年が経ってしまいました。
子供の頃にも一度なったことがあるのでそれを入れるともっと長いのかもしれません(自分ではあまり覚えていないので)

最初の頃は「子供の頃にもなったし、どうせすぐ治るだろう」と軽く考えていて上司や周りの人に500円ハゲを見せたりしていたんです。
そのうちほかにも出来てきて、何がなんだかわけもわからず・・・
「どうして治らないんだろう、何で私だけがこんな風になるんだろう」
考えても考えても堂々巡りで。

かつらを使い始めて、「もう人に見られない」という安心と「かつらだとバレたらどうしよう」という不安が常に頭の片隅にあって。
5年もすると病気自体よりそのことのほうが私を苦しめました。
病気に慣れてきた・・・のかもしれません。

10年目、それまで抜けたり生えたりしていた髪の毛がとうとう全部なくなってしまい、体毛までなくなってしまいました。
どこかで楽観していたのに「もう本当に治らないかもしれない」そんな絶望感と、自分の年齢、会社でのポジションいろいろなものから逃げたくて、会社を辞めました。

この頃ちょっとしたきっかけで(前にも書いたからもういいよね(^^;))視線恐怖症になってしまいました。
引きこもり・・・まさに冬眠の時期だったわけです。
心を癒し、次へのエネルギーを蓄えるには必要な時間だったと、今でも思っています。

心が健康になってきて、再就職。
履歴書を出す時は、本当に大丈夫なんだろうかと不安になったりもしましたが、どうせ1年契約の契約社員だし辛くなったら辞めても良い、そんな風に自分を励まして。

仕事もそこそこ楽しく、よい仲間にも恵まれて。
この会社に入って5年になります。
もう病気に対してどうこうという気持ちはほとんどありません。
かつらももうすっかり身体の一部だし。
ただ、みんなと仲良くなるにつれて、秘密の重さに耐えられなくなってきて。
それと同時に人生の折り返しも近くなり、この先の人生に対する漠然とした不安とでも言いましょうか、そういったものに支配されてしまいます。
最近私が落ち込むと言ったらこの手のことがほとんどですね。

                **********

これを読んでくれている皆さん病気の進行具合、年齢、家族や友達といった人間関係を含めた環境によって、その思いもさまざまだと思います。
つまり「病気に対する心のレベル」ですね。
その段階は違っても、こういう気持ちを経験したことはきっとあると思うし、今まさにその真っ最中という方もいらっしゃるかもしれません。
初期段階であるほど、気持ちが自分に向かっている分辛いものなのかもしれ
ません。

じゃあ逆にニコニコして社会復帰している、バリバリ仕事をしている人は特別強い人なのかというと、決してそうではないと思うんです。
みんなひと通り経験してきて、だんだんに強くなったり、知恵が付いたり。
悩んだり苦しんだりしたからこそ、その分強くなっているんだと思います。

自分の心の中に向き合いすぎてがんじからめになっている状況から、出来れば抜け出してもう少し回りを見る余裕をもてれば・・・
一度きりの人生を悔いなく楽しく過ごしてほしい。
円脱だって楽しいことはたくさんあるし、それですべてが終わりじゃないということに早く気がついてほしい・・・

そんな「発想の転換」のきっかけとしてオフ会を活用してもらえれば・・・
このサイトにオフ会告知板をつけたのもそのためです。

傷をなめあうとかそういうのではなく、話すことによって楽になることもあるし、聞くことによって励まされることもある。
ただ飲んで騒ぐのも、楽しいし日ごろのストレス解消にもなるでしょう。
でもそれだけじゃない、心からの笑顔を取り戻すきっかけになってほしい。
そう思います。

私も通ってきたはずなのに、既に忘れてしまっている事もあるかもしれない。
さっきも書いたとおり、病気に慣れてしまったということもあるし。
きっと、無神経な一言で傷つけてしまっているんだろうなぁ。

そんなことを考える今日この頃。



© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: