その八

ぺんぎん


12月15日(金)
AM7:50より、陣痛室で点滴開始。
朝より心なしか、腰が痛かった。

9:20にn、人口破水。
『プチンッ!』と水ヨーヨーが
お腹の中で、割れた様な感じ。

なかなか陣痛に繋がらないっ。
オネショをしたみたいに、生ぬるい水が出てきてる。
赤チャンが動く度に、水が出てくる。

10:30頃、ようやく痛みがひどくなってきた。
生理痛のよう。
1回、1回、痛みがひどくなってきた。
お昼ご飯、食べれるのだろうーか?

今日中に、赤チャンたちに会えるのだから
痛くったて、ガマン・ガマン。

11:00より、本格的な痛みに襲われた。

(ここまでは、点滴に繋がれ、何とか痛みに耐えながら記入されている。
 実際のノートの文字は歪み、痛さを物語っているのである。
 ここからは、陣痛により、出産後、当日に記入される。)

1回ずつ、痛みは増すばかり。
お昼ご飯どころではない。
しかし、力を付けないといけないので、
痛みが来る前に飲み込んで
痛みが来たら、お箸をグーッと
力一杯握り締め、こらえた。

そんな時、ノンキというか、
お父さんは電話してきた。
『何時頃生まれるの?』
そんなん、わかる訳ないでしょ。
『今日、夕方行くわ』て。
『会社じゃないの?』
『今日、休みやって言うたやん』
お母さん、ア然・・・。
休み無くなるって言ってたのになぁー。

部屋に帰ったのはいいけど、陣痛がひどくなって
ご飯どころではない。
そこへ先生が来て
『ワー、そうしたん、そのお腹。
ご飯食べな、あかんよ。
果物でも食べるか?』
と言って、キウイフルーツを食べさせてくれた。

もーダメ。
だんだんいきみたくなってきた。
呼吸法も効かなくなるし・・・。
もー、まるで、別世界。

2時過ぎに、分娩台に上がった。
いきみたいけど、子宮口が開ききらない。

『いきんでいい』と言われるまで
夢と現実の世界をさまよっていた。
陣痛と、陣痛の間は、信じられないくらい
気持ち良かった。

何が何だかわからないうちに
助産婦さんに
『頑張って。もう少し』
と声を掛けられ
PM6:11
長男(K輔)が産声を上げた。
2160g。
低体重児だ。
産湯をつかる前に、見せてもたっらけど、
そのあとすぐに、別室に連れて行かれた。

生まれた時、すっごく楽になった。
先生に
『オカマの子?』
って聞くくらいの余裕。

しかし、もう1人は、お腹の中にいるので早く出さないと。

先生は、骨盤の中に入るように、位置を変えた。
また、陣痛が始まった。

『あと2~3回いきんだら生まれる』
と言われた。
全身の力を振り絞り、頑張った。

PM6:21
二男(Y輔)の誕生。
2560gと未熟児ではなかった。
ホッと一安心。

産湯をつかり、産着を着せられた次男。
お父さん似だった。
でも、K輔の顔は覚えていない。

看護婦さんは、K輔もY輔も二卵性なのに
ソックリだと。
早くK輔も抱いて、おっぱいあげたい。



~出産後、病院での生活とTWIN’Sの様子~

12月16日(土)
二男Y輔を抱くことが出来た。
やっと、母親の実感。
次の時間から、おっぱいをあげた。
でも、Y輔は『寝太郎くん』で、全然目を開けてくれない。
ほんとしょーのない子だ。

夜8時の授乳の時、初めて目を開けてくれた。
やっぱり、お父さんに似てる。
なんか、『おとぼけ顔』してて、憎めないヤツ。
それに、他の赤ちゃんが泣いてても、平気で寝てるし・・・。
図太い神経。お母さん似かな?

K輔は、小さいながらも、保育器の中で
手足をバタバタさせて、元気そうだった。
看護婦さんからも
『元気だから、大丈夫』と言ってくれるし
遠目ながらも、顔を見せてくれる。
でも、ハッキリ見えないのが残念。
1日も早く大きくなって、早く抱きたい。



12月17日(日)
今日は日曜日なので、たくさんの人が来てくれるみたい。
おじいちゃん・おばあちゃんとか。
『早く会いたい』って言ってたみたいだし。

残念ながらお父さんは、お仕事。
お父さんが会えるのは、退院してからだなぁ。

おじいちゃん・おばあちゃんは、Y輔を見て
眉と目の辺り、お母さんに似てるって。
そーかなぁ?

お母さんの友達も来てくれたよ!
可愛いって。
K輔は従兄のS兄ちゃんの赤ちゃんの頃に似てるって。
そー言われれば、そうかなぁ?
お母さんにすれば、2人とも可愛いよ!
早く大きくなって、アッチコッチにつれて行きたい。

なんか今は、お父さんより、K輔・Y輔の方が、ズーっと大事。
お父さんには悪いけど・・・。



12月18日(月)
今日も、K輔もY輔も元気です。
まだお母さん、おっぱい出ないけど、一生懸命吸ってくれます。
K輔の為にも、吸って欲しいです。

嬉しいニュースが1つ。
それは、K輔が保育器から、明日か明後日出て、普通のベッドに
なるのです。
まだY輔とは一緒にはなれないけど・・・。
でも、外へ出られるだけでも嬉しいです。
この手で、K輔を抱っこ出来るんだから・・・。
頑張って、おっぱいを出さないとね。




12月19日(火)
昨日、看護婦さんより言われたように、今日からK輔、
保育器から出たそうです。
3時からの面会で、ガラス越しに会えるそうです。

明日、先生からお許しが出れば、抱っこして
『お乳』あげられるんだって。
嬉しいです。

3時過ぎ、K輔に会いに行った。
ガラス越しにいるK輔。
顔が見えなかったので、見えるようにしてもらった。
まだ、監視装置を付けたままだったけど、そこには小さな
K輔がいた。
顔を見たとたん、涙が出てきた。

生まれた時、一瞬しか顔を見せてもらえなかったから、
全然記憶になかった。
小さいながらも丸い顔で、Y輔とホント似ていた。
お兄ちゃんらしく、しっかりとした顔つき。

『お母さん似』って言われたけど
お父さんにも、似ていたよ。すっごくかわいかった。
Y輔もかわいいけど、それ以上にK輔はかわいかった。

次から次へ、涙は出てくるし・・・。
お父さんにも早く、K輔のことを教えてあげたい。
明日は、抱っこも出来るかも知れない。
ほんと、早く抱いてあげたい。

お母さん、目を閉じると、K輔の顔がすぐに浮かぶよ!
ほんとY輔は『寝太郎』クンで、困ってます。
オッパイやっても、くわえて寝てしまう・・・。
K輔に負けてしまうよ。ほんと、アッポ!!





12月20日(水)
今日、K輔を抱っこして、オッパイをあげた。
ほんとY輔ソックリ。
頭の形が四角くて、イビツな感じ。
目はパッチリとしてて、二重でY輔より男前。

相変わらずY輔は寝太郎クンです。
今日から、1回交代で、オッパイあげるんです。





12月21(木)
今日は、Y輔だけを連れて退院です。
K輔は、まだ入院。




その後・・・

退院した私は、K輔のために、毎日病院へお乳をあげに通った。
Y輔は、母に預けて。

K輔は、12月30日にやっと退院出来ました。
Y輔1人なら余裕だったけど、K輔と2人揃ったら、もー大変!
2人一緒に泣くし・・・

夜は、母と1人ずつ寝てたけど、母も病院通いしないと
いけないくらい疲れちゃって・・・
私1人で、2人の世話をしたんだよ・・・。

2月4日に、自宅へ帰りました。





TOPページへGo!




© Rakuten Group, Inc.
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: