★さて、以前の講義で英語を使う上での時間の意識をご紹介しました。 英語では「今は今」「昔は昔」とキッチリ区別し話をします。 例えば、My father is a school teacher. 【父は教員です】は、 <今、父は学校の先生を職業にしている>との意です。 一方、My father was a school teacher.は 【父は、以前は教員でした】との意で、「今は教員を辞している」、 との含みがあります。「以前」、というのがミソです。 この様に、英語では、時間の区別をハッキリさせます。区別するというのは、 【今は今】、【昔は昔】と今と昔に線を引いて区別をします。 ですから、My father was a school teacher. は、 「かっては(例えば、昨年、又は、5年前、又は、母が存命中のとき等々; 昔のある時点では)教員だった」という事です。この様に時間帯を 区別する英語では、大原則として、<昔を示す表現形式>で<現在の事柄>を 言ったり、また、その逆も有りません。原則です。
★ここで、別のセリフを考えましょう。相手に何かを依頼する場合、 <could you~?>とか<would you~?>を付けて言えば丁寧になる、 と教えられます。 Could you lend me some money?「お金を貸してくれませんか?」 Would you come here, please?「ちょっとこちらに来て頂けませんか?」
末次通訳事務所 英語通訳 末次賢治 拝 ★ 『ついでがあるんだったら、天神まで乗せてくれないかなあ?』とのセリフを英語で言う場合、 Can you give me a ride to Tenjin, if you have to go there? と Could you give me a ride to Tenjin, if you have to go there? との言い方が考えられます。どちらか丁重でしょうか?Could you~?の 方が丁重です。<もし良かったら>という話者の気持ちが過去形に込められているからです。 Can you~?の場合でしたら、気心の知れた相手との会話、或いは、同乗を頼んでも嫌な顔をしないであろう相手の場合、或いは、話者の方が、相手よりも上の立場(恩師、上司、お客様)などの 場合に使います。さて、この、今の時間の中での<過去形>を上手く使えば、ジョークの幅が 広がります。