「のり2・クラシカ」鑑賞日記

「のり2・クラシカ」鑑賞日記

21日内藤 彰&東京ニューシティ管/川畠成道


東京ニューシティ管弦楽団第54回定期

1・シベリウス
   交響詩「フィンランディア」


2・シベリウス
   ヴァイオリン協奏曲二短調
     川畠成道(ヴァイオリン)

******** intermission ************

3・シベリウス
   交響曲第2番ニ長調「ブライトコップ新版2006」


 2008.3.21.19:00 東京芸術劇場大ホール 3-RB-E-6

飛び入りで(チケット当日券)聴いてきた。

シベリウス没後50年記念と銘うたれた本日のコンサート
プログラムはオール・シベリウスで組まれたもので気にはなっていた演奏会

開演前に指揮者の内藤氏からプレトークがありシベリウス時代も例外なく
ピリオド奏法のサウンドを前提に作曲していた事実、
ヴァイオリンの名手ヨアヒムやサラサーテもノン・ヴィブラートとまでは
行かずともある程度の振幅の狭いヴィブラート程度で原則ピリオド奏法の
影響が色濃く残っていたとの説明があり、今夜の演奏は
昨今の何でもかんでもノン・ヴィブラート(ピリオド)ではなく、
スコアを忠実に検証した当時の本来のスタイルでの演奏をするとのこと。

さて「フィンランディア」中間の有名な旋律「フィンランディア賛歌」で
弦楽群にややノン・ヴィブラートの奏法がみられるも違和感は感じられない。
シンバルのあまりの音量のでかさに驚きでバランス悪し。

川畠さんのソリストでのヴァイオリン協奏曲では、聴く立場のこちらが
ピリオド奏法に慣れていない所為かひたすら窮屈感を覚えた。
川畠氏も大健闘を見せたが直近での大谷康子、ヒラリー・ハーンの名人芸を
目の当たりにしたばかりでは少々不利でもある。

休憩後に演奏された交響曲第2番は第1楽章から速いテンポで開始され
トータルの演奏時間は40分を切っていたように思う。
概ね演奏は若干のヴィブラートをかけてはいたがテンパニが一人目立った感じで
硬いマレットを使い荒々しい打ち込みで、まるで野人の響きで面白い一面も。

シベリウスも晩年にはヴィブラート奏法での演奏に接していたそうだが
例えばバーンスタインがウィーン・フィルと演奏した50分にも及ぶコテコテの
ヴィブラートたっぷりのライブ演奏を聴いたとしたら腰を抜かしたのか、
或いは感心したのか、興味深い。
(管理人はこのバーンスタインのライブ盤も大好きですが)

オケの編成は基本14型2管プラス・アルファで今夜はホルン隊がやや精彩を欠いた。
弦楽群と木管群は健闘した。
★★★★


© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: