~講談社ノベルス、 2015 年~
「堂」シリーズ第5弾です。完全に前作の続きなので、少なくとも第4弾 『伽藍堂の殺人』 以降は順番に読まないと意味不明になってきます。
それでは、簡単に内容紹介と感想を。
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Y署管内で見つかった水死体。それは有名な数学者の遺体だった。
舟生警部補は単なる事故ではないと考え、教会堂に赴くが、失踪。
不審に思った部下の毒島は、宮司警視正にその旨をメールで伝え、教会堂に向かった。
*
過去の事件に関心を示し始めた百合子と気まずい空気もある中、司は毒島のメールを読み、教会堂に赴く。
そこは、まるで迷路のようで、来訪者をまつ「罠」のような建物だった。
はたして、教会堂にあるという「真理」とは。
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今まで十和田先生が活躍する…と書いてきましたが、このシリーズはそういう単純なものでもないようで。
今回は、殺人といえば殺人ですが、名探偵が殺人犯を名指しして真相解明、といったよくあるミステリーの形ではありません。が、大がかりなトリックはあり、謎解きの妙は味わえます。
しかしそれよりも、シリーズの大きな転換点となる作品で、その物語の方を味わいながら読みました。こんな展開になるとは…。
「堂」シリーズはすでに完結していて、全7作のようですが、第6弾以降はノベルスは出ておらず文庫書き下ろしとなっているようです。せっかくノベルスで集めたのに……と思わずにいられませんが、いずれ第6弾以降も購入して読んでいこうと思います。
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