そらをみあげて。

そらをみあげて。

会戦。



ここはポイント(4、17)。
エイルの北東、チュールの南に位置する帝国対亡霊の戦争における要衝である。
帝国から攻めるにも亡霊から攻めるにも、現在この座標を通過しての攻撃が最短距離であるため日夜熾烈な争いが行われている。


この日、その座標には帝国側の艦隊がひしめきあっていた。
そう、エイル一斉を翌日に控えた帝国側の大艦隊である。

今回はそんな場所でのお話。




「ったくもー、ごちゃごちゃ集まりすぎなのよぉ」

その一角から、戦場に相応しくない少女の声が聞こえる。
少女の名はdiec。外見にそぐわず、1部隊を束ねている人間である。

「しょうがないではありませんか。今回のは誤爆の合流祝うお祭りみたいなものなのですから。」

と、その声に答えるのはdiecの副官であり、副艦長をつとめるみりぃ。

「とはいえちょっと中途半端に1座標に集まりすぎなんじゃねぇの? 数で押すならこの2倍は欲しいとこだな。」

素直な疑問をぶつけるのは、同じく副官であり、実働部隊をとりまとめているオーエン。

ここは、艦隊の中に浮かぶ白い艦。
元誤爆大国『tundra wolves』。その旗艦であるエキシビジョン級巡航艦『Angelica』。
そのブリッジの中である。

「お祭りかぁ。。まぁ今回は負け戦ってわかってるし、死なない程度に戦場の勘とりもどしてくるよ。」

diecがそう断言するのも無理はない。
巡航艦以外のエイル突入予定座標、ポイント(5、17)の確保に今回は失敗しているのだ。
そのため(4、17)で巡航艦以外の艦が足止めをくってしまっているのである。

「あぁ、俺も今回はそうさせてもらう。祭りで部下は失いたくないからな。。」
「ただ行くのももったいないし。。オーエン、周辺空域のデータ収集お願いできるかしら。今後の活動に必要になるでしょうし。」

みりぃのいう今後の活動とは、亡霊に対する偵察・謀略活動を指す。
『tundra wolves』は、主にそういった裏方作業を専門に行う部隊である。
そのため、常に変化する宇宙の状態をできるだけ詳細に把握しておく必要があるのである。

「さ、いいかげんこんな話はおしまい♪ 負け戦の話なんて、上層部に聞かれたらどんなこと言われるかわかったもんじゃないわ。 とりあえず今からいつものローテーションで休憩をいれて。お祭りとはいえあそこは戦場。気を抜いたら命もってかれるわよ?」

了解。と二人は答えると、すぐに動き出す。。。



それから話はとんで、作戦決行日。西暦5433年6月10日。


「diec。Silver cat、でるわっ」

その声とともに純白の艦より、銀色の機体が躍り出る。
diecの専用機、『silver cat』である。

宇宙はすでに紅く彩られ、まるで花火をみているかのよう。。。
しかし、そんな光景など目もくれず弾丸の様に戦場を突き進む一団。
求めるものは敵。
diec率いる「tundra wolves」である。

「完全に出遅れたわね。。これだから階級低いのって嫌いよ。。。」
「まぁまぁそう嘆くなってぢーく。本陣近づきゃ必然的に敵さんと出会えるんだしよ」

「お二方、おしゃべりはその辺で。前方に敵影。」

2人の会話をさえぎる形で旗艦Angelicaより通信が入る。

「ありがとみりぃ。準備はOK?オーエン。」
「当然。 ん、敵さんもこっちに気づいたようだな」
「さぁみんな、久しぶりの狩りの時間よ♪ 私に続きなさいっ」

先頭の銀の機体が敵陣へ突っ込み、それに続く白い一団。
それはさながら狼の群れを想像させ、遠吠えが聞こえるようであった。。。


その日戦果が思うようにあがらず、diecがまた頬をふくらませたのは秘密であr(銃声







※ この作品は作戦後に書かれたものであり、実際の作戦にはエイル落とす気でいっぱぃだったことを補足しておきますw

とりあえず現状書き終わっているものを3作全部あげてみました。
この先は。。予告かけるくらいに次作書き終わったら更新ってことでよろしく☆
あ、苦情きたら即やめまーすw

でぁ予告いってみよっ!

-次回予告-
私はチュールの入港管理局の人間である。
名前はまだなぃ。気にするな、脇役の宿命だ。。(泣
次回は私の日記をのせるらしい。
まったくプライバシーのかけらもあったもんzy。。
ん?
もう予告時間切れだと?
ふざけるなっ!
こんなときにしかでれないのだ、もっと喋らせr

ブツ。。ザー。。。(砂嵐

次回「あるチュール入港管理局の人間の日記。」
タイトル長い?きにしないきにしない♪
じゃっ☆


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