さんぽ すすんで にほ さがる

両親の秘密



 しかし、妹と私はこれがきっかけだと思い、これまでの制限について母を責め、不満をぶちまけた。私はついでに今まで気がかりだった『母と父の結婚後6ヶ月で私が生まれたのはなぜか。』という質問をした。母は、『あなたが妊娠してから父と結婚した。』と言った。そしてさらに、『あなたの妹が生まれるまでの1年半の間に2回も中絶した。』と言った。
 私はとてもショックだった。普通の両親だと思っていたのに、母がこんな悲しい経験をしていたなんて。

 私はショックのあまり、その時母から聞いたこと全てを夢だと思おうとした。そして、5年後の2004年5月21日まで、本当に頭から消し去って忘れてしまい、悪い夢を見たのだと思っていた。

 2004年5月23日。過食でひきこもっている自分にイライラしている日だった。そして、自分では夢だと思っているが少し気になっていることを、聞きづらいが母に聞いてみた。
『お母さんって、できちゃった結婚け?』と何気なく、さらっと聞いた。母は、『そうやよ。その時は聖書を勉強していなくて淫行が悪いって知らなかったから。というより、あの妊娠は“レイプ”だった。あなたが生まれた後、2回中絶したのも、“家庭内レイプ”で妊娠し、夫に中絶するよう命令されたから。でも、すぐにあなたの妹を妊娠し、夫への抵抗として生んだ。』と答えた。       

 私は、父(母の夫)に“家庭内レイプ”されたなんて嘘だ!と思った。なぜなら、父と母が普通の性生活を送っていたのは丸聞こえだったしレイプだとは到底思えない。
 それに、もし“レイプ”で私を妊娠したのなら、慌てて結婚する必要はなく、母は父に慰謝料でも何でも請求できたはずだ。
 また、私を出産してから妹が生まれるまでの1年半の間に2回も中絶したのに、1番最初に妊娠した私を堕ろさなかったのはなぜか。

 母は私が小さい頃の教育のことで責めると、いつも『父が元凶だ。』と言う。それは“家庭内レイプ”を指していたのだろうか?しかし、その“家庭内レイプ”に疑念があるため、母は父に責任転嫁しているとしか思えない。

 もし、母が父による“家庭内レイプ”を恐れているのなら、当然普段の日常生活でも、父を怯える様子が少しでもあったはずだ。しかし、そのようなことは一度もない。一切ない。
 何かがおかしいと思った。


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