おいしい　千葉　～ponの食べある記～

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穴子丼セット　九拾九坊　～キップの良い・ある意味房総スタンダード～

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テーマ： ●食べた物の画像♪(86740)

カテゴリ：君津市

入ってすぐに、囲炉裏を切った大型の和テーブルがドンと控える。四周を囲んですわるそれが、普通の店のカウンター席と同じ役割をはたす。その先の座敷のほうにあがった。半間の広縁がつく完全なる田舎仕様のお座敷だった。

梁の黒光り具合が、なかなか歴史を感じさせる。天井は、それほど高くない。座敷の奥に留袖がかかっていたりする。

蕎麦だけにとどめようと思っていたのだが。穴子丼がおいしそうだった。結局、美味方面だけは異様なまでに発達した（肥大化したとも言えるが）己の直感を信じて、そのセットを注文する。

お茶が供される。脇に小さなポットを置いていった。バックには、箏の音が流れている。どこからか、水がチロチロ注いでいるような音が聞こえて来ていた。

メニューの中に、お店からの食べ方の提案というのが記してあった。

※まずは蕎麦だけをつゆをつけずに一口召し上がってみてください。
※次に薬味を入れる前にツユで一口お試しください。
※ありがとうございます。お好みの薬味でご賞味ください。

壁には（小さなお子様をお連れのお客さまは、他のお客さまのご迷惑にならぬようご注意ねがいます）と記してあった。場所的には少し奥まっているが、思いのほか観光客がやってくるようだ。

それは、かなりボリュームで目の前に登場してきた。富津・君津あたりは穴子が名産で、その丼もキップがよく大柄なものが多いのだが。それにしても大きい。幅広かつ長大。３５センチ見当の天ぷらがごっそりと載る。ほとんどギャグとも思える。かなぶんサイズの飛行機なら、これを空母に離発着できそうなくらいだ。

とりあえず蕎麦のほうから行った。細打ちで、頑強なくらいのコシがある。節がきいたつゆは、少し甘めでマイルドに調製してある。いかにも万人向きで、いやらしさがない。

ちょっと目を離している間だったが。自重に耐えかねたのか、丼からはみでた滑走路部分が少し垂れさがって来ていた。旬のときを逃してはいけない。さっそくに食らいついていく。

これは、平面だけでなく３Ｄ方向にも秀逸だった。厚みが十二分にある。外はみごとなくらいカリッと軽い硬質。内は、ホクホクして身もだえしそうなくらいの軟質。箸で割った断層面が見た目きれいには揃わない。安い板チョコのような割れかたではなく、オール手作りの新じゃがコロッケのようなイレギュラーな割れかたをしている。

関東風濃厚だれをコーティングされることを前提として揚げられたそれは、穴子丼に添付される天ぷらとして、ほぼ理想を適えているのではなかろうか。

丼だけで、きちんとした一人前の分量がある。それに蕎麦、味噌汁、香の物、水菓子がつく。食べごたえ満載のフルセットに仕立てあがっていた。

たしかに。このあたりの穴子丼はあなどれない。いい店もたくさんあるが。蕎麦とのセットでいえば、ここをプッシュすべき１番手にあげてよいだろう。

「手打ちそば茶屋　九拾九坊」（くじゅうくぼう）」
住　　所：君津市内箕輪１－１４－３０
アクセス：国道１２７号入る　Ｐ（約１３台）
　　　　　（煙草制限：無）（車椅子対応：無）
電話番号：０４３９－５２－４１９９
営業時間：１１：００－２１：００/
定　　休：水曜日
客　　席：円形カウンター９席/テーブル２卓/座敷４卓/
利用種別：個人向き/少人数向き/家族向き/仲間向き/観光客向き/
メニュー：（冷/そば・うどん）
　　　　　せいろ８４０/のりつけせいろ９５０/天せいろ１４３０/
　　　　　のりつけ天せいろ１４８０/鴨せいろ１４３０/つけとろせいろ１０６０/
　　　　（温/そば・うどん）
　　　　　天ぷら１４３０/鴨南１４３０/にしん１１００/山芋１０００/
　　　　（セット）
　　　　　せいろセット１０５０/花巻セット１０５０/天丼セット１６８０/
　　　　　穴子丼セット１６８０/
　　　　（単品）
　　　　　穴子天ぷら１０５０/天ぷら盛合せ１５００/舞茸天ぷら５５０/
　　　　　蕎麦がき８４０/焼味噌４００/蕎麦豆腐５００/板わさ６８０/
　　　　　鴨焼１０５０/和風餃子５２５/
　　　　（甘味）
　　　　　蕎麦ぜんざい５２５/そば汁粉５２５/そば葛餅５２５/そばアイス５２５/
　　　　（飲物）
　　　　　コーヒー３５０/アイスコーヒー３５０/ウーロン３３０/コーラ３３０/
　　　　　氷カフェ５２５/生ビール５８０/スーパークリア４２０/菊正宗５５０/
　　　　　そば焼酎４２０/純４２０/
評　　価：☆☆☆☆☆
　　　　（味４．５/量４/サービス４/雰囲気４．５/ＣＰ４/駐車場５）　

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