おいしい　千葉　～ponの食べある記～

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オープンしたてとあって、ショッピングセンター内には一種異様な空気が流れていた。大勢の人の期待感や高揚感の糸が、中空を複雑に漂いさまよっている。あちこちで配布品と出くわす。粗品、ティッシュ、風船、試供品、パンフ類など。いつの間にか、手にいっぱいになっていた。

自分の居場所がどこなのか、目的の場所がどのなのか、よく分からない人々で、あちこちごった返している。方向音痴は客ばかりでなく、店員も似たようなものだった。よその店は当然のごとく、自店のコーナーでさえ、まだきちんと把握できていない。

レストラン街をのぞいてみた。何店か注目しているお店があったが。きょうはその中からしゃぶしゃぶ食べ放題の「しゃぶ菜」に寄らせてもらう。開店記念ということで、平日ランチと同プライスでの提供となっていた。

ＩＨヒーターのテーブルが行儀よく並んでいる。なかなか効率的な客席レイアウトで、このあたりの店の開放感になれている身にとっては、少し窮屈な感じがするかも知れない。さっそく鍋がセットされる。豆乳と昆布だし仕立てという２種類のスープが入っていた。

牛と豚、それぞれの肉盛り皿がやってくる。その他の野菜や麺類は、ブッフェ台から取ってくるようになっていた。そのディスプレイの仕方には、少しだけ感心した。葉っぱ１枚にしても、根元の硬質な部位と葉先の柔らかい部位とをきちんと分けて盛ってある。シャキシャキ好きな人もいれば、シナシナ好きな人もいる訳だから。こういう細かな工夫は買って良いだろう。

肉はさすがの極薄仕立て。熟す前の生ハムのようなきれいな赤ピンク色をして透けていた。箸でつまみ上げたスライス片を鍋湯にくぐらせる。色の変わり端を逃さぬようにして、たれにつけ、そのままを豪快にいただく。

ハフハフいう。何層かだけのシンプルで軟質のミルフィーユは、舌の上で同化しながら、双方向刺激のクッション性を競いあう。口中でその薄い膜はほどけ、とろけ、なめされて、散る。肉はありがたい。ただでさえありがたいのだが、それが柔らかくとろける仕様なら、そのありがたみは数層倍化するだろう。

白菜をいく。マロニーをいく。舞茸をいく。水菜をいく。肉をいく。まったりと胡麻だれでいく。小休止でご飯をかきこむ。

キャベツをいく。肉をいく。ニンジンをいく。また肉をいく。あっさりさっぱりとポン酢でいく。

７０分の時間制限が設けてある。結局、牛６皿、豚３皿、野菜３皿にて終了となった。ＣＰ値は、異様なくらい高い。比例して満足度も高い。

昼は食べ放題としゃぶ定食の２本立て、夜は食べ放題専業となる。ソフトドリンクバーがついている。この価格でこのクオリティなら、充分なくらい行けるだろう。財布に余裕があって、きれいな霜降りを食するときには、また別の選択肢に向かえばいいだけのこと。通年のお気軽系デイリーユースとしては、かなり有用に使えるお店かと思う。

「しゃぶ菜　ちはら台店」（２００７年９月８日ＯＰＥＮ）
市原市ちはら台西３－４　「ＵＮＩＭＯ」１階
アクセス：ちはら台ユニモ内　Ｐ（多数あり/無料）　
電話番号：０４３６－７６－０２１０
営業時間：１１：００－２２：００（ＬＯ２１：００）
定　　休：無休（ＵＮＩＭＯ休日に準ずる）
座　　席：テーブル２６卓/
利用種別：個人向き/仲間向き/家族向き/
メニュー：【昼】
　　　　　　しゃぶしゃぶ食べ放題１６５９/小学生１０２９/４～６歳６０９/（平日）
　　　　　　２０７９/小学生１０２９/４～６歳６０９/（土日祝）
　　　　　　牛しゃぶ定食１２３９/豚しゃぶ定食１０２９/
　　　　　【夜】
　　　　　　しゃぶしゃぶ食べ放題２０７９/１０２９/４～６歳６０９/
　　　　　　（９０分制限）
　　　　　【飲物】
　　　　　　生ビール６００/焼酎「麦」５２５/八重丸５２５/浦霞７１４/
　　　　　　ファインブリュー４５０/
評　　価：☆☆☆☆
　　　　　（味４/量５/サービス４/雰囲気４/ＣＰ４．５/駐車場４．５）

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