序章

あるところに、「サラリーマンの夫&幼稚園年長組の娘」と一緒に、平凡に暮らしている主婦がおりましたとさ・・・

家&車のローンこそありましたが、何とか人並みの暮らしをしていました。

主婦は娘が幼稚園へ通っている間、「○TT番号案内」のオペレーターでパート勤務していました。

ある日、主婦は職場で、ひとまわりも年下だけど、とっても気の合う「N子」と「求人広告」を見ていました。

「N子」ねえ~、給料「日払い」って、魅力だよねー。

「主婦」うん、いいねえそれ。・・・で、職種は何よ?

「N子」・・・「お・み・ず!」

「主婦」・・・はあ?N子、水商売やるの?

「N子」バイトだよ、夜のバイト!毎日じゃなくって一日おきとかさー。

「主婦」そーだね、一日おきなら少しは続けられるかもー。

「N子」ねー、一緒にやらない?

「主婦」何言ってんのよ、私は年齢で不採用になるわ!

「N子」年ごまかせばいいじゃん。

「主婦」・・・はあ?バレバレだよお~。

「N子」大丈夫!夜だしお店も薄暗いだろうから、ね、面接だけでも行ってみようよ。

「主婦」私お酒飲めないしー、水商売なんて向いてないからー、面接だけなら付き合ってあげる    よ。

軽はずみだったが、「日払い」の魅力に負けて、一緒に面接へ行ってみることになった。

もちろん主婦は年齢をはじめ家庭環境など全てに「ウソ」をつくことにした。

まさか、この「ウソ」がのちに自分の人生を変えてしまうとは予想もつかなかった。

そして・・・

面接終了・・・なぜか、主婦まで採用されてしまった。・・・が、主婦は、なおも軽く考えていた。

(私は「N子」のついでとして採用されただけ。夜の商売の世界なんて「バックレ」も当たり前のようにあるはず。チョットだけ、「お水」の世界に足を踏み入れてみて、「日払い」でお給料をもらってみようかなー。どーせ「ウソ」で採用されたんだから、「お水」の間だけ、もう一人の自分を楽しんで見るのもいいかも。「うそ」で固めたもう1人の自分をつくっちゃえ!)

主婦は、どうどうと夫にも相談してみた。

夫は自分の意見がない男だった。

主婦の言い方によって答えが変わる。

主婦はそれを知っていて、わざと「反対」をしないような言い方をしてみた。

主婦「あのさー、N子と一緒にスナックでバイトしようと思うんだー。いつまで続くかわからな   いけどー、一日おきだから頑張ってみるねー。」

夫 「・・・やれるだけ、やってみたらー。」

やっぱり反対はされなかった。

たぶん、すぐにリタイアすると思ったんだろう。

可愛そうに・・・その一言が夫にとっての「悲劇の始まり」だとは想像できなかったと思う。

夫は主婦のことを信用していた。

主婦もその期待を裏切るつもりは全くなかった。

主婦は若い頃から、「お酒は飲めない・タバコは吸わない・化粧はしない・ナンパをされるのが嫌い・軽い男は嫌い・女遊びをする男は嫌い・・・」と、結構お堅い人間だった。

現在は、それに加えて「若くはない・体形も崩れてきた」こともあったので、夫は安心していたのかもしれない。

主婦も「自分は全てに嘘をつくのだから、本当の自分はここにいるのだから、自分と子供のために使えるお金がもっと欲しいだけなのだから!」という信念があった。

昔から「スナックに出入りするような男は問題外!水商売の女はサイテー!」とバカにしていたところがあった。

そして一日おきの「スナック」でのバイトが始まった!



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