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視力をなくしたミチルは、父亡き後、ひとりでひっそりと暮らしていた。暗闇の中、畳の上で寝転がって過ごす日々。しかしある日から、慣れ親しんだ部屋の中、身のまわりに違和感を感じだす。何かがいる気配。それを感じたのは、家の裏にある駅のホームで乗客が突き飛ばされて死亡するという事件が起きた、あの日からであった・・・


この話は【警察に追われている男が目の見えない女性の家にだまって勝手に隠れ潜んでしまう】という内容。
と【 】内はそのまま、あとがきでの作者の言葉。
(この人のあとがきはちょっと面白い。今回は体重の話だったし。)

私はもう、この設定で完全にやられてしまった(笑)
う~ん、上手いなぁ。いいなぁ。
『夏と花火と私の死体』を読んだ時にも思ったが、
乙一は目の付け所が、にくいほどに“いい”!人と違う角度で物事を見れるのだろう。

人との接触を絶とうとするミチルとアキヒロ。家の中、自分の中で完結させてしまいたいと望む。しかし、それは心の底から求めていたことではなかった。お互いに相手を意識しながらも、距離をとらざるをえない。奇妙な同棲。なんともいえない緊張感と葛藤。



途中、事件はなおざりにして進んでいくように感じるが、最後にはミリテリとしてもしっかり決着がつく。程良い長さで読みやすい、というのがまたいい。私の中では乙一の最高傑作に決定。(といっても、前述の『夏と~』と『死にぞこないの青』を読んだだけで、最近のも全く読んでないのだけど。笑)

“眼”に対しての依存は凄まじい。
いつか突然、視力を失ってしまったら…想像するだけでも相当怖い。
一度、目をつぶって歩いてみたことがある。車のほとんど通らない、家の前の道をほんの何十メートルだけ・・・。いつでも目を開けられるという状況でも、正直かなりの恐怖感とよるべのない不安。自分には到底無理だー、耐えられん。
でも、はじめの一歩を踏み出さなければ何も始まらないのだ。
そんなこともあって、この主人公にはかなり肩入れしてしまいました。


本読みへの100の質問をやってみました。よろしければご覧下さい。
広く浅くの中途半端な現状を露呈してご覧にいれます(笑)





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最終更新日  2005年09月13日 23時57分57秒
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